木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

一枚のレコード

2011-05-29 19:02:01 | Weblog
冬だったのか春だったのか
いやに明るい太陽のもと
14歳になるかならんか中二の僕は
自転車を漕いでいた
そんなに焦らなくてもいいのだけれど
一生懸命漕いでいて息が上がっていたことも覚えている

いつも大須の酒井楽器でレコードというものは買っていたんだが
友達に教えてもらって新しく見つけた店はなんと2割引きでレコードが買えた
小さなビルの二階にあった
小さな店だったからもう売り切れているかもしれない
そう思う心が僕の足に、ペタルに伝わる
だから一所懸命汗まで掻いていつもの酒井楽器の二倍の距離の店へ急いでいた

息せき切って狭い階段を上ると店のガラスドアがある
しばらくこの店に通ったはずだけどこのガラスにどんな店の名前が書いてあったのかは覚えていない

その時 手に入れたのが

帰ってきたヨッパライ




今考えると回転速度を増やして録音された曲ってことが一番の売り
そんな他愛もないテクニックにまんまと騙された感がある音なんだけど
当時はそれで満足してたし
その後の彼らが幾多の功績を残したことを思えば
これはこれで素晴らしい才能の一部だったんだろうと納得せざるを得ない


一枚のレコード
陽の光、自転車、汗、焦る心、
そして満足感があって 14歳の僕はしあわせだったな




ネコブロ

ちっ場所取られたニャミ
     ぐっすり                              お、おかあちゃん
  



コメント (6)
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