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スーパーゼビウス ガンプの謎

2018-09-22 21:53:16 | ゲーム


 ゼビウスには多くの続編がありますが、ファミコンの名移植の続編がこの『スーパーゼビウス ガンプの謎』です。アーケード版にもスーバーゼビウスがありますが、そちらは単なる難易度アップ版ですが、本作とはファントムつながりでもあります。

 ゼビウスの魅力とは、ドライながら実在感のあるグラフィック、意味ありげな敵の種類や行動パターン、まだ何か隠されているんじゃないかと思わせる神秘性などでしょう。これらを発展させて、シューティングに謎解き要素を加えたのが本作の特徴です。

 各エリアにはそれぞれ謎が設定されていて、ある条件を満たさないと次のエリアに進めなくなっています。条件を満たすまで同じエリアをループさせられますが、4ループしてしまうと燃料切れで墜落してしまうという設定。ある条件とは普通に特定の敵を倒すとか味方機と合体するなどわかりやすいものも多いのですが、幾つかのエリアではやや難しい条件が設定されており、そこでつまずく人もいそうです。他にも裏ルートがあって、隠しパワーアップができるといった秘密もあり。

 シューティングとしての難易度はそこそこで、謎解きがなければプレイしやすいでしょう。バックザッパー、ワイドプラスター、バリアのパワーアップがあり、前作と比べて自機が飛躍的に強くなっています。さらに隠しパワーアップでスーパーザッパーがあり、あのバキュラも一発で破壊できるというゼビウスファンの夢がかないます。ただし通常ザッパーでも破壊可能なようです。もう「256発も撃つのは不可能だ」と嘆く必要もありません。そもそもデマだし。



 エリア1では前作をイメージさせる背景ですが、人工構造物がより込み入ったものになっていて、敵ゼビウス軍の進化を感じます。隠れキャラのソルも健在。ただし本作では謎解きには関わってこないのが有難いような残念なような。ソルを8本破壊する、なんていう条件があってもよさそうなものですけどね。



 エリア1の途中には雲が漂っており、この雲のいずれかに突入するというのが最初の謎解きになります。雲の裏側には敵機が隠れていたりするのがゼビウスとしては新しい要素。当たりの雲に突入すると上空シーンがしばらく続いて、敵機に牽引されるファントムが出現します。これを救助して合体すると、その後のエリアでパワーアップアイテムを出してくれるようになります。アイテムは同時に3個落としますが、うまくかぶりつくと全部回収できます。少なくとも2個は取りたいところ。



 アンドアジェネシスももちろん登場。ワイドブラスターを装備していたら楽勝です。画面のスクロールが止まるのも、もう気にしません。



 アンドアジェネシスを倒すとコアの中に進入。前作に出てきたタルケンが配置されているほか、隠れキャラで上の写真のようにジアラが一機出現します。どうでもいいですが、敵要塞に進入するゲームってよくありますが、こういうふうに要塞の見た目と中身の大きさが異なるのって個人的にはイマイチなのです。ゲームにする上では当然なのでしょうけれど、私としては大きさを合わせて欲しいのです……。



 あるエリアで条件を満たすと、なぜか夜になってパワーアップするという裏ルートに進みます。写真では前作にも出てきた味方機のシオナイトと合体しており、これがクリア条件になっています。合体方法は写真を見たらおおよそ想像つくかもしれませんが、前作をやり込んだプレイヤーほど「シオナイトは特になにもしないキャラだ」という固定観念があるため、合体方法に気づきにくいに違いありません。



 もちろんスペシャルフラッグも隠されています。前作からの恒例で水辺にあることが多いようです。ちなみにエリア1ではスペシャルフラッグとは別の旗が隠されています。ある程度ゼビウス慣れしていると、ここに何かあるだろうという勘が働きますので、クリア条件をすぐに満たさずに何ループかしてみるといいでしょう。スコアも稼げて残機も増えるので、それだけクリアに余裕ができます。



 最終ボスは分裂した4機からの攻撃。地上物なのでブラスターでしか破壊できません。動きをパターン化するのが良いでしょう。写真ではスーパーザッパーを装備しており、自機の形状が変わっています。



 クリアするとエンディングの字幕が流れますが、字幕をスプライトで表示するという強引な技を繰り出しているため、大変なチラツキになっています。別にBG画面に字幕を書いてスクロールさせればいいと思うのですが……。エンディング中にスタートボタンを押すと2周目がスタートしますが、実はそこまでクリアしていません。いずれプレイするかもしれません。

 全体的に難易度がうまく設定されており、嫌気がささないうちにクリアすることができました。カートリッジは金メッキが施されてなかなか高級感があり、当時は結構大々的に売り出していた記憶がありますが、私の周囲では誰も持っていませんでした。謎解き要素が邪魔くさく感じられたからでしょうか。ただ単にゼビウスやりすぎて飽きてしまったからでしょうか。あるいはゼビウスの神秘は神秘のままであって欲しく、それを暴くゲームというのが無粋に感じられたからでしょうか。

 地下洞窟や火山地帯など前作ゼビウスとは異なる湿っぽいテイストのエリアもあり、変化に富んではおりますが、そういう具体性の高い舞台も神秘性を薄めてしまったのかもしれません。初代ゼビウスに入れ込んだ人ほどひょっとしたら本作に抵抗があったような気がします。ゲームとしてしまった以上、この「ガンプの謎」はゼビウスの唯一の正解であり、ゼビウスがそれ以上でもそれ以下でもなくなってしまったと感じた人がいても不思議ではありません。そういう人にとっては、本作はゼビウスの「楽屋裏」に見えたことでしょう。その気持ちはなんとなくわかります。

 ただ、私のゼビウス歴はPCからスタートしているためプログラミング技術的な興味が強く、あまり神秘性にこだわっていなかったという面があります。シューティング+謎解きというのも普通に面白そうだと思っておりました。今になってプレイし、クリアしてみて、十分に楽しい作品であったのは揺るぎません。

 でも気づいてしまったのです。私のゲーム歴はゼビウスの時代をカバーしていていも、人類が初めてゼビウスを目にした時の熱狂を共有していなかったことになります。漫画『ゲームセンターあらし』が連載終了したのも「ゼビウスでゲームが独自のストーリーを持つようになって漫画にしづらくなったから」と作者のすがやみつる氏が語っています。このような衝撃が私にはなかったわけで、まあゼビウス発売当時にアホ小学生だった私にはゲームを見る洞察力などありはしなかったのですが、なにか今になってすごくMOTTAINAI感が湧いてきましたよ。

バーズテイル

2018-09-17 21:12:40 | ゲーム
 

 日本国内ではあまりメジャーではありませんが、世界3大RPGに数えられることもたまにあるのが『バーズテイル』です。PC用のRPGで、製作者がウィザードリィやウルティマとも関わりがあるようで、「ホークウインド」や「スカラ・ブレイ」などの固有名詞が両作品と共通になっています。ファミコン版はシステムやマップが簡略化された移植のようです。

 バード(bard)とは吟遊詩人のことで、RPGにおいては歌によって味方を鼓舞する役割であるのはご存知の通り。魔力を使わずに魔法同等の効果が得られる歌のほか、魔法は別に使えたり、未熟ながらも盗賊技能を持っていたりすることもあり、多彩なスキルでゲーム序盤で重宝する職業というイメージがあります。

 そんなバードをタイトルに掲げた本作ですが、実はそれほど重要な役回りではなく、いなくてもクリアできるようです。けれども、本作ではダンジョンから瞬時に街に戻ったり敵の魔法を封じたりするのは吟遊詩人の歌でしかできないので、やはりメンバーに入れたほうがいいでしょう。奏でられた音楽は効果が続く限りそのままBGMになるというのもちょっと面白い特徴です。

 パーティーは6人編成。ファミコン版では、ウォーリア(ほとんどの武具を装備可能)、ローグ(宝箱の罠を外す)、ナイト(防御力より攻撃力を重視、WIZでいうサムライ)、バード(ビールを飲んで歌う力を回復)、ソーサラー(幻影を操る魔導士、クセが強い)、ワーロック(物質を操る魔導士、治療はこちら)の職業が選べます。まあそれぞれ一人ずつで編成すると良いと思います。早速キャラ作成をしてみると……。

     

 各職業で顔は固定されているのですが、全員ヒゲのおっさんです! だがそれがいいのです。本場のRPGのイメージはこのようなものでしょう。ローグの飄々とした格好とワーロックの胡散臭さが特にいいですね。



 基本的はシステムはウィザードリィのような3Dダンジョン形式で、街の中も3D表示で移動します。舞台も一つの街の中のみで、なんとなく『ザ・ブラックオニキス』を思い起こしました。冒険者ギルドの近く以外では街と言えどモンスターが出現するので注意です。ゲームの目的は街を氷で閉ざした魔導士マンガーを倒すこと。奴は街の中の塔にいるようです。



 本作では経験を積んだ後にレベルアップするには評議会で審査してもらうことになります。でもそんな冒険者達を上から目線で審査するくらいの実力者ならば、「お前らがマンガー倒せよ」と言いたくならなくもないです。新たな魔法の習得もここで可能。



 冒険者達がマンガーの塔に行く前に、幾つかのダンジョンや城をクリアしなければなりません。最初のダンジョンは酒場の地下のワイン倉庫。グラフィックは各ダンジョンの雰囲気に合わせたものになっています。



 戦闘シーンもウィザードリィと同様のタイプ。ただ少し違うのは、パーティーのうち前衛を3人から6人まで自由に設定できること。魔法使いなどを後衛に回すと敵からの直接攻撃を受けることは少なくなりますが、こちらからの直接攻撃もできなくなります。魔法使いでも攻撃力は戦士系職業と大きな差がなかったので、私の場合は6人全員前衛にして攻撃力を稼ぎました。それに前衛でも後半のポジションは比較的攻撃を受けにくいようでしたので。



 本作の珍しい特徴として、味方を攻撃するコマンドがあることです。これを実行すると「仲間割れを始めた」と表示されますが、本当は仲間に取り憑いたドッペルゲンガーを倒すためのコマンドです。放置するとドッペルゲンガーはパーティーにダメージを与え続けるので、速やかに倒しましょう。倒すには殺すつもりで攻撃する必要がありますけど(その後、体力1で復帰)。



 モンスターのグラフィックはかっこいいものも多く、このビホルダーもなかなかの描写です。ところでビホルダーといえば権利関係が厳しいという噂を聞いたことがありますが、そのへんは大丈夫なんでしょうか。鈴木土下座ェ門ではないですが……。



 そうこうしているうちにマンガーの塔最上階に到達。マンガーとの決戦です。レベルは最高の36(半端だな)。ここで敵の魔法を封じる吟遊詩人が大活躍! ワーロックは毎ターン治療の呪文を唱え、他のメンバーは(ソーサラーも含め)物理攻撃。数ターンで勝利することができました。



 というわけでクリア。アイテムも全種類店の在庫にし、全員最強装備にしましたので、完全クリアとしましょう。実はクリアまでに数十年ぶりに手書きでマッピングをしました。16×16マスのマップを16枚作成。もちろん攻略サイトなんかにはマップも掲載されているのですが、せっかくだから久しぶりに自分で作ってみようと考えました。全てのマスを確認するために結構時間をかけましたが、それだけにクリアして不要になっても捨てられないものになってしまいました。また我が家にゴミが増えたよ……。