旧福岡県公会堂貴賓館 ( きゅうふくおかけんこうかいどうきひんかん ) は、
福岡県福岡市にある国の重要文化財建築物である。天神中央公園の中に位置する。
旧福岡県公会堂貴賓館は元々、第13回九州沖縄八県連合共進会の開催に伴い、
来賓接待所のために建設された。
1910年 ( 明治42年 ) 開館の折には閑院宮載仁親王・同妃智恵子が宿泊、
1912年 ( 明治45年 ) 3月には孫文が、
同4月には皇太子嘉仁親王がそれぞれ逗留し、
1916年 ( 大正5年 ) の陸軍特別大演習では本営に指定された。
太平洋戦争には福岡連隊区司令部にもなった。
戦後は福岡高等裁判所、福岡県立水産高等学校、福岡県教育庁舎など様々な施設に転用。
貴賓館は、明治時代の希少なフレンチ・ルネッサンス様式を基調とする公共の木造建築物と評価され、
1984年 ( 昭和59年 ) 5月に国の重要文化財に指定された。
2005年 ( 平成17年 ) に発生した福岡県西方沖地震で、
天井・ガラス・壁などに大きな被害を受けたが、
復旧工事を経て2008年 ( 平成20年 ) 5月から一般公開が再開された。
木造二階建てで、設計は福岡県の土木技師三條栄三郎によるものであり、
フレンチ・ルネッサンス様式のデザインが取り入れられている。