徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

長寿の特効薬

2015年11月27日 | 病気

放送大学で健康に関する面白い講義をやってた。現代人の死亡原因のTOPはガンと心臓疾患・脳疾患を含む血管障害だね。脳血栓、心筋梗塞、脳出血、動脈破裂などの血管障害のリスク要因は血糖です。血液中の糖が血管壁をボロボロにして障害を引き起こす。この血糖値を下げる事で死亡原因を半分に減らす事ができる。

血糖値を下げるのはインシュリンの働きだと言う事がこの半世紀の常識であったわけだが、最近別のメカニズムで血糖値が下がる事が見つかった。AMPキナーゼの発見です。

地球上の全ての生物は運動エネルギーを同じ方法で得ている。ATP(アデノシン3燐酸)ですな。細胞膜にあるプロトンポンプが内外電位差でグルリと一回転すると3個のATPが出来る。逆にATPがリンを放出しATP->ADP->AMPと変化する過程でエネルギーを放出する。ATPは生体におけるエネルギー通貨という訳だね。ちなみに人は一日で100kg以上のATPを消費している。といっても、ATPサイクルが回っているので100kgが消えてなくなっているわけではなく膨大なATP-AMPの変化が常に細胞内で起こっていることを意味している。

AMPキナーゼは酵素の一種でATPがエネルギーを失った状態のAMPと結合して活性化される。その活性化したAMPKは細胞内GLUT4を細胞膜上に移動(トランスロケーション)し細胞のグルコース取り込み能力を上げることが判ってきた。

いままで知られていた血糖を消費するインスリン受容体経由のメカニズムとは別の、GLUT4経由のチャンネルが発見されたのだ。そしてそのチャンネル発現の条件が活性化AMPキナーゼでその活性化の条件がAMPなのです。

AMPは運動によってATPを消費する事で発生する。<- 言いたい事はこれだけです。

適度な運動は単にカロリー消費するだけではなく細胞そのものを活性化し、糖消費型の体質に変えることが分子生物学の観点から確認されたと言う事です。運動する事は長寿のための何よりの特効薬なのです。

さあ、長生きしたければ朝30分走ろう!

 


神籠石

2015年11月20日 | 歴史

世の中には起源のわからない古代の遺跡というものがある。

これは郷里、北九州の山中にある神籠石と呼ばれている遺跡だ。先月帰郷した折に撮影してきた。

これは中世の城跡では無く、それより1000年ほど古い7世紀以前の遺跡であるらしいが、その目的や所以は良くわかってはいない。

どうも朝鮮式山城というのが定説のようだが、なぜ朝鮮の山城が北部九州に有るのか?

この遺跡の規模はかなり大きく、当時は山中に3kmの城壁が張り巡らせてあったようだ。その中には長期戦に備えて水を確保するための水門があり、食料を備蓄し長期間持ちこたえる準備をしていた。

稲作とともに渡来した人々は最初に北部九州に定着し、その勢力を南下あるいは瀬戸内海沿いうに広げていった。おそらく、この山城が有ったあたりはその勢力の重要な拠点であったと思われる。

この地域は豊前国京都郡と呼ばれる。豊の国、豊芦原瑞穂の国である。この遺跡の近くに稗田という地区がある。稗田阿礼の稗田だ。以前にも書いたが、記紀の天照大神は卑弥呼の事であり、その所在地は邪馬台国、東に海がありその向こうにも倭人の国がある位置。この遺跡はその条件に合う皇室の宗廟、宇佐神宮のそばに位置する。


FMヘンテナ自作

2015年11月09日 | 趣味

最近、スピーカーを購入して音楽付いている。ソースはCD,MP3、TVそしてFM放送。TVの音質はACCコーデックで技術的には良い筈なのに、実際の放送は全然良くない。どうも液晶TVの薄いスピーカーの再生能力に合わせてダイナミックレンジのサプレッション(圧縮)を放送段階で掛けているようです。それに対して意外なのがFM放送の音質。CD並に良いのだ。

FMの再生周波数は15kHz上限だが圧縮の無いアナログ音質はとても良い。最近ハイレゾ音源と称して48kHzまで再生できるオーディオセットを売り出しているが、若い人でも20KHz以上は聞こえないし歳をとると10KHzも怪しいものです。ハイレゾとCDのブラインドテストで誰も聞き分けが出来ないと言う事実もある。

と言う事で高音質のFMだが残念なのは電波放送なので感度の低い放送局に関してはノイズが入る。そこで今まではFMチューナーに付属のT型(λ/2ダイポール)アンテナを接続していたが、感度を上げるためにアンテナを自作する事にした。もちろん5エレ程度の八木アンテナを繋げば確実に感度は上がるがFM用の八木アンテナは大きくて設置が結構大変なのでボツ。色々調べているとヘンテナという変な名前のアンテナに行き着いた。これは日本のアマチュア無線愛好家が発明したアンテナでその筋では結構有名なアンテナのようです。 

 http://www.fcz-lab.com/hentenna-1.html 

このアンテナは縦λ/2、横λ/6のループアンテナの一種で、変ってるのが給電端が下からλ/10-λ/6の間の位置で調整して取り出す構造になっている。出力インピーダンスは75Ω。偏波面は水平偏波の場合は縦、垂直偏波の場合は横になる。FM放送はほとんどの場合水平偏波なので縦使いという事になります。

一応もっともらしく計算してみたが簡単に作るために縦180cm、横60cmで作ることにした。これだと同調周波数は83.3MHzなので一応FM放送の中央付近になる。給電位置はSWR計など持ってないので適当に下端から45cmの位置とした。

材料はホームセンターで買ってきたプラダンと針金で制作費300円なり。プラダンの四隅に位置決めして穴を空け、針金を巡らしてテープで止めて出来上がり。

このアンテナの感度はダイポール比で+3db、つまり二倍くらいの感度向上が見込める。水平指向性はダイポールアンテナとほぼ同じだが垂直指向性がダイポールの360度無指向性に対して打上げ角21度で指向性を持っている。面に垂直方向前後に指向性があると言う事です。

実際にチューナーにつないで見ると感度は確実に上がってノイズの無いクリアな音が出てきた。そして、今まで聞こえなかった小出力のコミュニティー放送も入るようになって大成功。ただ、実際の使用に当っては入力面前面に配線やTVなどの導電性物体があると波面が乱れて感度が落ちるので置き場所には要注意です。FM受信がいまひとつという人にはヘンテナ自作お勧めです。