9月になった途端涼しい日が続き、アイスコーヒーの注文もなくなりました。
道の駅には水出しのパックがあります。ご利用ください。
雨ばかり降る9月のビデオで見たのはジャッキーチェンの映画と『ドニー・ダーコ』です。
ジャッキーの映画は『ラストソルジャー』でこれはカンフー映画の流れでイップマンの
映画を見ていてそれが実にブルースリー並みにヒットしてシリーズとなり
様々な続編やら外伝やらパロディや現代版などができているのに驚き、
その流れの中でみつけたのがラスト…です。
これは10年前ぐらいの映画でジャッキーが55歳ぐらいの時の作品です。
カンフーの達人とかカンフーはテーマになっておらず、主人公は戦国時代の
中国で敵の将軍を捕虜にした下っ端の兵士という設定です。将軍を捕らえて国に帰れば土地と褒美の品がもらえるということで、両軍全滅の中、生き残った
兵士ジャッキーと負傷した敵の将軍を連れて戻るというストーリーでこれは
直ぐに色々な映画になった鎖でつながれた捕らえたものと囚われたものの
旅物語で途中に奇妙な友情が生まれて最後は放すというものでいくつも作らた
話です。
それがジャッキーが20年も構想していたことというのでそんないままでいくつも
作られたお約束のようなものをいまさらなぜ作ったのだろうと思ったのです。
それに50歳でもはや超人的カンフー技もメインの見どころから外れてしまい
彼の特技が石投げになっています。
それでも時に見せるからだ捌きやワイヤーアクションでなく木や壁を登るシーンなど
やはりただものではないものがあります。
今までコミカルな演技が持ち味だっただけに年を取り渋みを増した大人の魅力と
いうわけにもいかず撮ったのがこの作品かとなんともしみじみとしてしまうもので
現代設定では香港という返還がされ民主化がままならぬ不安定な状況でとる映画は
やはり時代劇しかないのかという行き詰まり的なものも感じます。
ブルースリーより彼の師匠のイップマンが伝説として映画でスターになったように
過去は描きやすいが未来は誰も描きずらいという今の中国の状況を見るようです。
スターウォーズにも登場するイップマンをやった役者は存在感を感じましたが
なんかやはり場違いな感じも強かったです。
中国とカンフーを考えるときにぜひ見るべきはNHKでやったドキュメンタリーで
総合格闘技を身に着けた中国人がカンフーの達人たちと対戦したというものです。
これをみるとカンフーの今が見えてきます。
さてもうひとつのギレンホールの『ドニー・ダーコ』です。
『ブロークバックマウンテン』や『ラブ&ドラッグ』をみていて似ている人が
出てるなあと思ったらやはりジェイクギレンホールでした。しかも2001年という
ことで役は高校生役なのです。
しかも、周りの役がキャサリンロス、ドリューバリモア、メアリーマクドネル、ノアワイリー、ジェームズデュヴァルという強力さです。
なぜこうも周りに強力人気絶頂の人たちが脇についてまだ有名でもないギレンホールに
付いたのかという不思議があります。
さらにギレンホールは周りの演技に負けていない存在感を持っています。
しかし、ストーリーは私の嫌いなタイムトラベル物で当時は収益的にたいした
ことなくヒットということにはなりませんでした。ですがDVDになってから売れて有名になった作品です。
それだけ一度見てもピンとこない複雑で関連サイトやホームページの内容を読んで
なるほどと思う作品になっていてそんなじわじわ来る作品は昔日本にもあったなあと
懐かしく思いました。
ギレンホールという名はジレンホールと表記しているところもあり、まあレーガン
みたいなもので日本ではギレンホールが先に有名になって耳になじんでいるので
使っていますが特長はあのトロンとした目と長い顔です。
最初は学園ものかと思うと精神障害を克服した主人公とか暴力亭主から逃れた親子の娘といったサスペンス要素のヒロインとそれを彩る国語先生が問題小説を
課題図書として授業に使っていたり、精神科医が催眠療法で事件の犯人を特定したり、主人公がカリスマ相談員の正体を暴いたりといったにぎやかな展開で
ひ弱な感じの科学教師が重要な物語の鍵を主人公に渡したりとなにかと印象に
残る事や意味のある事に思わせる仕掛けが盛りだくさんなのです。
だから、この二作品はここのところ走りに行ったり寝入る前の重要な時間に
思い出したりします。
そして思うのは持続可能な社会とは格差の定着なのか、それとも真に平等とは
不幸の拡散なのかと人類のためとはなどと考えるのでした。