徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

インフルエンザとゾフルーザ

2019年01月26日 | 病気

昨日の朝、何となく肺がムズムズする感じがあって体温を測ると平熱だったので仕事に行った。職場ではインフルエンザが蔓延していて働き盛りの40代、50代の連中が全滅\(^o^)/ 60代は免疫があるから大丈夫だろうとタカをくくっていたら夕方から急に熱(38.5℃)が出てきた。

今まではインフルエンザにかかってもどうせ対症療法しかないので医者にかかったことは無いが最近は抗ウィルス剤がいろいろ出てきて初期f段階なら効果があるかなと思いかかりつけの病院へ行った。行ったら鼻の奥に綿棒を突っ込まれ検査、結果はA型インフルが強く反応と嬉しそうに言われた。しかし、あの綿棒何とかならんのかい、胃カメラ並みの苦痛だね、涙が出たぜ。

処方されたのが去年3月に塩野義が出したゾフルーザ。たった一回飲むだけでウィルスの増殖を抑える新薬。薬局でせかせるようにその場で飲まされて帰宅した。そのあと夕食を取って寝たが脳が爆発したみたいにめちゃくちゃ気分が悪くなって鼻も詰まって口呼吸しかできなくなり体温も39℃近くまで上昇。ひどい状態でうつらうつらしていたら夜半過ぎに突然鼻が通って気分が良くなってきた。薬を飲んで8時間後くらいに熱も37℃前半まで落ちてベットから這い出る気力がわいてきた。

こりゃあ薬が効いてるぞと思い、いま飲んで20時間経過後でこれを書いています。ゾフルーザはたしかに効くんだけど耐性菌が結構な確率で出現する問題が指摘されている。いったん治ったと思っても耐性菌が生き残って症状がぶり返すケースが大人で9.4%、子供で24%もあるという報告もある。高い薬(保険適用で2000円)のくせに困ったもんです。チョイスとしてタミフルのジェネリックが出ているのでこれだと数百円だからこっちのほうがマシかもしれんね。

医院に行って綿棒拒否でインフル検査スキップしてタミフル・ジェネリックを処方してくれといえば安くて済むな。効果はゾフルーザよりましかもしれんし...

 


千束のぬか床

2019年01月12日 | 生活

ぬか漬けを10年くらいやっているんだけど、どうもぬか床の調子が良くない。香りが変だし味も何となく苦みがある。このぬか床は種糠を使わずに水と塩と糠で始めたものですが優勢菌種が変な菌に偏ってるようだ。これではダメだと思い床をリセットすることにした。

ぬか漬けの生理学的研究は九大で進められていてそのレポートが非常に参考になる。(糠床のミクロフローラと乳酸菌の共生;阪本 直茂*・中山 二郎)ここでは、博多のぬか床店・千束の種糠を使った培養実験を行っている。以下、一部を参照する、

筆者らは,千束より四季を通じて糠
床をサンプリングし,その菌叢をPCR/DGGE法により
解析した4).

その結果,驚くべきことに,Lb. namurensis が
まず早い速度で増殖し,一方,Lb. acetotolerans はLb.
namurensisが増殖を停止した後も緩慢に増殖を続け,
最後には最優占種になるという変遷パターンは常に再現
された.この結果から,増殖速度の異なるこの2つの乳
酸桿菌による協調的乳酸発酵が糠床の菌叢の堅牢性に貢
献していると考えられる.

次に,試しに糠床を接種しないモデル糠床を作製し,
菌叢とpH,有機酸の変化をモニタリングした.その結
果,Lb. namurensis の増殖は実験開始後10日後に,Lb.
acetotoleransは30日後にほんのわずかの増殖が見られ
た.そしてこの乳酸発酵の遅延に伴い,Bacillus属や
Stephylococcus属などの野生菌の増殖が見られた.種糠
を接種しない条件ではLb. namurensisとLb. acetotolerans
の協調発酵をうまく導き出せないと思われる.

つまり、種糠を使えば安定的に乳酸桿菌であるLb. namurensisとLb. acetotoleransによる発酵が開始できるが、種糠なしだととんでもない野生種優勢のぬか床になるという結果ですね。

ということで、千束さんに注文して種糠を取り寄せました。

http://nuka-chizuka.com/syouhin.html

この種糠2kgと自分で準備した新鮮なぬかを混ぜ合わせて新しいぬか床を作りました。このときに問題になるのが塩分濃度です。千束の床はかなり薄味。レシピは糠の7%の塩と書いてある。ぬか1kgに塩70gというわけだがぬか床はこれに水が加わる。1kgの糠なら水は1L=1kgだ。そうなると総重量に対する塩分は3.5%ということだ。これはかなり薄いですよ(´・ω・`)一般的なレシピは6-8%位が多くて4%以下はここでしか見たことが無い。自分の経験からも塩分濃度が低いと異常発酵してしまうことが判っている。専門店である千束ならメンテナンスは怠りないのでこの低い塩分濃度で維持できるのだろうが素人には危ない設定ですね。

あと、注意書きによると混ぜて二週間は漬けないで、と書いてある。これも九大の報告で種糠を使った場合の安定までの期間:二週間と合致する。さて、この二週間の間ぬか床を混ぜたものか、混ぜないものか?

これに関して参考になるサイトがあった。

好気培養で活き活きとする乳酸菌 http://www.jarmam.gr.jp/situmon3/kouki-baiyo.html

以下参照 

ご存知のように, 大腸菌もブドウ球菌も, ともに通性嫌気性菌です。嫌気的環境でも好気的な環境でも, どちらでも発育増殖可能です。では, どちらの環境の方が発育旺盛でしょうか??? 言うまでもなく, 好気的環境です。これは一般的な性質で, 多くの (ほとんどすべての) 通性嫌気性菌にも当てはまります。

放出されるエネルギーは、呼吸形式では686 kcalなのに対し, 発酵形式では54kcalで, 明らかに呼吸形式の方が高いエネルギーを放出するのです。

つまり、かき混ぜて酸素を与えると通性嫌気性細菌は10倍以上のスピードで増殖するということです。だから、セット初期はかき混ぜたほうが良い。ただし、味の点で言うとかき混ぜすぎたぬか床は不味い。味に深みが無くて塩味だけの漬物になるんです。だから、セット仕立は頻繁にかき混ぜて安定期に入ればあまりかき混ぜない、というのが細菌学からの結論ですね。


 

 

 


化学反応式 CO2発生器

2019年01月10日 | 海水魚・水草

 

最近また水槽をいじり始めて水草のレイアウトを変えました。しかし、水草の伸びがあまりよくないのでCO2炭酸ガスの強制添加でもやろうかなと思って調べていると面白い商品を見つけました。化学反応で炭酸ガスを継続的に発生するキットです。アマゾンで1640円なり。

左のペットボトルにはクエン酸、右のペットボトルには重曹(炭酸水素Na)が入っています。この二つを混ぜると反応してCO2炭酸ガスが発生するのですが一気に混ぜると爆発的に反応して破裂してしまいます。このシステムを考えた人(たぶん中国人)は天才じゃないかと思うのですが、この反応を自律的に何の動力も使わずに一か月以上じわりじわりと継続してCO2を発生し続けるのです\(^o^)/

どういう仕組みかというとこうなっています、

AとBのボトルはチューブで接続されていて同じ圧力がかかっています。圧力(流量)は⑧のバルブで調整します。ガスを放出して圧が低下するとAの④からクエン酸がBに流入して反応しCO2が発生し圧が上がる。そうするとクエン酸の流入は止まり反応はそれ以上進まない。圧が下がれば再び同じことが起こる、これの繰り返しです。Bの⑤がミソでAからBへは液体(クエン酸)が移動するけどBからAへは気体(炭酸ガス)しか移動しないんですね(´・ω・`) クエン酸と重曹が原料ですが百均に行けばクエン酸(200g)と重曹(350g)が清掃用として売っています。

ちょっと反応式をおさらいしますと、

クエン酸 1mol+炭酸水素Na 3mol -> クエン酸Na 1mol+CO2 3mol+H2O 3mol

クエン酸 192.12g/mol  重曹84g/mol なのでクエン酸200gに対して266gの重曹が反応して約138gのCO2が発生します。容積で言うと約70L(標準気体)ですね。

取説には200gのクエン酸と200gの重曹を使えと書いていますが理系としては重曹は266gで行きたいですね。あと反応生成物のクエン酸Naは比較的よく水に溶けます(溶解度42.5g/100mL)上記反応で生成されるクエン酸Naは約300gなので水が1L以上あれば溶解するはずです。取説では800cc(600cc+200cc)の水で溶かせと書いてありますがこれだとギリギリなので1100cc(800cc+300cc)の水で溶かしました。

順調にCO2が発生していますが夜間はCO2の注入は止めたいので電磁バルブを付けてタイマーでコントロールしようと思います。追って報告しますね。

ちなみに、ここで使うペットボトルはキットに含まれていないので自分で準備します。ペットボトルにも幾つか種類があって、ここで使うのは炭酸飲料用の耐圧ボトルです。何が違うかというと円筒形であること、底が特殊なペタロイドという形状をしている事とキャップのつくネジ部分が透明であることです。耐圧でないボトルを使うとまず底が抜けますのでご注意を。このシステムの常用圧は1-2kg/cm2ですが耐圧ペットボトルの破断限界は20kg/cm2くらいあるのでまず破裂することは有りません。安直な安全弁もついていますしねw

 

 


年は明けたけど

2019年01月03日 | 生活

明けましておめでとうございます。と言っても、もう正月も3日目で箱根駅伝を見て一日が終わりそうです。

私事ですが、昨年4月に母が亡くなり今年は喪中はがきを出して年賀はお断りしてたんだけど、喪中はがきを出してなかった方からポチポチとハガキが届きます。そのなかでちょっと辛いお便りをもらったので、この場を借りてお悔やみを申し上げたいと思います。

僕よりも若くて溌溂としていたS君が、成人前の二人のお子さんを残して昨年逝ってしまわれたとの事。なんとも悲しい知らせで、残された奥さんや子供さん達のことを考えると辛くなります。家内曰く、善人ほど早く逝くのだと。

考えてみると僕の周りでも知った人がポツリポツリと亡くなったという知らせがある一方、90歳を超えた年寄りがやたら元気だったりして人の寿命は解らないものです。僕の父親は僕が結婚式をあげた1カ月後に心筋梗塞で亡くなったのですが、病気知らずだったのに突然で驚きました。

僕自身はその父の歳をすでに越え、これから先何年生きるものかは判りません、子供が成人した後の人間のオスは生きていても無駄じゃないかとの意見もありますが まあ、死ぬまで生きるしか仕方ありませんね。

私にはS君の奥さんに手助け出来ることは無いのですが、元々元気で頑張り屋さんだからしっかり生きていかれることと思います。ガンバってくださいね