ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

破風山(はっぷさん)

2014-12-06 09:24:12 | 登山(奥多摩・奥武蔵・秩父)

12月5日(金)

秩父華厳前バス停→秩父華厳ノ滝→登山口→大前山→如金様→札立峠→破風山→秩父温泉前バス停


前日の雨も上がり、この日は空気が澄んで展望が良さそうだと思い、皆野の破風山に行ってみた。
以前、水潜寺から登ったことはあったが、今日は大前山を経て尾根伝いに破風山へと登ることにした。
最寄駅7時59分発の東武スカイツリーラインに乗車し、羽生駅で秩父鉄道に乗り換える。

羽生駅8時36分発の急行秩父路3号に乗り、皆野駅で下車。
皆野駅前のバスターミナルから10時に出る町営バス日野沢線に乗車し、秩父華厳前バス停で降りる。
せっかくなので、バス停からすぐの秩父華厳ノ滝に寄っていくことにした。

遠目からみると、「華厳ノ滝」の名を拝借するには畏れ多いような気がする。
そこまで行かなかったが、橋の上にいる不動明王と思しき像は何なのだろう。

落差は12mほどだそうで、まあこうして見れば、本家日光の華厳ノ滝に似ていなくもない。

秩父華厳ノ滝から車道に戻り、バスで来た方向に少し歩くと
華厳の滝登山口の看板があり、沢に木の橋が架かっている。
10時40分、この橋を渡り、登山道へと入る。

最初はスギやヒノキの植林帯を歩く。
北側の斜面なので、日陰で少々肌寒い。
10時40分、大前の集落に出る。
集落の間を縫う道の奥から、左手に登山道は続いている。
最初に、天狗山へ向かう道を右手に分ける。
どうしようか迷ったが、山行計画を立てた時、下山後のバスの時刻にあまり余裕がなかったため
天狗山には登らずに、次の分岐である大前山の近道へと進むことにした。

11時25分、ここから鎖場が始まる。

鎖場を超えると、大前山だ。
彫られている紋からして、御嶽信仰の石像だろうか。
お供えの小松菜がすっかり萎びていた。

大前山を越した所で、奥秩父の山並みを眺める。
この反対側、つまり、大前山からの尾根を挟んで北側に、両神山がくっきりと見えていたのだが
少々木々に邪魔されて、もっと良い撮影ポイントがあるのではないかと歩みを進めるうちに
結局は撮影ポイントを逃すという失態を演じることになってしまった
引き返すには、かなり歩いてしまっていたので、今回の両神山撮影はあきらめることにした。

その代わり、正面には秩父を代表する山・武甲山が、セメント採掘で痛々しい山肌をあらわにしつつも
父性的な山容で、どっしりと聳えている。
大前山の前後の鎖場は、登り下りで5箇所あったが、難易度も高くなく、危険な箇所もなかった。
それより、大前山からの下りで、鎖がついていない急傾斜に落ち葉が積もっている所が怖かった
どうやら落ち葉の下は露岩らしく、足を置くとつるつると滑って、恐怖感満点。
しかも、足の置き場に余裕がなく、下はスッパリ切れ落ちていて、足を滑らせたら滑落しそうで
もうこれはお尻を着いて、落ち葉に乗って滑るしかないとお尻を着いてみたものの、それでも怖かった。

お尻でずるずる滑って、なんとか急斜面を下りたのはいいが、しばらく恐怖感は消えなかったので
この両側が切れ落ちた尾根を歩く時、この尾根自体は怖くないのに、まだ足が震えていた。
両側が切れ落ちているとはいえ、幅もあって傾斜もないので、高度感のあるやせ尾根というだけだ。
普段だったら、ちょっと気を引き締めて歩けば良いだけの所なので、深呼吸をしてから一歩を踏み出す。

大前山から17分後の11時47分、如金様(にょっきんさま)と呼ばれている岩に出る。
如金様とは金精大明神で、この地では疣神様として崇められているという。

如金様から歩くこと10分、11時57分に札立峠に到着。
ここで、今日初めて出会ったグループが、昼食をとっていた。

札立峠から破風山の頂上までは常緑樹のアセビが多く、伊豆ヶ岳の辺りと似ている。
12時10分、予定よりかなり早く、破風山山頂に到着。
後ろのグループが来る前に、お昼を食べてしまおうと、急いでカップラーメンをほおばる。
武甲山や武川岳、二子山、丸山、堂平山、笠山などを眺めながら
この天気なら、ほかの山にもたくさん登っている人がいるだろうと想像する。
急いでお昼を食べ終えて、ちょっと一息つきたいところだったが
背後からグループのにぎやかな話し声が聞こえたので、12時30分に頂上を後にする。
下りは特に危険な場所はないので、ぐんぐん下る。

猿岩の付近には、まだカエデが散らずに残っていた。

こんな鮮やかな黄葉も。

尾根伝いの道を最近そう呼んでいるのか、「皆野アルプス」へ向かう道と風戸へ向かう道とを分ける。
この日は、風戸へ向かう。

途中には、大イチョウの落葉に染まる一角があり、ひっそりと祠が建っていた。

これは、風戸の鏡肌と呼ばれている物で、この付近には風戸断層があり
この断層がずれる時の摩擦でできたのがこの鏡肌だそうだ。
よく見ると、一定方向の線が見られ、また、鏡面のように光っているところもあるようだが
光の角度の具合か、よくわからなかった。

13時18分、皆野町営水と緑のふれあい館に到着。
ここでバスの時刻を聞くと、13時20分だと言われる。
2分でバス停まで行くのは無理なので、次のバスを聞くと14時55分までないそうだ。
これは、ここで温泉に入ってのんびり過ごすしかないと腹をくくり、入浴料500円を支払い温泉へ。
ここには、満願の湯という温泉が湧いていて、近くには温泉スタンドもあるし
水と緑のふれあい館の隣は、民間の立ち寄り温泉施設である秩父温泉満願の湯もある。
温泉の雰囲気や設備は満願の湯の方が整っていると思うが、源泉は同じである。

秩父温泉前バス停でバス待ちをしている間に見つけたツルウメモドキ。
西日に当たって陽だまりの中、風は冷たく初冬を感じさせる。

皆野駅に着くと、熊谷方面行の電車までまだ時間があったので
駅から2分ほどの所にある味の店ヤマブで、秩父味噌ときゃらぶきとくるみ饅頭を購入。
きゃらぶきは、以前母にお土産として買ったところ大変好評だったものだ。
皆野駅に戻り、15時42分発の羽生行き列車に乗り、帰途に就いた。
買い物もできたうえに予定より1時間早く帰れて、なんだか得した気分であった 



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