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アルテリオス

2017-05-21 21:46:43 | ゲーム
 ニチブツ(日本物産)のゲームといえば『クレイジークライマー』や『ムーンクレスタ』のような独創的なものや、『マグマックス』みたいにジャカジャカしてて良い意味でテキトーなシューティングのイメージがあります。そんなニチブツの『アルテリオス』なるゲームが、リサイクルショップのワゴンの中古ゲームの山の中にありましたので、100円+税で購入してみました。

 どんなゲームかも知らずに買ったのですが、カートリッジにはSF的な絵がありましたのでアクションかシューティングかと思ったら、SF風味のRPGでした。RPGはシステムが複雑で、そういったことは説明書に書いてあるはずですが、購入したのは裸カートリッジなので当然説明書なんかありません。そこでネットで検索してみると、「アルテリオス計算式」なるワードが頻出しました。なんのことかと読んでみると、どうもRPGのダメージ計算を「攻撃側の攻撃力」マイナス「防御側の防御力」という単純な式で行っている、というもののようです。このような計算方法はそれ以前の古くからありますが、このアルテリオスのプレイ配信によって広く認識されたらしいです。

 この式でのダメージ計算の問題点は、強い相手には全くダメージを与えられず、弱い相手には急激にダメージが大きくなる、ということです。補正とかまぐれ当たりが一切存在しないので、勝てる相手が自動的に決まってしまい、プレイの柔軟性が乏しくなりがちになるのです。うーむ、悪い意味でテキトーなゲームなのでしょうか……。

 さてネットで説明書を探してみるとストーリーが書いてありました。手短にまとめると、古代の地球人がブラックホールに吸い込まれ、抜けた先の別の宇宙「アルテリオス」で暮らしていた。ところが、その宇宙を支配しようとしたサーベラーという軍人が、星系ごと空間を閉じ込めてしまった。ラド博士は地球へ帰還するためのワープホールを作っていたが、空間が閉じ込められた際に一人の青年を地球からワープさせてしまう。ラド博士はサーベラーに捕まるが、地球の青年にアルテリオスの未来を託し、サイボーグに改造する、というものです。スケールだけは無闇とでかいですが、青年にとってはとんでもなく迷惑な話ですね。



 無理やりサイボーグに改造されて研究所を出てみると、こんな感じの宇宙空間でした。中央の赤いのがプレイヤーのサイボーグで、左の民家みたいなのが宇宙ステーション。ここは小惑星帯で、白い(点滅している)丸が敵です。敵とのエンカウントはこの白い丸と接触することのみで発生しますので、ある程度は敵を避けて進めることが可能です。



 そして敵との戦闘シーンがこちら。敵が画面を飛び回り、それに照準を合わせて撃ちます。舞台といいマップ画面といい戦闘システムといい、なんかプレステの『10101 "WILL" The Starship』と同じような感じです(当然アルテリオスの方が先)。

 小惑星帯は非常に複雑な迷路になっていて、マップがないととても進めることができないでしょう。実は説明書には小惑星帯のマップが載っていたらしく、ネット上の説明書にもありましたので、それを見ながらなんとかプレイできました。

 この閉じた宇宙には5つのフィールドマップがあります。そのうち2つが小惑星帯で、3つが惑星上となっています。



 惑星上では通常のRPGのような見た目になります。上の写真は町の様子。小惑星帯とは違い、こちらの方は見慣れていて落ち着くし、マップもわかりやすくなっているので、ずっとプレイしやすくなりました。



 惑星上での戦闘シーン。うーむ……。

 戦闘シーンといえば、例のアルテリオス計算式は私にとって特に問題となることはありませんでした。私がRPGをプレイする場合には、一つのマップを納得できるまで隅々まで周るので、その間に自然とレベルが上がっているからです。また数種類ある武器のうち、エネルギー消費のないビームガンだけでほとんどの場所を突破できました。アルテリオス計算式サイコーですね。



 本作には謎解きらしいものはあまりありませんが、10箇所ほどパスワードが必要な扉がありまして、その情報を探すことが中間目的になります。ですがこのパスワードがプレイによって変わるらしいので、ネットでパスワードを調べればOKという安易なプレイができないようです。それともう一点手間が必要なのは、宇宙人と会話できるようになった後、パスワード聞き込みのためにまた小惑星帯や町をめぐる必要があること(上の写真は宇宙人)。この手間を惜しまず、パスワードもしっかりメモしておけば、特に難解な部分もありません。



 そしてゲーム終盤、ついにラド博士の娘を発見! けれども「あのときのちきゅうのかた!」と言われましても、あなたとは初対面です。しかもお前ら人の体を勝手にサイボーグにまでしくさって! と思っていたら、この娘とやらもサイボーグでした。この会話で最後のパスワードが得られますが、直後に娘は消えてしまうのでメモをし損なうとゲームが詰みますので注意(詰んでしまったら16進数4桁の65536通りの総当たり入力)。



 最後の扉の向こう側にはアルテリオスを閉じ込めたサーベラーが! いざ決戦だ!



 ……。



 サーベラーを倒すと捕まっていたラド博士が出てきました! なんかフライドチキンを売ってそうなビジュアルです。何度も言うけど、人の体をこんな姿にしやがって!



 宇宙に平和が戻り、私は元の体に戻って地球に帰ることができました。

 というわけで、100円+税の割には随分と楽しむことができました。アルテリオス計算式もじっくりとプレイする私にはむしろプラスだったし、メモをしながらというのも懐かしい感覚でした。設定や雰囲気のみならずシステムまでアバウトで、それでもガチャガチャといじっているのが楽しいニチブツのゲームでありました。