木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

乾燥列島

2011-02-21 23:55:07 | Weblog
今年に入ってからのことだが
うちのお客さんの仲間である伝統工芸士の作業場で火災が発生した
先週末にその話を初めて聞き
その再生を目指すことも併せて知った
なにせ300年の歴史のある仕事
その道具たちは黙っていては戻ってこない
その一部の製品を作ってくれないかという話が来た
今まで作ってきた和太鼓の撥によく似た形のもの
出来るだけコスト削減で協力しなければと使命感に燃えているところ

今回の火事は別にして僕たちの仕事を思う
実に多くの同業者が火災に見舞われた
いつも燃える素材を作り続けている
その目的の製品を作るには その何倍かの燃える屑
言い換えれば燃料を作っているとも言える
鉋屑って燃えやすいんだよ
原因は漏電のこともあるけれどタバコの火の不始末なんかもよくあったようだ
なんせ昔の木工所ではくわえ煙草で仕事をしてたなんて場面も日常茶飯事だったから

自宅の作業場で経験したこと
当時は鉋屑や木端を燃やすためと暖をとる為にだるまストーブを使っていた
これがあったかいんだ
燃料は山ほどあって 燃やしきれないものを外の焼却炉で燃やしていた程
ある日の3時のおやつ
みんなでストーブのそばでお茶を飲んでいた
ふと上を見ると何やら煙のようなものが見えた
目を凝らすと確かに煙
あわてて脚立を延ばしてその煙の発生元である梁を覗きこんだ
びっくりした
梁の上部が長年積もった埃がブスブスと燃えてU字型に掘れていた
しかも今まさに燃えている状態で熱い
すぐにバケツの水で消火したがもしもこの小さな煙に気付かずに夜を迎えていれば
朝になる前に全焼もあり得たと思う
住まいも兼用だったんで生きてなかったかも
特に僕の部屋は作業場の上 かっつん焼きの出来上がりだったかもね
こうぇーこうぇー

今まさに乾燥しきってる日本列島
火事にはお気を付けくださいませませ

コメント (11)
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