風の向くまま薫るまま

その日その時、感じたままに。

お天道様はすべてお見通しでえ!

2016-04-22 05:44:33 | 雑感




江戸時代、火事場泥棒は即刻市中引き回しの上、磔(はりつけ)となりました。


磔というのは、単に槍で突いて殺すわけではありません。腋の下の頸動脈を突いて、大量の出血を起こさせ、失血死させるんです。

つまり、出血が致死量に達するまでは死ねない、大いに苦しむわけです。その苦しむさまを見物人に見せて見せしめとしたわけです。

なんとも残酷な刑ではありますが、それだけ火事場泥棒は罪が重いとされた。



江戸の町は火事が多く、焼け跡から金目のものを盗もうとする輩は横行したことでしょう。幕府は江戸の治安を守るために、火付(放火)や盗みの罪を特に重くしました。

10両盗めば首が飛ぶ。火付は即刻、火あぶりの刑。火あぶりというのは、藁で囲んだ薪の上に被刑者を立たせ、藁に火をつける。被刑者は下から文字通り火であぶられて、苦しみ悶絶しながら死んでいく。それを公開していたわけですから、なんとも恐ろしい話です。

そして火事場泥棒は即刻、磔。



このような刑罰を復活させろ!などと言うつもりは毛頭ありません。いくらなんでもそれは無しでしょう。


ただ、日本人の倫理観念からいって、人の悲しみにつけこむような犯罪は非常に忌み嫌われ、重罪とされて極刑となったわけです。その感覚は今でも日本人の普通の感覚のはず。



一言、「恥を知れ!」と言いたい。

まあ、恥を知らないからこそ、行えるのでしょうけど……。




いずれにしろ、お天道様はぜ~んぶお見通し。


その罪は必ず償わなければならなくなる。



絶対、逃げられないよ、絶対。





覚悟しな。