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【ゲームクエスト】ゲーセンUSA ミッドウェイアーケードトレジャーズ

2010-11-28 18:36:44 | ゲームクエスト
ゲーセンUSA ミッドウェイアーケードトレジャーズ(プレイステーション2)

2007年7月11日掲載

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 本作「ゲーセンUSA ミッドウェイアーケードトレジャーズ」は、タイトルにミッドウェイとありますが、他にもアタリとウィリアムズのゲームも収録されています。どういう経緯でこの3社のゲームが1社のものになったのかは知りませんが、寂しい反面、多くのアメリカンなゲームがまとまってくれたという思いもあり、なかなか複雑な気分です。

 目玉のゲームはアタリ製が多く、「マーブルマッドネス」、「ガントレット」、「クラックス」が挙げられるでしょう。実写取り込み格闘の元祖?である「ピットファイター」もありますが、USAバージョンなので、「なさけむよう」だとか「残虐行為手当」などのヘンな日本語訳はありません。「スターウォーズ」や「インディージョーンズ」 が無いのは版権の問題でしょうが、「ミサイルコマンド」が無いのは残念です。

 ウィリアムズのゲームの中では、大量虐殺ゲームのルーツである「ロボトロン2084」が注目すべきでしょうか。「ディフェンダー」が無いのが実に悔やまれます。

 ミッドウェイのゲームは、すいません、ほとんど馴染みがありませんでした。

 さて、最大の目玉はやはり「マーブルマッドネス」でしょう。1984年に発売され、日本国内にも結構出回り、ゲーマー達のドギモを抜き去りました。アーケード初のFM音源搭載ゲームとしても有名です。操作はトラックボール一つで、ビー玉を転がしてゴールを目指すというシンプルなゲームです。

 「マーブルマッドネス」を訳すと「ビー玉の狂気」ですが、マーブルには「正気」という意味もあります。含蓄のあるネーミングです。

 私はこの「マーブルマッドネス」を、古今東西のゲームの中で最も優れていると考えています。単純で奥の深いゲーム性も、直感的な操作性も、ハイセンスなデザインや高度なグラフィック処理も、型にはまらない音楽も、全てが完璧であると感じられます。人類の至宝と言って過言ではありません。なぜなら、ゲームというものを知らない人々にも、一見しただけで全てを理解できるだろうからです。

 言葉による理解も、文化の背景も、個人の趣味も、一時の流行も、あらゆるものを超越した原始のゲーム! 対峙する全ての人はゲーマーとなり、挑戦せずにはいられない!

 このようなゲームは今の日本にはないのではないでしょうか。過去の例を見ても、スーパーマリオやソニックでさえやや複雑です。張り合えるのはせいぜいパックマンくらいですが、ダイナミックさでは及びません。

 現在の日本のゲームは、いくら売れたとしても、欧米のマニアとアジアの一部でしか理解されていないような気がします。日本にはもはや「全世界」に通用するゲームは見当たらないのです。

 「マーブルマッドネス」が日本から出なかったのが非常に口惜しい、そんなジェラシーすら感じるメイドインUSAのゲームなのです。