作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 税理士の真似ごと 】

2006-10-31 18:29:46 | 12 幼き日々のこと


大学も3年となり、ゼミに入ることとなりました。
ボクは会計学のゼミに入った。

このコトがボクの経済状態を一変させます。

大学には大学院もあり、経済研究所という付属設備も
あった。そこに、将来は教授を目指す人たちがたむろ
していました。

折りしも「青色申告制度」が導入されて、各企業は
それに備えた帳簿を調えなきゃいけなくなった。

税理士の数がまだ少なく、依頼すれば費用もかさむ。
大阪商人としては、少しでも安く、それで実を取れば
よい。

そんなわけで、経済研究所の会計学部門に仕事が大量に
舞い込んだ。

ゼミの先輩に呼ばれ、この仕事キミ等もやらんか。

毎日拘束される必要もなく、週に1~2度か顔を出して、
経理担当の女の子に伝票の仕分けを指導し、月間会計を
行う。
簿記の経験も無かったが、そんなに難しい仕事じゃない。

1社受け持ったら、月額3千円呉れました。
3社で9千円、4社なら1万2千円で、当時の大卒
初任給を上回る。

これでいっぺんに楽になって、3年生の一年間に、
数だけは皆がビックリするほどの単位を獲得しました。

あれが無かったら、果たして4年で卒業できただろうか。

誠に有難い仕事にありついたものです。

受け持った1社は、大阪観光ホテルといって、もっぱら
修学旅行生の宿だったが、道頓堀に面したこのホテルに
出向くと、昼ご飯を塗りのお盆で、宿屋らしきお菜を
添えて、おひつでご飯を供され、思わぬ余得にありついた。




                                       パパゲーノ


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