おかもろぐ(再)

趣味のブログ

<< ようこそ! >>

主な記事のインデックス
ゲーム関連
ゲームクエスト投稿文
クラシックCD紹介
旅行記
日野日出志作品紹介
   

【ゲームクエスト】ライフスケイプ2 ボディーバイオニクス

2010-11-26 20:01:04 | ゲームクエスト
ライフスケイプ2 ボディーバイオニクス(プレイステーション)

2007年7月2日掲載

----------------------------------------------------------------

 私は自他共に認める科学者の「端くれ」でありますが、他人様にまで「端くれ」呼ばわりされるとなかなかに切ないものがございます事実なだけに。

 そんな「端くれ」たる私は、前作「ライフスケイプ 生命40億年はるかな旅」を楽しんでおりました。この作品はゲームではなく、生命の誕生と進化についてのNHKの番組を編集したビデオライブラリです。おまけでミニゲームも幾つかプレイできますが、まあほとんどが「運試し」程度のものでした。

 続編である本作「ライフスケイプ2 ボディーバイオニクス 驚異の小宇宙 人体」は、タイトルからわかるように「人体編」です。同じくNHKで放映された番組が収録されています。40億年かけて進化してきた生命の仕組みの神秘を学んでいくことにしましょう・・・。

 いきなり3Dシューティングゲームがおっぱじまりました!!

 ・・・私は今まで常にゲームを追求してきたのですが、「ゲームだけは勘弁してくれ頼むから」と思ったのはこれが最初で最後でございます。ゲーマーの私が「端くれ」の私に完敗です、めずらしく。

 デバナをくじかれたので、一時停止。ビデオライブラリを見ます。しかしながらいずれも非常に細切れになりすぎているような気がします。ディスク一枚しかありませんので、量も多くありません。大抵は簡単なCGか内視鏡の映像です。NHK放映当時のサイバーな映像は少なめです。その上、臓器によっては扱いが非常にイイカゲンなのが納得できません。脾臓や膀胱に失礼だと思わんのか!

 あとはゲームをプレイするしかありません。舞台は電脳人体の内部です。なんだか目がチカチカする画面です。うへえ、しかもフレームレート(1秒あたりの画面書き換え回数)が少ないものだから動きがカクカクだあ! さらには胃内部などの地形のアップダウンが激しいから、酔ってしまって私の胃の方もアップダウンしそうですよ!

 体内に巣くうウィルスを退治して、脳へと繋がる上大動脈のゲートを通過し、脳内の敵を倒すのが目的です。何となく、映画「ミクロの決死圏」のようです。水分、糖分、コレステロールなどの体内物質の流れを理解し、臓器間を移動していきます。この時に、体内の物質移動が学べるという仕組みです。

 いや、これをプレイしていて思った。人体には不要なものが無い、正確には、人体には「不要なものが必要」だ、と。「システム」とは一単語で言えば「仕組み」ですが、その本質を端的に言うと「インプットとアウトプットの複合的な回路」です。最適化されすぎたシステムには、新たな回路を組み込むスペースなどありません。人体と言うシステムが進化するにはそれだけの余裕が必要なのです。一見あまり必要なさそうな脾臓の機能や胆汁の成分を学んで理解したことです。みなも胆汁に学べ!

 画面の動きさえ気合いで耐えれば、数時間のプレイでクリアできます。敵弾の全ては横移動でオーケー。そこら中にある卵は無視して良し。臓器間の移動のルールさえ理解できれば、とても簡単なゲームです。まあ、ゲームと言うよりはインタラクティブ教材くらいのつもりが良いかも知れません。だからこそビデオライブラリを充実させて、もうちょっと見た目と動きが良ければ、楽しみながら体内における物質移動が学べるものになっていたのに。

 でもまあ、やはりそれ自体が面白くてのめり込むのが一番ですね、ゲームも、科学も。ゲームにのめり込める気質があれば、学問にも仕事にも打ち込めることでしょう。

 ・・・そうは限らないか。だって、そうだとしたら、私はとっくに「端くれ」扱いされていないはずだし。