NICT(旧CRL)の施設公開レポートを興味深く読んだ。
畑違いの先端技術というのは大変面白い。もっとも、畑違いとばかりは言ってられないので、自分のテーマにどう使えるか、どう競合するかといった事も考えてしまうわけだが。
ただ、どうも解せないのは、RFID表札システムの記述だ。確かに、災害時に状況を把握するのはいいのだが、
その家の住所や位置情報、家族構成、建物の平面図などの構造情報などをRFIDに記録し、表札として掲げておくというもので、主に震災時の情報収集に活用することを想定している。
30-Jul-2004 Internet watch, Copyright (c) 2004 Impress Corporation
そんな情報を表札に掲げていたら、平常時に窃盗団のいいカモにされそうな気がする。セキュリティは今後の課題、としているけれども、窃盗以外にも性犯罪など、そういった情報に接する権限のある人間が問題を起こさないという、倫理的課題が容易に解決できるとは思えない。悲観的に過ぎるかもしれないが、社会が技術についていけてない現状をフォローするための社会的・工学的技術が必要なのではなかろうか。
どうもこの、RF-IDに関しては特に工学的な技術論が先行している。足元を見据えた議論について、「セキュリティは後回し」などというように見切り発車で展開している気がしてならない。
市場の起爆剤としての期待は物凄く良く判るのだが、性善説に拠った技術論を垂れ流すのは、浮世離れと言われても仕方ないように思う。セキュリティがザルなら、責任を問うためのシステムをどう構築するか、という視野を忘れないようにしたい。
もちろん、予算と期間を考えたら、御座なりな解でお茶を濁すのも仕方ない事だが。
畑違いの先端技術というのは大変面白い。もっとも、畑違いとばかりは言ってられないので、自分のテーマにどう使えるか、どう競合するかといった事も考えてしまうわけだが。
ただ、どうも解せないのは、RFID表札システムの記述だ。確かに、災害時に状況を把握するのはいいのだが、
その家の住所や位置情報、家族構成、建物の平面図などの構造情報などをRFIDに記録し、表札として掲げておくというもので、主に震災時の情報収集に活用することを想定している。
30-Jul-2004 Internet watch, Copyright (c) 2004 Impress Corporation
そんな情報を表札に掲げていたら、平常時に窃盗団のいいカモにされそうな気がする。セキュリティは今後の課題、としているけれども、窃盗以外にも性犯罪など、そういった情報に接する権限のある人間が問題を起こさないという、倫理的課題が容易に解決できるとは思えない。悲観的に過ぎるかもしれないが、社会が技術についていけてない現状をフォローするための社会的・工学的技術が必要なのではなかろうか。
どうもこの、RF-IDに関しては特に工学的な技術論が先行している。足元を見据えた議論について、「セキュリティは後回し」などというように見切り発車で展開している気がしてならない。
市場の起爆剤としての期待は物凄く良く判るのだが、性善説に拠った技術論を垂れ流すのは、浮世離れと言われても仕方ないように思う。セキュリティがザルなら、責任を問うためのシステムをどう構築するか、という視野を忘れないようにしたい。
もちろん、予算と期間を考えたら、御座なりな解でお茶を濁すのも仕方ない事だが。