時代劇はファンタジー。印籠を出せば全て解決なんてことは、現実にはない。
それでも人生、そんなに悪いもんじゃない。
人生涙と笑顔あり。涙の後には虹も出る。
歩いて行くんだしっかりと、自分の道を踏みしめて。
戸締り用心火の用心。注意の上にも注意を重ね
しっかり歩いて行きましょう。
日本人の皆さん、頑張りましょう。
時代劇はファンタジー。印籠を出せば全て解決なんてことは、現実にはない。
それでも人生、そんなに悪いもんじゃない。
人生涙と笑顔あり。涙の後には虹も出る。
歩いて行くんだしっかりと、自分の道を踏みしめて。
戸締り用心火の用心。注意の上にも注意を重ね
しっかり歩いて行きましょう。
日本人の皆さん、頑張りましょう。
徳川家の間者、菊丸(岡村隆史)が京都から去りました。
菊丸は間者(忍者)だけど、心から故郷・三河を思い、徳川家康(風間俊介)に命懸けで仕える、人間味溢れる人物として描かれていたのが好かった。
本当はお駒(門脇麦)らと薬を作って静かに生きていきたい。しかし間者には叶わぬ夢。
羽柴秀吉(佐々木蔵之介)の放った刺客の猛攻から、見事な身体能力を駆使して、辛くも逃げ去っていく。
その後姿に、一抹の寂しさを感じたのは、私だけだろうか。何か、泣きそうになってしまった。
岡村隆史さん、素晴らしかったですね。演技が上手い下手じゃないんだ。存在感というか、何かこう、人を惹きつける生来のものを持っているよね。
仕事には真剣に真面目に取り組む方だし、可愛げのある人なんだよね。だから色々失敗失言もするけれど、その好感度が激減することは、よほどのことでもない限りあるまいよ。
一生人気者だね、きっと。
菊丸役、お疲れ様でした。もう出てこないのかな。
ちょっと寂しいね。
その菊丸やお駒のような市井の人から、徳川家康や松永久秀(吉田鋼太郎)のような武将、織田信長(染谷将太)から正親町天皇(坂東玉三郎)に至るまで、あらゆる人々に信頼される男、明智光秀(長谷川博己)が、如何にして本能寺の変へと突き進んでいくのか、
泣いても笑ってもあと3回!怒涛の展開見逃すな!!
いやあ【麒麟がくる】本当に面白いですねえ~。
年末と言えばヴェートーヴェンの「第九」、第九を効果的に取り入れた『麒麟がくる』特報。
最終回まであと6回!光秀と信長の間に深まる溝。松永久秀の壮絶死。したたかな正親町天皇。羽柴秀吉の暗躍。
家康は何を思う…。
そうして物語はいよいよクライマックス。本能寺の変へ。
今まで誰も見たことがない本能寺の変、期待してます。
光秀の娘、たま(後の細川ガラシャ)役で、「日本の至宝」「国民の娘」芦田愛菜ちゃん、登場しましたね~。賢そうで良い子でしたね~。
色々あって、後半はめっちゃ急ぎ足だし、戦闘シーンはロケが出来ないので大幅に削られるし、でもそのお陰で緊迫感が増している感があるし、この怒涛の展開、嫌いではないです。
登場人物のキャラクター設定の斬新さといい、まだ終わってないですが、今回の大河ドラマは間違いなく「傑作」の部類に入ると思います。
史実かどうかではない。いやもちろん、史実は大事ですが、史実に則った上でどこまで面白い「噓」がつけるか、これこそが、
大河ドラマの妙味なのです。
さあ、泣いても笑ってもあと6回、存分に楽しみましょう。
いやあ、今年の大河ドラマって
本当に面白いですねェ(水野晴郎さん風…って、古!)
続きましては
その他、武士たち。
脇坂淡路守➡綾野剛
浅野内匠頭とは隣国同士の親友。吉良上野介の嫌がらせに悩む内匠頭に、耐え忍ぶよう促しますが、内匠頭刃傷の報を聞き、上野介に対し激しい怒りを爆発させます。上野介の額を扇子で烈しく打ち据えるシーンは、忠臣蔵名場面の一つ。
赤穂城明け渡しの使者として入城し、内蔵助に労いの言葉をかける。この出番は少ないが美味しい役に(笑)、私のお気に入りの俳優の一人、綾野剛くんを抜擢したい。松平容保公を見事に演じられた方ですので、信頼してます。
垣見五郎兵衛➡役所広司
大石内蔵助が京山科から江戸へ向けて出立する際、「日野家用人・垣見吾郎兵衛」と名乗り、隊列を組んで下向するのですが、途中で本物の垣見五郎兵衛一向と出会ってしまう。
忠臣蔵名場面の一つ、「大石東下り」。この垣見五郎兵衛役には、内蔵助役の渡辺謙さんと対を張れる時代劇スターにお願いしたい、となると
ここは役所広司さん以外、考えられません。
多門伝八郎➡北大路欣也
幕府大目付。浅野内匠頭を吟味する役を賜る。内匠頭には同情的な人物。乱心したことにするよう促し、片岡源吾衛門を切腹の場に入れたのもこの人物である。
威厳と優しさとを併せ持った人物。北大路さんいいねえ。
土屋主税➡里見浩太朗
吉良邸の隣りに屋敷を構える旗本。討入りの際に高張提灯を上げ、吉良邸内を煌々と照らし、討入りの手助けをする人物。
これはゲスト枠です。里見先生の時代劇に対する多大な功績を讃えるという意味で、是非とも出演のほど、お願いしたい。
大野九郎兵衛➡橋爪功
大石内蔵助と並ぶ、赤穂藩城代家老。平時には有能な役人だが、異変にはまったく役に立たない典型的な人物。
名脇役、橋爪功さんに是非!
以上、主要登場人物25人に絞ってキャスティングしてみました。いかがでしょう?
今日12月14日は「忠臣蔵の日」。このような日に、このような記事を掲載出来たことを、
感謝します。
続きましてー。
女性たち、5人。
大石りく➡薬師丸ひろ子
大石内蔵助の妻。放蕩三昧の内蔵助の心中を理解しており、離縁を申し出た内蔵助の苦衷と覚悟を察し、静かに受け入れる。大石家離別のシーンは、忠臣蔵名場面の一つ。
この役には薬師丸さん以外考えられない!ずっと以前から、私は薬師丸さんイチオシであります。
どこかのプロデューサーさん、お願いしますよ!
遥泉院➡北川景子
浅野内匠頭の正室。内匠頭切腹の後出家し、南部坂の浅野本家江戸屋敷に移る。討入り当日、最後の別れに訪れた内蔵助でしたが、屋敷内に上杉方の間者が潜入していることを察知、本意を告げぬまま、一冊の書面を置いて去っていく。
その書面とは、赤穂義士47人の連判状だった!忠臣蔵名シーンの一つ、「南部坂雪の別れ」。
この役には北川さん以上に相応しい方はいないと確信しております。私のイチオシ。
浮橋太夫➡尾野真千子
京丸山遊郭の花魁。遊郭で遊び呆ける内蔵助の本意を知ってか知らずか。遊郭で内蔵助が襲撃された時、身を呈してこれを庇う。
尾野真千子さんなら、美しくも気っ風良く演じていただけるだろうということで。
おつや➡清井咲希
吉良邸絵図面を所有する大工の娘。赤穂浪士の一人、岡野金右衛門と恋仲になるが、岡野の目的は絵図面の入手にあった。
こんな純粋無垢な娘を騙さなければならないのか。そんな「痛み」を感じさせるのに、さきてぃ程ピッタリな方はいないのではあるまいか。さきてぃには小悪魔的な側面もあり、それもこの役にはハマると思う。問題は関西弁だね(笑)
いや、決して「さきてぃ推し」ではありませんが、この役にはイチオシでーす!
ドキドキでーす!それはれんれん。
お軽➡清原華耶
大石内蔵助の身の回りの世話をするうち、内蔵助と深い仲となり、子供を身籠る。
この方の凛とした佇まいが好きで、この佇まいなればこそ、内蔵助の心を動かしたのではないかという説得力が出せれば良いかなと。
そんなわけで、まだ続くよ~。
続きまして
その他の赤穂浪士、主要メンバー5人。
堀部弥兵衛➡武田鉄矢
堀部安兵衛の義父。老人ながらその意気、若い者にまったく引けを取らぬ軒高ぶり。安兵衛を窘める立場でありながら、寧ろ安兵衛を嗾ける始末。
武田さんは70代だがよく体を鍛えており、槍の使い手である堀部弥兵衛を上手く演じてくれるだろうという期待を込めて。
小野寺十内➡石橋蓮司
大石内蔵助の「軍師」的存在。時代劇の大ベテランである石橋さんは、そこにいるだけで画が締まる。
時代劇には欠かせない名優。
岡野金右衛門➡菅田将暉
ここで菅田くん登場!小間物屋に身を窶し、吉良の動向を探る。吉良邸の絵図面を所有する大工の娘、おつやと知り合いになり、絵図面を手に入れるため、岡野はおつやに近づいていく。しかし岡野はやがて、おつやに本気で恋をするようになってしまう。
恋する人を欺かねばならない己の運命に苦悩する、若くて実直なイケメン。忠臣蔵のラブストーリーを担うに、菅田くんはピッタリ。
大高源吾➡長野博
赤穂浪士きっての知性派。俳諧や茶の湯に通じており、茶人に扮して吉良邸で行われる茶会の情報を探り、吉良上野介が12月14日夜に、邸内に確実にいることを突き止める。
役者としての長野くんをもっと観たいというのもあるし、市井に紛れて活動するスパイの役には、若干地味な印象のある(失礼)それでいて決して知名度の低くない長野くんは、ピッタリではないかと。
寺坂吉右衛門➡佐藤二朗
浅野家家臣ではなく、大石内蔵助に個人的に仕える。身分は武士ではなく足軽で、実質的には大石家の使用人のような人物。
内蔵助への忠誠心殊の外に篤く、浅野家家臣でないにも関わらず、大石の特別な許可を得て、討入りに加わる。
討入り終了後、泉岳寺に同行せず何処かへ逐電。何故逐電したのか、諸説あるが詳細は定かならず。
佐藤二朗さんの、オフザケ一切無しの真面目な演技を堪能しよう。
まだまだ、まだまだ続くよ~。
続きましては
赤穂方中心メンバー5人
浅野内匠頭➡松坂桃李
播州赤穂5万石、浅野家当主。江戸城松の廊下にて吉良上野介に刃傷に及び、即日切腹、赤穂藩改易の判定が下される。一方吉良上野介は一切御咎めなし。この片手落ちの裁きに異を唱え、殿のご無念をお晴らし申し上げるため、赤穂浪士による討入りの挙が決行されるに至るのである。
この役は若手の人気俳優が演じるのが恒例。ということで、初めは菅田将暉さんを予定していたのですが、ちょっと若すぎるのではないかと思ったので、ここは30代前半の松坂桃李さんに変更させていただきます。菅田将暉には別の役をお願いしたい。
それともう一つ、松坂桃李さん、
ご結婚おめでとうございます!
堀部安兵衛➡松田龍平
江戸詰めの赤穂藩士。元は中山安兵衛という名の浪人で、縁あって赤穂藩士堀部弥兵衛の養子となる。浪人時代に高田馬場の仇討で、18人斬りをしてのけた猛者である。赤穂浪士唯一の実戦経験者であり、名うての武闘派。
煮え切らない態度の内蔵助に号を煮やし、江戸の仲間だけで仇討ちを決行しようとするが…。
武闘派ということで、真っ先に頭に浮かんだのが、故・松田優作氏。なのでそのご子息である松田龍平さんにお願いしたい。
不破数右衛門➡岡田准一
元赤穂藩士。こちらは武闘派というより無頼派。内匠頭の勘気を蒙り、あわや切腹というところを、内蔵助の執り成しで藩追放の身となっていた。その後も内匠頭への忠節を忘れず、此度の変事に何か力にならんと、急ぎ赤穂に駆けつける。
大恩ある内蔵助の傍に影のように寄り添い、内蔵助の身を守る無口な剣豪。
私のイメージでは堀部安兵衛以上の剣の使い手。なので殺陣シーンで大いに活躍していただきたいので、しっかりとした殺陣の出来る方にお願いしたい、ということで
ここは是非にも、岡田准一さんで。
片岡源吾衛門➡堺雅人
江戸詰めの赤穂藩士。内匠頭の傍近く仕え、内匠頭の身の回りの世話をしていた。内匠頭の切腹直前に内匠頭と面会出来た唯一の人物であり、「無念じゃ…」との言葉を賜っている。
そうした経緯から、内匠頭への思い入れ殊の外強く、内蔵助を見限り、安兵衛らとともに仇討ちの挙に出ようとするが…。
普段は冷静沈着な人物ながら、その心の中には熱い炎が燃え滾っている。そういう人物を演じるに、堺さんはピッタリかと。
大石内蔵助➡渡辺謙
言わずと知れた物語の主人公。赤穂藩城代家老であり、吉良邸討入りの首魁。「昼行灯」などとも言われ、簡単にはその本心を明かさない。敵を欺き、時には味方をも欺いて時を待ち、耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、ついに討入りを決行する。
歴代の時代劇スターが演じてきたこの役。今や時代劇スターと呼ぶに相応しい方はめっきりと少なくなってしまいましたが、
その「少ない」時代劇スターのお一人が、渡辺謙さん。
ということで、今回は是非とも渡辺謙さんに、お願いしたい。
まだまだ続くよ~。
今年も12月14日、「忠臣蔵の日」が近づいて参りました!
というわけで、恒例(?)妄想キャスティングを開催したいと思います。ワ~ドンドン!パフパフ🎉👏
では、早速。
先ずは、吉良方主要メンバー5人から、選出しましょう。
千坂兵部➡佐藤浩市
奥州米沢15万石、上杉家家老。
上杉家当主上杉綱憲は、赤穂義士の怨敵、吉良上野介の実の息子。従って上杉家は、赤穂義士の敵となってしまう。
上杉家が巻き込まれぬよう、様々な計略を練る。大石とは同じ家老職にある身、大石に同情しながらも、その動向を注視し続ける。
大石内蔵助のライバルということで、やはりそれなりの「大物」さんに演じて頂きたいということで
ここは佐藤浩市さんに、お願いしたい。
上杉綱憲➡柄本佑
米沢藩主。吉良上野介の実子。
父親思いの良い人物だが、短慮を起こされては赤穂藩の二の舞ともなりかねず、
千坂の最も苦慮するところ。
小林平八郎➡吉川晃司
米沢藩士。吉良上野介の身辺警護のため、千坂兵部より遣わされた。
冷徹で頭も切れる剣客。
清水一学➡波岡一喜
上野介の身辺警護に雇われた浪人。その凄腕と度胸が買われ、小林平八郎の右腕的存在となる。
心に暗い、鬱々としたものを抱えている。
吉良上野介➡柄本明
言わずと知れた赤穂義士の怨敵。今、日本で一番憎まれ役のハマる俳優さんは誰かを考えた時、やはりこの方しかおるまいよ、ということで。
ここは柄本明さんに、是非ともお願いしたい。
とりあえず今日はこの辺りで
まだまだ続くよ~!
この映画は忠臣蔵の物語にある程度通じている人でないと、ちょっと分かりづらいかもしれません。
主役は勿論大石内蔵助、演じるは御大、片岡千恵蔵。でも、もう一人主役というべき人物が登場します。
奥州米沢15万石・上杉家家老千坂兵部、演じるはこちらも御大、市川右太衛門。両御大によるW主演だといっていい。
ふたりは軍学者山鹿素行の下で共に学んだ旧友、しかし赤穂浪士たちの怨敵吉良上野介(月形龍之介)は、米沢藩主上杉綱憲(里見浩太朗)の実父。
二人は図らずも、敵味方に分かれて相争うこととなってしまう。
物語はこの二人の心の葛藤、特に右太衛門さん演じる千坂兵部の苦悩が細かく描かれ、その分基本的な忠臣蔵の物語は若干脇に追いやられた感が、無きにしも非ず。
でもその辺のバランスはうまくとられていて、名場面はそつなく配置されていて、ファンの期待は裏切らない。
特に浅野内匠頭(大川橋蔵)と脇坂淡路守(中村錦之助)との友情ね。淡路守が上野介に激しい怒りをぶつけ、扇子で打ち据えるシーンなどは、ファンの溜飲が下がることこの上なし。
討ち入りシーンの多人数入乱れての殺陣の見事さ。静から動への転換する際の、絶妙な「間」。
やはりこの「間」というものが、時代劇の殺陣には重要なのだなということを、痛感します。
近年のソード・アクションには、この「間」がない。最初から最後まで動きっぱなしで、それはそれでつまらなくはないのですが、
どうにも全体的に「軽い」んですよね。
殺陣とはつまりは「殺し合い」です。相手と対峙する「静」があって、呼吸を読みあう「間」から、攻撃を掛ける「動」へ。これが澱みなく流れることで、戦いの凄絶さと共に、「美しさ」が出るわけです。
それにこちらの方が、よりスピーディーに見えるんですね。やはり緩急、「間」というものは大事です。
この作品では、殺陣のスペシャリスト近衛十四郎さんが、素晴らしい殺陣を魅せて下さってます。演じる清水一学の、太鼓橋の上での二刀流の殺陣は、動きに一切の無駄が無く、尚且つとても「美しい」のです。
これぞ究極の時代劇の殺陣です。是非とも現代の映画人に学んで欲しいですね。
物語は千恵蔵、右太衛門両御大を中心に、忠臣蔵の基本的なエピソードと、加えて大石内蔵助の甥、堀田隼人(大友柳太郎)のエピソードが重層的にバランス良く組み込まれ、見ごたえある重厚な作品に仕上がっています。一言で言って
とても面白い。
ただ、はじめに言った通り、忠臣蔵「通」でなければ、ちょっと分かりづらいかもしれない。
忠臣蔵「中級者」以上向け、ですかね。
『赤穂浪士』
制作 大川博
原作 大佛次郎
脚本 小国英雄
音楽 富永三郎
監督 松田定次
出演
大石内蔵助:片岡千恵蔵
脇坂淡路守:中村錦之助
浅野内匠頭:大川橋蔵
堀部安兵衛:東千代之介
遥泉院:大川恵子
大石主税:松方弘樹
伝吉:中村嘉葎雄
上杉綱憲:里見浩太朗
片岡源吾右衛門:山形勲
立花左近:大河内傳次郎
清水一学:近衛十四郎
多門伝八郎:進藤英太郎
堀田隼人:大友柳太郎
吉良上野介:月形龍之介
千坂兵部:市川右太衛門
昭和36年 東映映画
昨日の大河、面白かったー!
浅井長政の突然の裏切り!ここは逃げの一手しかない。
しかし信長は逃げたくない。自分は天子様(天皇)にお褒め頂いた、世を静謐にしてくれと勅命を承った、だから逃げるわけにはいかない。
これに光秀は言います。天子様の勅命を承った以上、あなたはあなた一人の身体ではない、織田信長は死んではならぬのです!
そうして床に額をこすり付けて懇願します、どうかお逃げくだされと。
他ならぬ信頼する光秀からの進言に、信長は一人で考えたいと部屋にひきこもり、そうして
屋敷中に響き渡るほどの大音声で吠える!
泣くというよりはまさに吠える。うおおおおおーっ!と泣き叫ぶ!
悔しさと怒りと恥辱。そうした感情を一気に激発させる信長。そのすぐ後に、軍議の場に静かに現れると
「儂は逃げる」
染谷将太さんの演技、凄かったね。
逃げ帰った後、信長が光秀に訊ねます。「帰蝶や天子様になんて報告すればいい?」
自分が負けたということを言いたくないわけですよ信長は、帰蝶や天子様から見限られるんじゃないかと恐れてる。
人を喜ばせたい、行動原理の根本にそれがある信長ですから、人にがっかりされるのを嫌うわけです。特に帰蝶には…。
しかし光秀は言います。信長様は負けておりませぬ。なぜなら「生きて」いるから、
生きているなら「次」がある、と。
信長は光秀の前では、己の本音を包み隠さずに言えちゃうんですね。割とヘタレな部分も平気で見せられる。
それほどに光秀を信頼しているし、光秀の言うことなら素直に聞く。
この両者の絆の深さ。これがいずれ崩れ行くことを視聴者は知っているわけで、なんとも切なさが募りますな。
よくできた脚本です。
それにしても、今回の信長は本当に根が素直な人物として描かれている。その素直さが余計に怖さを増す結果となっているのが、
実に面白いです。
それと昨日は、佐々木蔵之介さん演じる藤吉郎(後の秀吉)が、涙ながらに己の心情を訴えるシーンも良かった。この後、藤吉郎もまた、光秀を信頼するようになっていくさまがよく描かれてましたね。
光秀はみんなから一目置かれるようになっていく。それは家康もまた同じで、これが本能寺の変での、家康逃亡劇にどう関わって来るのか、先の展開がとても楽しみです。
将軍様・足利義昭もただの「良い人」ではない面が徐々に見え始めましたね。これまた先の展開が楽しみ。
史実は史実として、それをいかに「ドラマ」として面白く織り上げていくか、脚本家の手腕が問われるところ。その点、今年の大河はよくできてる。
今年の大河は、本当に
面白い。