King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

ひどいはなし

2009年07月25日 10時07分32秒 | 日々のこと
最近よくこんな言葉が漏れます。

そして、北海道の大雪山系のトムラウシ山でのツアー客
10人死亡の件もそうです。

今回、10人もの死亡者が出たことで注目されていますが、
スキーなどで山で人が死ぬことは頻繁に起きていること
で、私がニセコに行ったときもツアー客が遭難しています。

今までは、人が死んでしまう山ということで、厳しい気象
条件や難コースを想像しますが、意外と近所の低山でも
遭難事件は起きており、それは個人の無謀さによるものと
されていました。

山は一人で行くと危険だからと指導者のしっかりした
グループに入ることから始まるように言われていました。
今やそんなグループがたくさんあり、中高年の暇をもてあました
人たちが長年の夢をかなえるためたくさん山に挑戦して
います。

最近多いそんな中高年登山者の事故ですが、今回の事件は
どうしてなの?という疑問が強く湧きます。

まず、真夏の山でなんで凍死してしまうのか。

天候が悪ければ、当然中止するのが当たり前でそれを
拒否したり反対すればそれは死が待ち構えているのは
当然のことのはず。

中高年というのはそんなにわがままで馬鹿なのか。

最初ネットでは、大名登山で自前のシェラフもないし
雨具さえ携行していなかったという情報もありました。

そんな時にNHKのクローズアップ現代でなぜ起きたと
言う番組は興味深く見ました。

ニュース画像などを交えて生存者のインタビューでした
が、見る限りそれなりの登山装備をしていたようで、
これは率いていたガイドの判断ミスという面が浮き彫りに
なったように感じました。

それに則して安易な中高年の登山ブームに対する警鐘と
言うありがちなメッセージも伝わります。

雨具や防寒具があっても着ているのは生身の人間であり、
スキーでも風も雨も通さない高機能のものを買っても
その防水性のため体中に水滴がいつもついている状態に
なり、風が吹くと猛烈に体温が奪われるのは私も3月の
スキーで経験しています。

まして縦走となると全ての日が晴れていると考える方が
おかしく、それ相応の装備が生きて帰るパスポートになると
考えるのが普通です。

以前新聞に100名山に登るという記事があり、北海道の山に
は一度挑むも敗退して、登山の専門家を伴ってやっと果たしたと
言う記事を読んだ記憶があります。

それだけ登る人がいなくて登山道も確立していないような
困難な山だったのだと思います。

今や100名山に登る人もたくさんいて、以前のような自然
そのままということもないでしょうが、本州の山と一味
違うというのは魅力でもあります。

ニセコでは、目の前の蝦夷富士がいやでも目に入り、夏に
あの山を登ろうという人が多くいるといいます。それだけ
印象に残る山容であり、火口にも降りられるとか誰々さんが
今年挑戦したとか何度も話題になり、目の前の山の話は
スキー時によく耳にしました。

富良野でも、目の前の大雪山系は神の山々として、様々な
神話を持つ美しい山容で、夕暮れの山は滑るのも忘れて
見とれてしまいました。その時には、毎年死者を出す山と
言うことも聞いていましたし、それは登山者の情報という
より、スキーヤーが遭難するスキーヤー情報としてのこと
でした。

スキーの場合、交通事故と同じで高速移動している人が多数
交錯しているので事故は当然起こるべくして起き、まして
ルールを守らず無謀な者もいることから起きることで、中高
年の登山が死を呼ぶのと側面は違います。

今回の番組や週刊誌の記事を読んでも、出てくる感想は
ひどい話だということです。

それだけ人災の側面を感じるのですが、番組や週刊誌は
中高年登山の危険な側面と登山ブームに乗ってしまう人達の
風潮を危険視するようなものばかりで、ガイドや運営する
会社側の言い分を出していないのでこれは片手落ちだと
感じます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする