杉浦 ひとみの瞳

弁護士杉浦ひとみの視点から、出会った人やできごとについて、感じたままに。

・案内 ~28日 「文民統制違反」抗議集会 

2008-02-23 01:46:01 | Weblog
◆◆緊急! イージス艦事故でも国民の生命軽視判明~「押しかけ参戦」する自
衛隊を恒久法で解き放つな! 「文民統制違反」抗議集会◆◆
★ 日 時   2008年2月28日(木)午後零時~
★ 場 所   参議院議員会館 第1会議室
               
 自民党・公明党は、自衛隊の海外派遣を随時可能にするための恒久法を今国会
期中にも提案すると報道されています。そして、その恒久法では、自衛隊の海外
活動に治安維持任務を加え、攻撃を受けた他国軍のもとに赴いて武器で応戦する
「駆けつけ警護」(押しかけ参戦)を容認する方針だといいます。
 自衛隊の武力行使は、憲法上、正当防衛・緊急避難に限定されるというのが、
これまでの政府見解であり、新法に「押しかけ参戦」が盛り込まれた場合、憲法
がないがしろにされることになるのは明白です。
 さらに、おそろしいことに、この「押しかけ参戦」は、政府が公式的には違憲
であると表明する一方で、自衛隊内部ではイラク派遣部隊に対して、武器の使用
場面として指導されてきた経過があります。つまり、軍隊が主導して、憲法が踏
みにじられようとしているのです。
戦前、軍が暴走し、未曾有の戦禍を招いたことを、自衛隊幹部及び自衛隊を民主
的にコントロールすべき与党は忘れてしまったかのようです。
 自衛隊が国民を守るのではなく、自らの威信を守ることを優先することは、イー
ジス艦あたごの事故からも明白です。そのような自衛隊の文民統制(シビリアン
コントロール)違反を追認するような恒久法を制定させるわけにはいきません。
恒久法阻止に向け、どのような取り組みを行うべきか、知恵を出し合いましょう!
 そして、同時に、直接、文民統制を働かせる国会議員の方たちにも危機感を持っ
てもらい、文民統制を無視する行為を厳しく監視してもらわなければなりません。
 そこで、標記のタイトルの集会を、2月28日午後零時半から、参議院議員会
館第1会議室で開催することとしました。ぜひご参集下さい。
                     呼びかけ人代表 弁護士 中山武敏
 
「文民統制違反」抗議集会
★ 日 時   2008年2月28日(木)午後零時~
★ 場 所   参議院議員会館 第1会議室
(地下鉄「永田町駅」「国会議事堂前」)

これまでに明らかになった最近の文民統制違反
●昨年8月10日の佐藤正久氏の「駆けつけ警護」発言
●昨年10月、海上自衛隊の米補給艦への給油量を隠蔽して報告していたことが
発覚
●昨年11月、給油派遣部隊指揮官の尾島義貴・1等海佐は撤収の際、「我々の
船は我が国の評価を高める成果を残してきたが、これから先は輝く航跡を残すこ
とができなくなった。」と隊員に呼びかけた。
●給油派遣隊司令の佐伯1海佐が出発の挨拶の中で「活動を憲法違反と言われ、
一国民としても悔しかった、我々にも意地がある。」と発言(後掲)




佐藤正久議員の、新特措法による出港式での発言も下記に掲載します。

発言者に、「何を言っても、誰からも責められるはずがない、非難される種類のことではない」という感覚があること
そして、その問題性に気づいていながら見過ごしている国民の姿勢は、そのことに気づく機会のない国民に「問題なし」とのメッセージに写ってしまうこと

こうして、社会の意識が少しずつ危険な方向に固まっていってしまうことに危惧感を感じます。


◎ インド洋派遣海自部隊お見送り
 インド洋へは補給支援特措法に基づき、護衛艦「むらさめ」と補給艦「おうみ」
の2隻が向かいます。本日、10時から護衛艦「むらさめ」の出港式が海自横須
賀基地であり、佐藤も参加しお見送りをさせていただきました。

 継続中の活動が国内事情により中断され、出向を先延ばされた隊員にとり、ま
た次の部隊にバトンを渡せず帰国を余儀なくされた隊員には、精神的苦痛を与え
たことを申し訳なく思います。そして4ヶ月もの国会議論を経て通過した法律も、
有効期間が1年という時限立法ですので、法的基盤が弱い一面は変わっておりま
せん。
 民主党の小沢代表をはじめ、野党の多くの議員からはインド洋での活動は憲法
違反だと言われ、参議院では否決、衆議院では可決という院の意志が割れた状態
での出港というのは、国会議員として非常に申し訳なく思います。派遣隊員は、
国益の為にインド洋で汗を流すのであり、日本国民の誇りだと思います。

 出港式にあたり、参加した閣僚から「先ずお詫びの言葉を隊員にかけてほしかっ
た」というのが佐藤の本心です。派遣隊司令の佐伯1海佐は挨拶の中で「活動を
憲法違反と言われ、一国民としても悔しかった、我々にも意地がある。日本国の
信頼回復のため任務に邁進する」旨の挨拶がありました。佐藤は司令の言葉を聞
き、思いを共感し、涙が滲んできました。

司令の思いをどれだけの国会議員が噛みしめ、理解したのでしょうか?司令の重
たい言葉です。 
 式典には、石破大臣の他、町村官房長官、安倍前総理、玉澤・小池元防衛大臣
も参加されておられました。安倍前総理の参加は、彼の強い「思い」があったと
思います。
 また、民主党からも2名の議員参加の他、無所属の西村議員も参加されました。
特に西村議員におかれては、長男が自殺されたばかりです。亡くなられた息子さ
んのためにも、派遣隊員のお見送りに来られたようです。素晴らしい思いですね。







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2 コメント

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道路やら餃子やら (鉄甲機)
2008-02-24 23:31:37
あたごやらにすっかり紛れていましたが、話は進んでいたんですね。

> 自衛隊が国民を守るのではなく、自らの威信を守ることを優先することは、イー
>ジス艦あたごの事故からも明白です。そのような自衛隊の文民統制(シビリアン
>コントロール)違反を追認するような恒久法を制定させるわけにはいきません。
 防衛省から断片的かつ奥歯に物が挟まったような情報しか出ないのは、海保が乗員を拘束していて防衛省が直接情報を取ることが出来ないためとしか聞いていませんが。その前の「(「押しかけ参戦」は、)武器の使用場面として指導されてきた経過があります。」にしても、そのような事実は全くありません。偏った情報・誤った情報を鵜呑みにしてその裏を取ろうともしないとは、この御方は弁護士に向いていないのではないかと人ごとながら心配してしまいます。

>これまでに明らかになった最近の文民統制違反
 厳密に言うと二つ目の「給油量を隠蔽」は、この弁護士先生が言いたい意味での文民統制違反とは言えず、正しい情報が上がらないと文民=政府の判断が狂うと言う意味で問題になります。他の三つは自衛官差別による言いがかりでしかありません。

>発言者に、「何を言っても、誰からも責められるはずがない、非難される種類のことではない」という感覚があること
 そうでしょうね。だって世界中何処を捜しても日本以外に「非難される」はずは無いですから、政治的にもモラル的にも。

 「集団的自衛権容認」に憲法解釈を変更して立法するのなら、立派に文民統制に則っています。
 法律に不備→現場から法改正の要求→国会で審議・法改正→新法によって行動
 一体どこに問題があるというのでしょうか。
返信する
ひとつだけ教えてあげましょう (宇宙戦士バルディオス)
2008-02-25 22:10:24
>戦前、軍が暴走し、未曾有の戦禍を招いたことを、自衛隊幹部及び自衛隊を民主的にコントロールすべき与党は忘れてしまったかのようです。

 この弁護士先生は、歴史をご存じないようです。帝国陸海軍が政府のコントロールを拒否できる立場にあったのは、実に軍部大臣現役武官制故です。

 軍部大臣現役武官制が停止されていた大正から昭和初期までの間、軍部は実に大人しかった。政治への介入など、おくびにもださなかった。なぜかというと、軍部大臣に政党人となった予備役将官を充てることが可能になったからです。こんな大臣に来られたら、明日から軍事行政は政党の牛耳るところとなる。それが恐ろしくて、軍部は政治への介入を自生していた。2.26事件以後、軍部大臣現役武官制が復活し、軍部は堂々と政治への介入を始めて行った。
 この歴史を知っている者にとって、大臣が政党人である今日、文民統制からの逸脱など、起こり得ないのは自明の理です。大臣は、自分の意図に従わない自衛官を首にすればよいのですから、簡単に文民統制は保てます。シビリアンコントロールに服すとは、実に文民大臣の命令と人事に服すということに尽きます。件の弁護士や、杉浦先生のいう文民統制は、実は文民統制とは別のことなのです。
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