住職の独り言

~ご縁に触れて~

大悲の中で

2023年01月02日 | 独り言
今年は「親鸞聖人ご誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」が3月29日より5月21日迄5期にわたり本山(京都:西本願寺)で厳修されます。是非皆さまにおかれましてご参拝願えればと存じます。

 アメリカのインターネット検索サービス会社が、インターネット検索で回答を得ることが出来なかった質問を発表し、そのトップは「生きる意味はなんですか?」でした。
私達は、これから「どう生きようか」とは考えますが、「何のために生まれて来たのか?」「死んだらどうなるのか?」という命の行く末については考えないようにしているのが現実ではないでしょうか。

御文章に
「死ぬ時は、頼りにしていた家族も財産も何一つ私に連れ添ってはくれません。独りで死んでゆくのです。故に、死んだらどうなるのかという後生の一大事を解決して下さったのは阿弥陀如来だけであります。その救いの法を疑いなく信じ念仏申し安養の浄土へ参らせて頂きましょう」
蓮如聖人は、私たちの現実の姿と、この世に生まれた意味と目的をお示し下さいます。

正信偈には「如来所以興出世 唯説弥陀本願海」
(意訳:お釈迦様がこの世に生まれてきた理由は、ただ阿弥陀如来の救いの法を説くためであります)と示され、親鸞聖人や蓮如聖人は仏の教えを受け、後生の一大事を解決して、人間に生まれた意味を明らかにし、安心のうちにこの世を生き抜き、究極の幸せの世界(おさとりの世界)へ往生するためと示されます。

私の日頃の生活を考えてみますと、言ってはならない事を言って人を苦しめたり、人の失敗を同情しながらも面白がたっり、ねたみ、うらみ、怒り、腹立ちの心が泉の如く湧きいずるのが私の姿であります。

親鸞聖人はそのような私たちに、なんの心配もいらない、「そのまま救われていく道があるよ」と教え下さいました。不安いっぱい愚痴いっぱい、死にたくないとしがみついている「そのままの姿のままで必ず救いとるぞ」と呼びつづけていて下さる阿弥陀如来さまのお慈悲です。

この一年、私がどんな状況にあろう私に寄り添って下さる大悲の中で、お念仏と共に心豊かに浄土への日々を過ごして参りましょう。合掌




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