ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

金冠山・達磨山

2012-12-25 21:54:13 | 登山(伊豆・箱根・富士山周辺)

【12月24日(月)】
だるま山高原レストハウス→金冠山→戸田峠→小達磨山山頂→達磨山山頂→小達磨山山頂
→戸田峠→だるま山高原レストハウスバス停



22日(土)のメールのやり取りから、24日に山歩きに行くことになったよろもんさんとぴすけ
寒い所は避けたいという意見が一致し、東海道線沿線の山に行こうということになり
計画はよろもんさんにお任せしたところ、金冠山と達磨山を選んでくれた。


ぴすけは、最寄駅6時発の宇都宮線に乗り、途中、上野駅で山手線に
品川駅で東海道線に乗り換えたところ、よろもんさんとばったり会った。
熱海駅で東海道線の接続列車に乗り継ぎ、三島駅で伊豆箱根鉄道駿豆線に乗り換え
修善寺駅に着いたのが、最寄駅を出てから約4時間後()の10時4分。
さすが常春の地・伊豆、ダウンジャケットどころかフリースさえいらないくらい暖かい。
この日目指す金冠山・達磨山へは、だるま山高原レストハウス・戸田峠・大曲茶屋など
複数の登山口を利用することが可能であるが、その割にはバスの運行時刻との兼ね合いが悪く
よろもんさんとぴすけはだるま山高原レストハウスまで、タクシーを利用することにした。
東海道線の車内からは、真っ白な雪を戴いた富士山がドーンと見えていたのだが
駿豆線に乗り換えてからは上部は厚い雲の中で、この雲はなかなか動きそうになかった。
修善寺駅から乗ったタクシーの運転手さんは女性で
「富士山はね、美人が来ると見えないんですよ。」
と、冗談をおっしゃるではないか。
「また~。」
と言うぴすけの横で、よろもんさんが
「あらそうなんですか
と叫ぶ。
おいおい…
「それじゃあ運転手さんは、毎日富士山を見ることはできないんじゃないですか?」
「うまいっ
「アッハッハー
運転手さんは、楽しいお話や故郷・妙義松井田の歌まで聞かせてくれて
だるま山高原レストハウスまで、あっという間だった。

10時31分、だるま山高原レストハウス前に到着。
レストハウスの向こうには、箱根の山々が日に照らされ、輝いて見えた。

修善寺駅に降り立った時も暖かくて驚いたが、標高630mのだるま山高原も暖かい。
10時40分に伊豆山稜線歩道の一部となっている金冠山・達磨山への道へ。

この日歩いた道は、なだらかな防火帯か整備された木段のどちらかで
登山道と言うには少々趣を異にしている気がする。

まず目指すは、電波塔の建つ金冠山。

伊豆はやはり暖かいのだろう。
アセビの蕾がたわわについている。
暖かいどころか、歩き始めると暑いくらいで、フリースも脱ぐ。
途中、戸田峠へ向かう舗装路を横切って、そのまま直進。

11時20分、金冠山山頂に到着。

北には、青々とした駿河湾に淡島が浮かび、海から隆起するように沼津アルプスが連なる。
この時、既に南アルプスの稜線には厚い雲が忍び寄っていたが
富士山の雲はゆっくりながら東へ東へと流れており
このままいけば、昼ごろに富士山が全貌を現してくれるのではないかと期待が高まった

だるま山レストハウスから金冠山・達磨山までの伊豆山稜線歩道は
いたるところに道標や案内板があり、迷うようなことはない。
傾斜も緩やかで危険はなく、山歩きというよりピクニック気分で歩けるので
小さな子供連れの家族でも、時間に余裕を持てば、十分に楽しめる。
道標に従い、右に折れて舗装路を戸田峠まで歩く。

電波塔のある金冠山を振り返る。

金冠山戸田峠分岐から戸田峠まではこんな感じの舗装路である。
11時35分、戸田峠で西伊豆スカイラインを横断し、斜向かいの伊豆山稜線歩道へ入る。

戸田峠からは、霜が融けて、少々閉口するようなぬかるみ状態が続く
ねちょねちょの泥が靴底に張り付き、それがますます靴底のグリップを弱くしている。
登っている時から、下りが思いやられた

常春の伊豆は、やはり植生も武蔵とは異なり
陽だまりの中、常緑樹のアセビやツゲのトンネルを進むのは、体も心も弾むものだ

防火帯に出ると見晴らしが開け、戸田港にたくさんの船が出入りしているのが見える。

おおっ、富士山の雲は、富士山に掛かっているのではなく、手前にあるだけのようだ。
良い感じで東に流れている。

12時2分、樹木に囲まれて展望のない小達磨山山頂に到着。
そのまま通過。

小達磨山を下り、防火帯に出たところで、小達磨山を振り返る。

防火帯を進むと、目指す達磨山が見えてきた。
山腹につけられた直線的な筋が、登山道だろうか。
あの直登の雰囲気からすると、もしやまた木段?

西伊豆スカイラインを横断してからは、案の定、木段であったが
ねちょねちょのぬかるみからは解放された。

12時30分、達磨山山頂に到着。
…と、やけに冷たい風が吹き始め、今まで山頂で憩っていた3組の登山者達は次々と下山し
よろもんさんとぴすけだけが残った。
写真でもわかるように、東から次々と灰色の雲が押し寄せ
熱海か湯河原辺りの山間部は、雨なのか雪なのか、真っ白な煙に包まれ始めた。
箱根も既に荒れ模様のようだ。
富士山はゆっくりと東に流れていた雲が、東からの雪雲に押し切られて戻ってきている。
むしろ雪雲の方が勢いがあるようで、裾野が見えるだけになった。

達磨山山頂から南を見やると、伊豆山稜線歩道が伸びているのがわかる。

南東奥に連なるのは天城山脈だ。
達磨山山頂は、ちょうど暖気と寒気がせめぎ合っているような天候になった。
登っている間、あまりの暖かさに
昼御飯用に持ってきたのがカップヌードルであることを後悔したほどであったが
急激な寒気の到来に、熱々のカップヌードルが体を温めてくれて、ホッとした。
12時54分、達磨山山頂を後にする。

達磨山を下りている途中、振り返れば、海がまばゆいばかりの金色に輝いていた。
恐らく、東から押し寄せた分厚い灰色の雲の切れ間から陽が射し
海を輝かせているのだろう。

達磨山を下りて西伊豆スカイラインを横断し、小達磨山の登りに差し掛かる。
この日は、富士山を始めとする山の展望はいまひとつであったが
海の眺めはとても良かった。

13時24分、小達磨山山頂を通過。

アセビの赤い蕾が、まるで紅葉のように見える。
この後、やはりアセビのトンネルの道は下りにくく、靴はますます泥だらけになった

戸田峠からだるま山高原レストハウスまでは防火帯の下りで
陽射しはあるものの、午前中の温かさとは打って変わって寒い。
14時19分、だるま山高原レストハウスに戻ってきた。
ここではなんと、空は晴れているものの、風花が舞っているではないか。
あまりの寒さに、バスの時間までレストハウスの喫茶店でホットココアを飲んで休憩。
箱根を見やると、朝は青々としていた駒ヶ岳や神山が、雪化粧をして白くなっている。


14時43分、だるま山高原レストハウスバス停から修善寺駅行きのバスに乗り
終点の修善寺駅で降りたよろもんさんとぴすけは、だるま山高原から修善寺駅まで
タクシーを使わずにバスに乗った分を、踊り子号の特急料金に充てることにした。

修善寺駅15時39分発の踊り子114号に乗った2人は、東京駅まで熟睡。
東京駅で山手線に、上野駅で宇都宮線に乗り換え
よろもんさんは大宮駅で下車、ぴすけはそのまま最寄駅まで乗り、18時51分に最寄駅着。
偶然にも仕事帰りのダーリンと落ち合い、中華料理を食べてから帰宅。


よろもんさん、計画時はどうなることかと気を揉みましたが
楽しい山歩きに連れていってもらい、感謝しています。
ありがとう
一人で歩くのに躊躇したら、またぴすけをお誘いください











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2 コメント

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楽しかったよ (よろもん)
2012-12-26 07:44:24
ぴすけ隊長様

22日からのあれやこれやを「計画時はどうなることか」とあっさり済ませていただいて有難うございます。

遠出をした甲斐がありました。
歩いていると楽しくなってくるのは、なんでかな。
おっきな声で笑ったね。
今度行ったら、富士山も雲から出て来てくれるかな。
そしたら、下りは真っ正面に富士山を見ながら歩けるね。

とても気持ちのいい山歩きでした。
ありがとう。
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私も楽しかったよ (ぴすけ)
2012-12-26 18:22:05
よろもんさん、足掛け3日、計画段階から楽しませてもらいました。
アハハ
カップヌードルは、汁を飲み干すのに苦労しましたか?
山を歩いた後なら、大丈夫だったのでは?
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