徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

ブータン人と日本人

2012年09月17日 | ブータン ライフ

 7月に強制帰任となったわけですが、この時の日本人とブータン人の反応の違いが興味深かったので少し書きます。帰任に際して、日本人の反応はコメントは余り無くて、主には残念ですね、またどこか出会いましょう...といった情緒的なものでした。それに対して身近なアパートの女家主、学校の同僚、車のドライバーなどのブータン人の反応は違い、帰任に至る経緯を話すと彼等の個人的な正義感に基いて、はっきり自分の意見を言うのに少々驚いたと同時に力づけられました。

 これは個人的な感想なのですが日本人は自分の意見を表象する前に、周りを見回して他人の意見を参照する癖が抜けきらないように思います。それに対してブータン人は自分の思った事はズバリと言い切る、男も女もです... やはりこれは島国の農耕民族と大陸の遊牧狩猟民族の違いかなあ、とも思います。そして、私自身はブータン人の感覚に共感を覚える。

 日本ではイジメが問題になっていますが、これは学校教育の問題ではなく上記のような日本人の感性に起因するところがあるのでは無いかと暗澹とした気持ちになります。1人では何も出来ないのに徒党を組むと、とたんに弱いものを虐めたり盲目的な行動を始める。戦前の日本型ファシズムは、この最たるものでしょう。今回の強制的な帰任もJICA側は私個人をターゲットにして組織で攻撃してきたわけですが、その過程で個々の人間としては全く善悪の判断をしていないように見えました。組織決定という合意の下に、それ以外の観点を個人が冷静に見直す態度が無い。もし彼等が冷静に法律論の観点から事態を見直していれば私に提訴されるような事にはならなかったかも知れない。 みな、周囲の目に怯えていて自分が攻撃対象にならないように弱者を叩く イジメの構造ですね。

 いづれにせよ、この世界で通用するのはブータン人の感性ほうで、日本人はいつまでたっても孤立から抜け出る事は出来ないような気がします。


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