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歓・響サヌカイト

2014-11-06 19:38:34 | CD


・メヌエット g-moll~アンナ・マグダレーナのためのピアノ小品集より(J.S.Bach)
・ガボット G-dur~フランス組曲第5番より(J.S.Bach)
・メヌエット G-dur~アンナ・マグダレーナのためのピアノ小品集より(J.S.Bach)
・ガボット g-moll~イギリス組曲第3番より(J.S.Bach)
・平和な領域(R.Lassus)
・我を憐れみ給え(G.Allegri)
・アリア~ゴールドベルグ変奏曲より(J.S.Bach)
・ポロネーズ~管弦楽組曲第2番より(J.S.Bach)
・バディネリ~管弦楽組曲第2番より(J.S.Bach)
・シチリアーノ~フルートソナタ変ホ長調より(J.S.Bach)
・G線上のアリア~管弦楽組曲第3番より(J.S.Bach)
・我が愛しき君よ(R.Lassus)
・愛された時(Fournival)
・無伴奏チェロ組曲第1番(J.S.Bach)
・主よ、人の望みの喜びを~カンタータ第147番より(J.S.Bach)

編曲:藤井むつ子
演奏:藤井むつ子、藤井はるか、藤井里佳

佼成出版社: KMYD-5730



 サヌカイト(sanukite)とは讃岐石のことで、およそ1300万年前に活動していた瀬戸内火山帯のマグマが冷えてできた岩石です。叩くとカンカンと音がするため楽器として用いられる事があります。主に讃岐(香川県)で採れるためにこの名がつきました。

 その音色はちょうど木琴と鉄琴の間のような非常に澄んだ音で、低音域ではオルガンのようにも聴こえます。このディスクではバッハの作品を中心に、打楽器奏者の藤井母娘3人が見事なアンサンブルを奏でています。聴きどころはサヌカイトの音色による癒しの効果だけではありません。バッハの得意な対位法音楽では各パートが独立性を保ちながらも高度に調和しているのですが、血で繋がった3人のバランス感覚とコンビネーションはバッハ作品の真髄を体現していると言えるでしょう。



 こちらの動画は香川県の団体による紹介映像のようです。ぜひ音色を聴いてみてください。



 さて、ディスクの紹介もそこそこに、確か我が家にはもらいもののサヌキトイド(sanukitoid=サヌカイトもどき)があったはずだと岩石コレクションを探してみたけれど、なぜか見つかりません。ひょっとしたら引越しの際に捨ててしまったのかもしれません。もったいないことをした……。


 …………


 ……………………


 ……………………………………



 採りに行くか?



 というわけで、連休最終日に採りに行きました。香川県まで行ったわけではありません。実はここ奈良県にもサヌカイトの有名な産地があるのです。その場所は二上山周辺。同じ瀬戸内火山帯にあたります。我が家から1時間半程度のところです。

 サヌカイトは割ったときに非常に鋭い破片となるので、縄文・弥生時代にはナイフや矢じりとして使われていました。結晶が非常に小さくガラス質になっている岩石は石器になるのです。サヌカイトは古銅輝石安山岩のうち、よりガラス質なものになります。古銅輝石と言っても銅は含まれてはいません。安山岩とは日本の多くの地域を占める火山岩で、富士山や御嶽山も安山岩でできているように、ごくありふれた岩石。サヌカイトではおそらく地中のマグマが他の地域よりも早く冷却したために結晶が成長しないでガラス質になったのでしょう。

 

 やってきたのは近鉄南大阪線の二上山駅。ここから線路沿いに大阪方面に向かいます。歩道がない道路もあってちょっと怖いです。途中で広大な田んぼ(稲刈り後)があり、ちょっと降りてみたらサヌカイトらしき石が転がっていたのでゲット。さらに進んで、サヌカイトとは異なるもう一つの目的を果たすことにしました。



 それがこちら「どんづるぼう(屯鶴峯)」への訪問。ここはほぼ奈良と大阪の県境で、200mほど先は大阪府。



 入り口の案内では「どんづるぼう」の成り立ちが記されています。火山灰が水中に溜まって固まったようですね。天然記念物なので、岩石などを採取してはいけません。



 いきなり現れる白い岩壁。さらに登ってみると……。



 このような見たことないような景色。雲がなければもっと良かったのですが…。まるでトルコのカッパドキアのようです。あちらは凝灰岩ではなく石灰岩ですけどね。左に人が立っているのが見えるので、その規模がわかるかと思います。どんづるぼうの入り口近くにはちょっとした駐車場があり、結構な人の出入りがありました。

 再びサヌカイト探し。どんづるぼう駐車場近くの池の裏手でそれらしき岩石をゲット。次は田尻地区を目指します。実は詳しい採取場所をネットで事前に探したのですが、どの情報も田尻としか書いておらず具体的な場所まではわからなかったのです。

 道に迷ったり地元のおばさんに不審な目で見られたりしながら30分ほど歩いて田尻の交差点まで来てみましたが、岩石が露出しているような場所はありません。で、道路の横を見てみると小川が流れていました。



 うまいこと階段があったので、チェーンで入れないようになっていたのにもかかわらず勝手に降りて行って(マネしちゃダメ!)、2つほどそれっぽい岩石を拾ってきました。そのころには暗くなりかけていたので、近鉄大阪線の関屋駅から帰りました。



 今回の獲物。左上は田んぼ、右上は池の裏手で拾ったもので、割れた面の形が石器のようです。下の二つは田尻の川で拾ったもので、角が取れて丸くなっているのがわかります。いずれもずっしり重たい手応え。以前から採りに行こうと考えていたので、手に入って大変満足。一点残念だったのは、叩いても「ガッ!」という音しかしなかったことです。ハンマーがあったら岩石を割ってみて、矢じり状や楽器に加工したいところです。

 ところでこれらは本当にサヌカイトだろうね?


クラシックCD紹介のインデックス

サンダーストーム&ロードブラスター

2014-11-02 21:03:07 | ゲーム
 1980年代中頃、ゲームセンターにはレーザーディスクゲームというものがありました。ゲーム機の中のレーザーディスクに記録された映像にコンピュータによる操作画面を合成し、映像に沿った操作をするというものでした。当時のゲーム機の性能では不可能だった映像の動きがあって、大手メーカーから名作がいくつも生まれました。けれども、映像で記録されている以外の動作はできないので決まった操作をするだけの底の浅いゲーム性、および多大な制作コストが欠点で、それほどブームにならずに姿を消していったのでした。そんな中でも本作に収録されているデータイースト製の『サンダーストーム』と『ロードブラスター』はなかなか好評だったように記憶しています。

 レーザーディスクが必要な特殊なゲームだからといって、家庭用への移植は当時は無理だったわけではありません。アーケード版の発売後間も無く、X1やMSXなどのスーパーインポーズ機能を持った8bitPC用のVHDソフトが発売されたのでした。また、家庭用ゲーム機のメディアがロムカートリッジからCD-ROMへと移行して映像の再生ができるようになった後、何機種かにも移植されました。今回はそのプレイステーション版のお話。

 まず『サンダーストーム』ですが、ヘリを操作して敵機を破壊したり障害物を避けたりするシューティングゲーム。アーケード版の発売当時に少しだけプレイしたことがあります。ところが敵の攻撃判定とやられ判定が感覚的にわかりづらく、すぐにゲームオーバーになってしまったために、全くやりこみませんでした。プレステ版の本作も資料のために買ったようなもので、長らく放置していましたが、先日プレイしてみると結構簡単だと感じ、(7機設定ですが)クリアするまでプレイしました。

 実はステージ1と2は案外難しく、それ以降は画面中央上部に照準を合わせていると大体オッケーなのでした。それでも敵の耐久力の有無とか相互の攻撃判定の範囲と発生時間がよくわからないので、バルカンとミサイルの連射(同じボタンにアサインすると楽)は必要でしたが。最終面の前半だけは連射せずに単発で撃つ必要があるようです。そんなこともあって隠しコマンドのステージセレクトで最終面をしばし練習しましたが、無事に通しでクリアできました。



 こちらの動画はプレステ版だと思われます。非常に上手なプレイです。

 もう一方の『ロードブラスター』のアーケード版はプレイしたことがありませんが、こちらの方がお気に入りかも。新婚当日に事故で殺された妻の復讐のために暴走族に挑むというカーアクション。左右移動とブレーキとスーパーチャージ(ターボのようなもの)という操作。敵は北斗の拳かマッドマックスかと見紛うばかりの悪党ヅラしたモヒカンども。こいつらを容赦なく跳ね飛ばし、突き落とし、火だるまにするのが目的です。とにかくスタント的なカーアクションが満載で、見ているだけでも楽しめます。

 難易度は『サンダーストーム』よりは低めかもしれません。操作指示が消えるまでしっかり入力し続けることと、見て反応できない何箇所かだけをしっかり覚えれば、比較的早くクリアできるでしょう。最終面の例外操作だけは何度もミスしましたが。



 こちらはアーケード版のプレイ動画でしょうか。プレステ版と操作指示の内容とタイミングが少し違うようです。また動画の画質と動きが格段にいいですね。ステージ1と5が特に楽しいのでオススメ。最終面で1ミスしているのが惜しいです。

 どちらの作品もアーケードモードとプレイステーションモードがあります。プレイステーションモードでは計器デザインや音響が変更されていたり、各ステージにタイトル画面があったりします。特に『ロードブラスター』では「惨劇の町 悪党に逃げ道はない!」などのようにほとんど北斗の拳と言えましょう。

 あらためて映像を見てみると、手書きのアニメーションに味があります。近年ではテレビアニメーションでさえCGをふんだんに使って精密な動きをしているので、かえって新鮮な感覚です。現在同じゲームを作るとしたら当然全てコンピュータでリアルタイムに画像を生成するほうがはるかに楽ですが、それができなかった時代の精一杯のテクノロジーに今になって圧倒されてしまいました。