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鹿児島2泊3日 後編

2011-03-31 20:42:46 | 旅行
鹿児島2泊3日 前編の続き

 鹿児島二日目は電車に乗って薩摩半島南端の指宿へ。途中で名物のそうめん流しをいただいて、池田湖に向かいました。


池田湖は九州最大の湖で、周囲15km、深さ223mあります。
隣接するショッピングセンターには天然記念物の大ウナギがいました。
背後の山は開聞岳です。
池田湖の近くには鰻池という湖もあります。

 このあとはタクシーに乗って指宿に戻りましたが、運転手さんが鰻さんという方でした。やはり地元の方だそうです。指宿では足だけ砂風呂につかりました。


鹿児島市内に戻り、駅前の観覧車に乗りました。
左下に見えるのが鹿児島中央駅で、九州新幹線の終点になっています。
反対側にはもちろん桜島がありました。

 夕食では後輩夫婦と合流し、豚とろラーメンとシロクマかき氷をいただきました。

 三日目は市内観光で、まずは西郷隆盛像からスタートです。




有名な西郷隆盛像で、後ろの山は初日に行った城山公園です。


市内循環のバスに乗って向かったのが名勝仙巌園(磯庭園)です。
ここは島津光久の別邸で、1万5000坪の広さがあります。
大河ドラマ「篤姫」のロケもありました。


建物は書院造りとのことです。


ここは「篤姫」で小松帯刀役の瑛太が駆け上がった階段です。
この近くの小屋には篤姫役の宮崎あおいと瑛太のサインが飾られていました。

 この後は市中心部に戻って黒豚のトンカツランチをいただき、維新ふるさと館や照国神社を回って鹿児島空港に向かいました(いい写真がありませんでした)。

 九州新幹線も開通して、新大阪から一本で鹿児島中央まで行けるのは便利です。街もオープンな雰囲気で、食べ物もおいしく、また後輩に運転させて回りたいですね。

チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV - 藤原泰衡で世界制覇 その4

2011-03-30 20:20:05 | ゲーム
チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV - 藤原泰衡で世界制覇 その3の続き

 日本平定の後、なんと義経の兄の源範頼が太宰府に仕官に来ました。範頼は義経とともに平家と戦ったので、心強い味方です。さらに一度は解放した那須与一も登用できました。那須与一だって義経と一緒に壇ノ浦で戦った仲で、ようやく以前の関係が取り戻せました。そして藤原泰衡の娘の霧姫を義経に嫁がせました。これによって義経は婿将軍となり、より多くの兵を率いることができるようになったのです。

 さてこんなペースで行くと、世界制覇まで100年くらいかかりそうです。できれば藤原泰衡の代で制覇したいけれど、難しいかな? というわけで、さっそく高麗の首都である開城(かいじょう、ケソン)を義経、弁慶、北条時宗、那須与一の総力で攻撃しました。城門が開くと同時に弁慶の部隊が城壁を登り、敵が混乱のうちに勝利。国王の明宗は解放し、文化アイテムである朝鮮人参をゲット。これによって藤原泰衡の妃の懐妊率が上がりました。



 本作のテーマは「文化の発展と交流」だそうです。各都市には様々な分野での文化レベルが設定されており、レベルが高くなるとその都市でできることが増加して国力が増強されるシステムになっています。都市間で交易することで文化レベルが上昇します。

 次の狙いは女真族の国家である金朝です。金は当時の中国の北半分の領土を持っており、3つの都市(会寧、燕京、開封)を支配しています。まずは最も北東にある会寧を義経と弁慶で攻めましたが、武器製作の文化レベルが高く、城内に移動式の大砲を有する部隊がいました。射程距離が長くてかなりのダメージをくらいましたが、とにかく手数で圧倒して何とか勝利。

 そしてすぐさま金の首都である燕京(現在の北京)を攻撃。ここは会寧以上に高い文化と誇っております。都市周辺の敵部隊をモグラ叩きのように倒しながら、義経、弁慶、北条時宗、那須与一がそろったところで首都の攻略に入ります。これまでに味方にかなりダメージが蓄積していたので不安です。さらなるダメージ覚悟で城門をこじ開け、城内ではできるだけ敵の本陣だけを狙って攻め込み、どうにか燕京を落としました。



 現在は6つの都市を支配するまでになりました。ただこの燕京は、金の開封や南宋の臨安といった高い文化の都市から狙われるだけでなく、モンゴルにも近い位置にあるため、直ちに人員を配置し守りを固めなければなりません。準備が整ったら、さて次はどう攻めようか。

つづく

暖かくなってきました

2011-03-29 19:29:45 | 日記


 近所のちょっとした桜の名所ですが、ソメイヨシノの花がちらほら咲き始めました。被災地でも早く暖かくなることを願っています。

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 先日、嫁の弟の結婚式がありました。モト君、アヤノさん、おめでとう! 良い家庭を築いてください。

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 まだ体調がよくありません。歩いていても頭がクラクラして、バランスを失ってぶっ倒れそうになります。元気を出さねばなりません。金曜日は面接だし…。

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 昔買った椎茸栽培キットの様子。いきなり椎茸が繁茂していました。もちろん皆でおいしくいただきました。

日野日出志「蔵六の奇病」

2011-03-28 19:35:39 | 日野日出志
 日野日出志「ホラー自選集」の第2話が、あの高名な「蔵六の奇病」です。この作品は「つめたい汗」でデビューしていた日野日出志が初めてプロ意識を持って描いた作品です。CD-ROMの解説によると、39ページの作品を1年かけて何度も描き直し、納得のいったところで雑誌に持ち込んで再デビューを果たしたとのことです。

 これは日野日出志開始とも言うべき作品です。人によってはトラウマになるでしょう。それだけに紹介するのが結構難しい作品です。というのも、主人公の蔵六の描写が凄まじいことになっているからです。そして、それがショッキングであると同時に不思議な美も持っており、将来の読者の興味をスポイルしないようにするのも悩ましいです。

 舞台は日本の昭和初期のような農村。知能の発達がやや遅れた蔵六という青年が住んでおりました。蔵六の趣味は絵を描くことですが、働きもしないで絵ばかり描いている蔵六を兄は良く思っていないようです。そしてなにやら蔵六の体中に七色の吹き出物ができました。



 このように蔵六は物を観察するという点に関しては大変な集中力と純粋さを持っているのでした。それにしてもこの絵柄や構図は民話の絵本を読んでいるようなほのぼのした趣があります。だからこそこれ以降の蔵六の姿の変わりようがトラウマ級なのですが…。

 しばらくすると蔵六の七色の吹き出物が悪化して全身を蝕み、怪物のような形相になってしまいます。それを恐れた兄は、死期の迫った動物が集まる「ねむり沼」のほとりに蔵六を隔離してしまいます。そこで蔵六はコブの塊のようになった全身を切りながら七色のウミを取り出し、それを絵の具として使って絵を描くのでした。これですよ、これが日野日出志のトラウマの原点です。ここらへんのページはさすがに凄過ぎてお見せできませんが、私の好きな一コマだけ掲載します。



 そして全身が腐り始めた蔵六の臭いが村にまで届くようになり、化け物となった蔵六を殺してしまおうと村人たちが話し合い、雪の吹雪く日に決行します。



 ここでも映画を意識したような画面構成です。村人たちが無表情な仮面をかぶっていますが、体は怪物になったが心は人間のままの蔵六に対して、体が人間のまま心が怪物になった村人たちが対照的にあらわされています。

 ねむり沼に到着した村人たちは蔵六を見つけることはできませんでしたが…。

 「蔵六の奇病」では「つめたい汗」とは違ってしんみりした読後感が残ります。なぜか途中にあったトラウマ級の描写も浄化されるような感覚があります。描写や展開速度に大きな振れ幅があって、読み始めると最後まで目が離せない作品です。それでも、私はこの作品を小学生の時分に読まなくてよかったと本気で思っていますが。



 私は残念ながらひばりヒットコミックス版を持っていないのですが、こちらは日野日出志選集の表紙。「つめたい汗」「鶴が翔んだ日」「白い世界」「山鬼ごんごろ」も収録。


日野日出志作品紹介のインデックス

鹿児島2泊3日 前編

2011-03-27 19:43:12 | 旅行
 九州新幹線の開通を記念して、2009年のゴールデンウィークに行ってきた鹿児島の写真を載せてみます。高校時代の後輩が鹿児島におりまして、その後輩夫婦に鹿児島案内を頼んだのでした。当時の鹿児島は大河ドラマ「篤姫」のブームもあって盛り上がっていたようです。

 鹿児島空港に到着すると後輩夫婦が待っていたので車に乗せてもらい、初日はおまかせコースです。しかしその後輩がBC級観光地が好きな奴で、最初に連れて行かれたのが熊襲の穴という何ともコメントし難いスポットでした。そして昼食は地鶏をいただきました。


気を取り直して向かったのが霧島神宮です。
それまでずっといい天気だったのに、霧島神宮に着いたら急にどしゃぶりの雨。
おかげでゆっくり参拝もできなかったのですが、何とか車に乗って走り出したらすぐ晴れました。
なんか神懸かった出来事でした。


その後は鹿児島湾の東側をドライブし、桜島へ。
これは昔桜島の噴火の溶岩で埋まった鳥居です。


桜島は常に噴煙を上げていて、観光客がアクセスできる範囲も常に変わるようです。
今回は途中の展望台まで行けました。
桜島はなんとも雄大な山でした。
右側には月も見えます。


反対側には鹿児島湾の向こうに鹿児島市街が見えます。


フェリーで車ごと鹿児島湾を渡り、市街地へ向かいました。


市街地を見渡せる城山公園です。
桜島も美しいですが、フェリーの航跡も風情があります。
この公園のすぐ裏には西郷隆盛が最後の日々を過ごした西郷洞窟がありました。

 夕食後に後輩夫婦と別れ、繁華街の天文館にあるホテルに泊まりました。

つづく

ニールセン:交響曲全集

2011-03-26 20:07:32 | CD


カール・ニールセン:
・交響曲 第1番 ト短調 作品7
・交響曲 第2番 ロ短調 作品16「四つの気質」
・交響曲 第3番 ニ短調 作品27「ひろがりの交響曲」
・交響曲 第4番 作品29「不滅」
・交響曲 第5番 作品50
・交響曲 第6番「素朴な交響曲」

指揮;ヘルベルト・ブロムシュテット
サンフランシスコ交響楽団

ポリドール: POCL-2673/5



 ニールセンの交響曲はどれも明朗で、構築的で、力強く健全で、ヒューマニズムに溢れている印象があります。デンマークの作曲家であり、どことなく気骨のあるヴァイキングをイメージさせる曲ばかりです。

 今回注目したいのは、交響曲第4番「不滅」です。本来のサブタイトルは英語で「The Inextinguishable」で、「消すことのできないもの」という意味に当たりますが、意訳して日本では「不滅」と呼ばれているようです。

 この曲は第一次世界大戦の不安の中にあるデンマークで作曲されました。ライナーノーツによると、作曲者が言うには「音楽は生命であり、生命に似て不滅である。この交響曲は人間の魂も不滅であることを明らかにするべく意図された」とのことです。

 全体は単一楽章ですが、交響詩のようなものではありません。内部的に4つに大別することもできるため、通常の交響曲の延長にあるものでしょう。書法も平易で特殊な技法も編成もありません。ただ一点、ティンパニ奏者が二人必要なのは意味があることのように思われます。特に最終部での嵐のようなティンパニの連打が人々を奮い立たせるようで、「不滅」を強く印象づけています。

 この三枚組のディスクに収録されているニールセンの他の曲もとても肯定的な曲想で(楽天的ではないが)、音楽が直接エネルギーになるような消化の良さがあります。ブロムシュテットの指揮も落ち着いていながら説得力があります。久々に引っ張りだしましたが、割とカロリーの高い曲ばかりながらディスク三枚を一気に聴いてもさっぱりしていて、私もだいぶ元気になりました。



YouTubeにあった、オスモ・ヴァンスカ指揮、BBC交響楽団演奏の「不滅」最終部。
なんか凄いホールです。


ちなみにこちらは上で紹介したディスクから録音したと思われる交響曲第3番「ひろがりの交響曲」第4楽章。
結婚披露宴で私はこの曲で入場した、というちょっぴり恥ずかしい個人的トリビアがあります。


クラシックCD紹介のインデックス

世界で一番美しい元素図鑑

2011-03-25 20:22:51 | 科学
 以前から欲しかった「世界で一番美しい元素図鑑」というものを本屋で見かけたので購入しました。



創元社
世界で一番美しい元素図鑑
セオドア・グレイ(著)
ニック・マン(写真)
若林文高(監修)
武井摩利(翻訳)
価格 3990円(税込み)

公式サイト
見本のページ

 私は昔から元素には結構興味がありました。高校生の頃は元素の周期表を全て憶えていたりして、化学でもこの分野に限っては得意でした。当時は元素を集めたいという気持ちもあったのですが、集める方法がわからなかったのですぐにあきらめました。ところがこの著者は元素コレクターということで、本当に集めている人もいるのだと驚き、その上に元素コレクターは世の中にたくさんいるようでさらにびっくりです。

 各ページには著者自慢の様々なコレクションが美しい写真と見事なセンスで並べられています。コレクションは元素の塊そのものであったり、その元素が含まれる特殊な部品や工具であったり、薬剤やアクセサリーやおもちゃであったりと多彩です。文章もしゃれていて、読み物としても面白い物になっています。


金のページ

 どうでもいいですが、前書きには「本書に写真が載っているものはほとんどすべて私のオフィスのどこかにあります。(略)水素のページでお会いしましょう!」とか書いてありながら、水素のページを見るとハッブル望遠鏡がとらえたヘビ座のワシ星雲がいきなり掲載されていて、「あんたのオフィスはでけぇんだなぁ」と思いましたが。

 また、私が妙に共感した部分はキセノンという希ガス元素のページです。希ガスは通常は他の元素と化合しないものですが、それを前提にして以下のように書いてあります。

「けれども、とんでもないことに、1962年にキセノンは普通の元素と化合した現場を押さえられてしまったのです。(略)たとえば二フッ化キセノンはどこの研究所の商品カタログにも載っていて、注文するとありふれた瓶に入って届きます。ショックとしか言いようがありません。希ガスにあるまじきふるまいです。」

 私にはこの著者のショックと元素の「あるべき」論がよくわかります。そう理想通りにいかないのも元素の面白さでしょうけど。

 著者は放射性元素のコレクションはどうしているのかと考えていたら、「よく見たらこの鉱石のどこかに一つか二つあるかも知れない」などの変化球で対応していました。他にも医療に使う器具での紹介などもあり、放射性物質は恐ろしいという感情的なイメージだけでなく、専門家がどう取り扱っているかなどの情報も記述されています。こんな時期だから、正しい知識を身につけたいところです。

 とにかく眺めるだけでも楽しい図鑑で、子供だけでなく大人や科学者にも勉強になる本でしょう。

チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV - 藤原泰衡で世界制覇 その3

2011-03-24 20:39:20 | ゲーム
チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV - 藤原泰衡で世界制覇 その2の続き

 鎌倉を手に入れた際に、泰衡の兄の藤原国衡に鎌倉の領主になってもらいました。さらに北条泰時が泰衡の配下になりました。彼はまだ若いですが、かなりの政治力を持っているようです。太宰府が手に入ったら任せてみるのもいいかもしれません。

 さて義経と弁慶はさっそく太宰府に攻め込みました。水軍が隣接していたために、そちらの戦力から削らなければならなかったため、手間がかかります。やっと倒して城門を破壊して城内の敵を倒しても、部隊が次々に補充されてしまってらちがあきません。そのうちに10ターンが経過してしまって引き分けとなり、仕切り直しになってしまいました。

 さすがは頼朝、かなりの国力を備蓄していたようです。しばらくは太宰府の周囲に軍隊を配備して、兵糧攻めにしてやりました。そのすきに国力を増強しつつ、義経と弁慶は一旦鎌倉に戻って軍隊の再編成です。

 太宰府に戻った義経と弁慶はすぐに攻め込みます。頼朝は城の奥にいるようで、軍隊を率いているのは那須与一です。例によってヒット&アウェイ戦法です。城門を破壊する時にはいくらかのダメージは受けますが、十分な戦力差で城内に突入です。兵糧攻めの効果もあったらしく、敵部隊の補充がすぐに止まりました。こうして太宰府がついに平泉政権のものになったのでした。



 そしてまたこの画面。今回も解放してやりました。そのうちどこかでひょっこり出てくるかもしれません。那須与一を登用したかったのですが、なびいてくれないので解放しました。



 そして1198年の夏、鎌倉政権は滅亡です。今や日本は平泉の時代です! それにしても義経にしてみれば、平家を滅ぼした壇ノ浦からわずか一日程度の距離にある太宰府で鎌倉政権を倒すことになろうとは…。



 やっと藤原泰衡による日本平定です。ですが気を抜いていられません。なぜなら、太宰府のすぐ沖合に高麗の軍隊が近づいてきているからです。とりあえずそのうちの一つの軍隊を北条泰時の水軍で蹴散らしてやりましたが、もう一軍いるので守りを堅めておくことにしましょう。

つづく

日野日出志「つめたい汗」

2011-03-23 19:59:27 | 日野日出志
 なんとかMacの古いOSを起動させることが出来ました。そしてようやく以前紹介した日野日出志「ホラー自選集」のCD-ROMを読むことが出来ました。このディスクには全部で18話収録されています。その第1話がデビュー作の「つめたい汗」です。

 この作品は16ページの短編で、しかもホラー漫画ではなく、時代劇のような舞台設定です。絵柄は一見ギャグ漫画のようで、後の日野日出志の人物造形とはやや異なりますが、シルエットを多用したり緩急のあるコマ運びだったりする表現力は既に完成しているように思われます。

 夏、暑さにイライラし始めていた浪人はそれを自覚し、落ち着くように自分に言い聞かせます。そして村の茶屋に入ってスイカを注文します。茶屋の中にはたくさんの村人がスイカを待って座っていました。浪人は外に面した暑い席に座っており、太鼓を叩いている宗教か何かの行列が進んでいくのをぼんやりと眺めています。



 このページでは話が全く進んでおらず、暑さと待ち時間の長さが強調されていて浪人のイライラを見事に表しています。まるで映画を見ているようでもあります。4コマ目に上空(太陽?)からの視点がありますが、この作品では同様の視点が多く見られます。その後の日野作品にはあまり見られない技法ですが、このあたりも映画を意識したものかもしれません。

 その後、浪人は店のおばあさんに文句を言ったり、ぶつかってスイカを台無しにした村の子供達に怒りを募らせたりしますが、涼しい席に陣取って昼寝をしている村人に怒りの矛先を向けます。浪人が村人を起こそうとしてゆすったところ、浪人は顔面に放屁を浴びてしまうのです。ここでちょっとコミカルな展開になるかと思いきや、怒りが爆発した浪人は問答の末にその村人を斬ってしまいます。それを見ていた通りすがりの武士が浪人を許すことが出来ず、二人は決闘することになります。



 ここでも暑さと間の表現が前面に出ており、暑さと冷静さが対照されています。他人事のような蝉の「ミーンミーン」の鳴き声も、逆に緊張感を高めています。

 そして武士に斬られた浪人が現実から逃避するようなセリフを吐きます。そしてこれまでの出来事が全て夏の暑さに融かされてしまったかのように、感慨のない結末を迎えます。実時間にしておよそ30分に満たないであろう出来事のお話です。

 絵柄こそ漫画的ですが、視点や間などは熟考されているという印象です。そして暑さで浪人が狂気に走るという展開は、その後の日野日出志作品の原型となったに違いありません。日野日出志ファンならぜひ読みたいデビュー作です。


日野日出志作品紹介のインデックス

チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV - 藤原泰衡で世界制覇 その2

2011-03-22 19:35:43 | ゲーム
チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV - 藤原泰衡で世界制覇 その1の続き

 ゲームスタートは1189年ですが、その後数年間は国力の増強に注力です。首都平泉の勢力範囲は狭いながらも、東北と北海道に町や牧場を建設します。国王泰衡自ら町で有能な者をスカウトして武将として取り立て、宴を開いて忠誠度を上げていきます。そして村々から兵を募って戦の準備に入ります。

 東北日本はあっという間に開発が終わってしまいました。とりあえず源義経と武蔵坊弁慶に軍隊を率いさせて、鎌倉政権勢力下の町や施設を襲って国力の低下を狙います。その間に敵軍隊も何度か出てきましたが、義経と弁慶が力を合わせて何とか追い払いました。

 徐々に戦闘のコツをつかんできたので、この2つの部隊で鎌倉を攻めてみることにしました。というのも、兵隊を集めすぎて金と食料が全く無くなってしまっていたからです。敵部隊との連戦の後の鎌倉攻めだったのですが、一刻を争う事態だったので一か八かの勝負でした。

 城を攻めるにはまず城門を破壊しなければなりません。そしてその間にも頼朝軍は一方的に攻撃してきます。いくつかの部隊の犠牲のもとになんとか城門を破壊しました。何部隊か城に攻め込ませてみましたが、集中砲火によってすぐにやられてしまいます。こうなったら、敵が城から出てこないことを利用して、一撃離脱戦法をとります。自軍のターンでは城門から一マス離れた位置に部隊を移動させ、城門内にいる敵部隊に弓矢を放ち、すぐに遠くのマスに離れるという戦法です。

 この戦法をとってみると敵はサンドバッグ状態で、しかもこちらはノーダメージです。本来なら時間がかかるという難点がありますが、義経と弁慶の両軍がいるからこちらの手数も多く、さらに義経軍には1ターン内に弓矢で2回攻撃できるという能力があるため、頼朝軍の弱体化までさほど時間はかかりませんでした。また、敵城内の混戦によって、頼朝のいる第1部隊が前線に出てきてしまっていたこともラッキーでした。かくして1194年の冬に鎌倉は源義経の手に落ちたのでした。

 城内にいた敵武将はできるだけ平泉政権に登用しましたが、嫌がる者は解放しました。また攻めてくるかもしれませんが、その時はまた迎え撃つだけです。さらに北条政子が藤原泰衡の妃になりました。



 敵国王は登用できず、解放か斬首を選ぶことになりますが、源頼朝も解放することにしました。頼朝は依然として鎌倉政権下にある太宰府に逃げた後に力を蓄えるでしょう。決戦は九州です。それにしても頼朝の能力は高いです。藤原泰衡の能力は、政治51、戦闘57、知謀44で、頼朝に全く及びません。ところで「平家物語」ってこの時期に成立しているのでしょうか?



 藤原泰衡が支配する都市が二つに増えました。それにしても世界はあまりにも広いです。西欧ではイギリスのリチャード1世とフランスのフィリップ2世が何やら対立していましたが、リチャードを倒すのは平泉の藤原泰衡です!

つづく