木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

私の笠地蔵

2009-05-25 23:41:25 | Weblog
さっきの「深イイ話」 その時は気付かなかったけど・・・
笠地蔵』の話をしてて・・

 ↑にはこんな言い回しが足りないかもしれないんだけど

 入り口の戸をあけたおばあさんは お爺さんが ぬれて帰ってきたのを見て、
 まぁ どうしましたね?まさか 手ぬぐいまでうらっしゃったんじゃ・・? 
 といいましたが、あたたかい白湯を飲んで ほっとしているお爺さんの話を聞いて、
 ああ そうでしたか、それは それはようござった。よいことをなされたなぁ、
 きっとお地蔵様も よろこんでおいででっしゃろ。
 といって お爺さんのしたことを 一緒に喜びました。

実はその極貧の生活の中でその言葉を言えるおばあさんの方が偉い というのが「深イイ話」として紹介されていました



何年か前土曜日の午後
いつも寄るレンタルショップの駐車場
借りたいものを見つけて車に乗り込もうとした僕に声がかかった
70位の、だけど健康そうなお爺さんだった
「私は東京から来たんですが
 名古屋駅で財布を無くしてしまいました
 今から帰るのですが全くお金がない状態です
 失礼ですが お金を少しでも・・・
 連絡も何もできない状態なのです
 いえ、今ここにいるというのは 私は歴史の取材をしていて
 家康のことなのですが・・ ほれここにメモ帳があります
 その中でこのような事になってしまいまして
 運送屋さんの東京便に何とか乗せてもらえないかとも思ってるんですが
 どうも・・無理みたいな・・」
風貌はやや芸術家的なそれでけっして乱れ切ってはいない という印象
「警察へ乗せてってあげましょうか?」 
に対して いえいえそんな という返事を思うとあんまり信用すべきではないのかもしれません
でもなんか僕は総合的に少しだけど信用してあげようと思ったのです
連絡したりでほんの少しのお金でもいいんです
という言葉に1000円札一枚上げた後・・・・もう一枚上げました
「ありがとうございました」
と一言いってさっさと歩いて行った老人・・・

嘘かもしれんなぁ  でも助かったんだろうからまあいいや と思った

それだけにしとけばよかったのに・・・
帰宅してからそのことを家内に話しました
「ばっかだねぇ そんなのウソに決まっとるがね」
ってホントにバカな奴を見る目で僕は見られた
はぁ~~  まさしくオレは馬鹿だなぁ と思いました
やったことじゃなくて帰ってこのことを話したこと

嘘でもいいから「よかったね 喜んでもらえたんなら」 そう言えんのか
とまた女房を悪く思ってしまったから


多分彼女の方が事実関係から推測すると正しい意見なんだろう
でも自分の懐が痛むわけでもないのだから
馬鹿だなぁ と思いながらでいいから 「よかったね」 と言えんか?  言えんかぁ・・・


笠地蔵のおじいさんに羨望の眼。。。



実は後ろめたかったから1000円って言ったのだよ
それでもあんな目をされて・・・  今は昔。
コメント (22)
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