このシリーズ、1~5ですべて書き終えたつもりが、
重要なことを書き漏らしていた。
ウイーンに居たボクを矢の催促で呼び返した常務は、
ボクがハンブルグに派遣された時の部次長で、その
数ヶ月前までは直属の課長だった。
ボクは都合6名の課長に仕えたが、最も尊敬できた
課長が、その常務でもあった。
帰国して突然指示された内容が、先輩のクビ獲りと
あって、驚愕が怒りに変わり「じゃあボクが辞める」と
なったんです。
一度は二人だけで、当時のボクの受けた衝撃や、常務
の抱えていた苦悩などを、お互いが分かっていた筈
だけに、腹蔵なく話し合いたいと思っていた。
その常務も今年故人になった。
最後に逢ったのは、会社の旧友会(OBの会)で、
百名を越す多くの出席者だったから、会の間は姿を
見なかった。
今日は欠席だと思っていたら、解散後うしろから肩を
叩かれ「よっ、真ちゃん」。
それだけだったが、退社以来長い間わだかまっていた
ナニモノかが、消えた自分に気がついた。
パパゲーノ
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