おかもろぐ(再)

趣味のブログ

<< ようこそ! >>

主な記事のインデックス
ゲーム関連
ゲームクエスト投稿文
クラシックCD紹介
旅行記
日野日出志作品紹介
   

ブラームス:交響曲第4番、悲劇的序曲

2011-08-31 20:23:24 | CD


ヨハネス・ブラームス:
・交響曲第4番 ホ短調 作品98
・悲劇的序曲 作品81

指揮:レナード・バーンスタイン
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

Grammophon: 410 084-2



 なぜか突然ですが柄にもなくブラームスのCDです。19世紀の後半、カロリーの高いロマン派全盛期の中にあって、ブラームスは形式感を重視した古典主義的な渋い作風でした。なんでも当時のドイツ楽壇はブラームス派とワーグナー派に分かれてお互いをののしっていたとか。ロマン派の音楽というのは、表現したいという衝動が従来の音楽の形式からはみ出てできたようなものです。はみ出しまくったワーグナーの音楽と、できるだけ収めようとしたブラームスの音楽では、それは相容れないに決まっています。

 私はロマン派の音楽は苦手なのですが、このブラームスの交響曲第4番には思い入れがありまして、それはオーケストラで最初に演奏した曲の一つだからです。と言っても私の出番は第4楽章だけでしたが。ブラームスはこの曲でさらに古い形式を指向しています。第2楽章では教会旋法の一つであるフリギア旋法(ミファソラシドレミの音階)を用いたり、第4楽章はシャコンヌという変奏曲の一種であったりします。特にこの第4楽章のいかにも古めかしく聴こえる作りには面食らってしまいます。このディスクでも、第3楽章までは割と余裕をかました演奏なのに(そういう曲想だと思うし)、第4楽章は妙に雰囲気たっぷりになっていてちょっと引いてしまうのですが…。



 YouTubeにあったNHK交響楽団による昭和天皇追悼演奏会での第4番の第4楽章。ホールに聴衆はいないのでしょうか、厳かな雰囲気と演奏です。

 さてここからが本題(または心底どうでもいい話)。ネオジオの格闘ゲーム「サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣(ざんくろうむそうけん)」では、このブラームス交響曲第4番の第4楽章に酷似した部分があるBGMがあるのです!(心底どうでもいいか…)

 その曲とは天草四郎時貞のBGMです。下の動画(音量がでかいので注意!)で0:09~0:48の旋律は、上の動画の1:07~1:23の部分に当たります。初めて聴いた時には笑ってしまいました。



 ネオジオ格闘ではモーツァルトのレクイエムの例もあるから不思議ではありません。ブラームスの著作権はもちろん既に切れているので問題は無いのですが、「斬紅郎」のCDの曲目解説等にブラームスの名前が無いのは部分的な使用だからでしょうか? クラシックを使ったゲーム音楽はかなりの数がありますが、このような使い方は極めて珍しいでしょう。それとも私が知らないだけかな?


クラシックCD紹介のインデックス

石垣島旅行 その1

2011-08-28 22:15:48 | 旅行
 旅行記もそろそろネタ切れになってきています。今回は(今回も?)あまりいい写真がありませんが載せてみます。

 石垣島には嫁と2007年のゴールデンウィークに行きました。伊丹空港からの直通です。石垣島から200kmも西へ行くともう台湾です。北北西に150kmで尖閣諸島ですね。

 初日は移動だけでした。宿泊は市街から2kmほど離れたペンション赤がわらに3泊。南国ムード漂うのんびりした宿でした。

 二日目はバスに乗って島の北西部にある川平(かびら)湾まで出かけました。





 この日はあまり天気がよくありませんでした。もっときれいな川平湾の写真が見たい方は、ネット上を探してみてください。



 ここでは遊泳はできませんが、写真のボートに乗って海中の珊瑚を見に行くことができます。ボートの船底がガラス張りになっており、透き通った水の向こうに魚や珊瑚が見え、かなりの興奮モノです。写真が無くてごめんなさい!



 浜には売店等もあり、その近くに猫の親子がいました。他にももっとたくさんの猫がいるようです。



 この日の夜は市街地に出て、沖縄料理をいただきました。写真は暗いですが、島らっきょう、ゴーヤチャンプル、ラフテーです。他にも海ぶどうなども堪能しました。

 三日目の午前中は石垣市街を散策し、午後に備えて腹ごしらえ。



 いきなりファーストフードですが、ここは国内でも沖縄県にしか展開していない「A&W」というアメリカのハンバーガーチェーンです。ここの売りはルートビアという炭酸飲料で、当然注文しました。ルートビアはアメリカではメジャーな飲み物で、私も昔アメリカに行った時に飲んだことがあります。味はまるでコーラに正露丸を溶かし込んだようなものですが、慣れるとおいしいですよ。

 午後は船に乗って竹富島へと向かいます。

つづく

最近プレイしたゲーム 2011/8/26

2011-08-26 22:03:40 | ゲーム
 何をするにもしんどくて、あまりゲームもしていませんが、とりあえずよくあるような記事を書いてブログのリハビリです。ここ1週間くらいにプレイしたゲームを列記します。内容が無くて申し訳ございません。


マリーのアトリエ プラス ~ザールブルグの錬金術士~(プレイステーション)
 最近一番時間を費やしている作品。これは確かに斬新です。とりあえず一度クリアしましたが、もっとやりこんで記事にするつもり。


ナムコレクション(プレイステーション2)
 プレステ時代の5本のゲームを収録。「エースコンバット2」をミッション15まで、「風のクロノア」をVISION 6-1までクリア。「ミスタードリラー」もプレイしていますが、嫁も結構はまっています。現在は同じくらいの腕前で、どちらが先に1000mまで到達するかを競っています。「リッジレーサー」と「鉄拳」は苦手であまりプレイしていません。


雷電プロジェクト(プレイステーション)
 何となく始めたら、今更ながら面白さを認識。「1」では1P側で6面までノーコンティニューで進む。コンティニューしながら8面ボスまで進み安全地帯を確認。「2」は苦手で3面まで。やはりプラズマレーザーが強いのでしょうか。


クレイジー・クライマー2000(プレイステーション)
 積みゲーの一つを初起動してちょっとだけプレイ。オリジナルバージョンと2000年バージョンあり。ポリゴンの2000年バージョンはビルの側面にも移動可能で新鮮。


蒼穹紅蓮隊 黄武出撃(プレイステーション)
 初心者でもプレイしやすく調整されたプレイステーションモードでは全4機体でノーコンティニュークリア(難易度4)は果たしていたけれど、アーケードモードはさっぱりクリアが見えません(難易度5に変更)。やはりパワーアップをせずにボンバーを溜めるしかないのか…。それとハイスコアアタックモードでようやく300万点突破。


ゼビウス3D/G+(プレイステーション)
 なんとなくプレイ。初代ゼビウスの16面で死亡。これもうまくなりません。


ウルフファング(プレイステーション)
 なぜかメモリーカードのデータが消えていたので、データ作成ついでにちょっとプレイ。これもようやく面白さを認識。まだヘタクソですが、64機全てでクリアを目指そうか…。


ウィザードリィ リルガミン サーガ(プレイステーション)
 シナリオ1「狂王の試練場」の地下10階でアイテム集め。「銀の小手」を一つ入手してとりあえず満足。


街 ~運命の交差点~(プレイステーション)
 全バッドエンドを回収(HARDモード必須)していたかどうかを確認。回収済みでした。それにしても渋谷の雰囲気がとてもいいゲームです。


バルダーズゲート ダークアライアンス(プレイステーション2)
 洋物アクションRPG。最高難易度でクリアしていたかどうかを確認。クリア済みでした。でももう少しプレイしてみてもいいかな…。


 こうしてみると結構な数のゲームをプレイしていますね。しかもシューティング系が多いです。気力が続かなくて、結局すぐやめてしまうのですけど…。

近況報告など…

2011-08-23 22:13:33 | 日記
 まだ体力と気力が全然回復しておりません。落ちた体重は戻らないし、立ちくらみや目眩がしています。おまけに7月上旬のことですが、前職での作業中に指を挟んでしまい、現在は右手中指の爪が取れそうになっています。ゲームにもいまひとつ打ち込めません。とはいえ遊んでばかりもいられないので、就職活動は始めております。

 そんなわけであまり出かけていないのですが、お盆にはちょっと気分を転換するために、東京の友人wassam氏の家にお邪魔してきました。途中に秋葉原に寄って獲物(掘り出し物のゲームソフト)を探しているうちにフラフラになってしまいましたが…。翌日は狗蕗駄(仮名)氏と合流し、箱根の温泉でしばしのんびりしてきました。

 せめてブログの更新頻度が上がるくらいに回復したいのですが…。ブログを書くのは毎日のリズムになるし、生活のモチベーションにもなりますからね。

----------------------------------------------------------------

今日のおまけ画像



 学生時代、大学から撮った夕焼け。まるで「夕闇通り探検隊」です。

 せっかくだから、YouTubeにあった「夕闇通り探検隊」のオープニング~プロローグ冒頭の動画を貼ってしまいましょう。



 うむ、いいね…。

平城京天平祭

2011-08-19 23:20:05 | 奈良
 本日8月19日から開催の平城京天平祭に少しだけ行ってきました。花火が見たかっただけですが…。



 平城宮跡の太極殿の前では燈花会(とうかえ)が開催されていました。これは8月の前半に奈良公園でも開催されているイベントです。1万本のろうそくが灯されたとのことです。



 目的の花火は本日だけの打ち上げです。実は我が家からも見えるのですが、今日は涼しかったので散歩がてら行ってみました。



 花火は15分程度の短いものでしたが、中にはこのような形や、鹿・カエル・ウサギの顔などの変わり種の花火もありました。それにしてもケータイで花火の写真を撮るのは難しいですね…。



 暗い写真ですが、ここは虹色の森といって、樹木がライトアップされて七色に変化するというものです。遠くから見る方がきれいに見えるかもしれません。



 影絵のコーナーもあり、多くの子供たちが参加していました。

 今日はNMB48のイベントもあったようで、かなりの混雑でした。21日までの開催ですが、明日以降はもう少し落ち着いているでしょう。お近くにお住まいの方はぜひどうぞ。

日野日出志「七色の毒蜘蛛」

2011-08-14 23:48:43 | 日野日出志
 今回は日野日出志「ホラー自選集」の第9話「七色の毒蜘蛛」です。



 いきなりめずらしく弱気な日野日出志先生から始まります。1コマ目の構図と妙な生活感が見事ですね。なんでも、先生は漫画を描きながら背中がチクチクと痛むそうです。そしてそういう時はなぜか記憶の糸をたぐり寄せなければならないそうです。

 この次のページでは、その記憶の糸をたぐり寄せるための儀式のようなものが2ページにわたって描かれています。髪を結い、天井から紙をぶら下げ、日本刀を手入れし、ぶら下げた紙に日の丸を描き、掛け声とともに日の丸を横に真っ二つにします。さらにページをめくると、上下に斬られた日の丸の間から空襲を受ける夜の町の風景が現れて回想が始まります。この一連の流れにおける主人公の高揚感、背景がどんどん省略されて己の中へと潜るという表現、原色があふれるようなセリフまわし、最初の数ページだけでものすごい密度の演出がなされています。

 ちなみに日野日出志が実際に日本刀を所有しているということは誰でも知っていることですね。

 回想の中では、空襲の下を父親に連れられて防空壕へと避難する幼少の頃の主人公。そこに焼夷弾が落ちてきて、父親の背中を焼きます。火が消えた後の父親の背中には、真っ赤な蜘蛛が浮き出ていたのでした。

 戦争が終わって間もなく、進駐軍が町を支配します。主人公一家が夜歩いていると、進駐軍の兵士たちが母親を暴行しようと迫ってきます。当然一家は抵抗しますが、体格のいい兵士たちに対してなす術がありません。母親はドブ川に身を投げ、父親が助け上げた時にはすでに手遅れでした。その時に、主人公は父親の背中に二度目の蜘蛛の姿を見たのでした。しかも以前より立体的に!

 荒れた父親は兵士たちに喧嘩を売り、酒に溺れ、主人公を虐待します。そのような時には父親の背中には必ず毒蜘蛛が見えるのでした。



 この表のネオンと父親の苦しむ姿の対比もなかなか残酷です。蜘蛛の描写もリアルです。

 その後、父親は蜘蛛に支配され、あげくに雪の日にこえだめに顔を突っ込んで死んでしまいます。



 ここで回想シーンの終わり。憤怒の顔、斬られた日の丸、コマ運びの間がとても印象的です。この一閃で過去を切り捨てたかったのでしょうけれど、過去はますます鮮烈になっているようです。力の無い下のコマへの転換も映画のようです。実は主人公は風呂屋に向かっているのですが、「怪奇まんがは体力消耗するからなあ…」などとぼやきながら浴場に入った時に目にした光景は……。

 さてこの蜘蛛が何かを象徴しているのは明白で、それが不安・怒り・人間性の喪失・自己の放棄といったようなものを表していることもすぐにわかることでしょう。それがなぜ蜘蛛の形なのか。

 そのヒントは作中にありました。一つは「蜘蛛の巣」という逃れられないものの象徴。もう一つは「蜘蛛の子を散らす」という言葉からイメージされる増殖的な連鎖性です。そして日野日出志は、蔓延している現代病こそ蜘蛛であり人々を操っている正体だ、と言いたげです。あなたの背中には蜘蛛がいるでしょうか。あなたの行動はあなたの意思によるものでしょうか。あなたの生活はあなたが望んでいるものでしょうか。そんな疑問を突きつけられるような作品です。


日野日出志作品紹介のインデックス

ラッヘンマン:室内楽作品集

2011-08-11 21:08:18 | CD


ヘルムート・ラッヘンマン:
・アレグロ・ソステヌート ピアノ、クラリネット、チェロのための
・子供の遊び 7つのピアノ小品
・虚無より 1名のクラリネット奏者のための
・印象 1名のチェロ奏者のための

ピアノ:ベルンハルト・ヴァンバッハ
クラリネット:ダーヴィット・シュメイアース
チェロ:ミヒャエル・バッハ

CPO: 999 102-2



 クラシックの中でも圧倒的に聴く人が少ないのがグチャグチャの現代音楽。その中でも私が最も酷い(いい意味で)と感じているのがラッヘンマンの作品です。このディスクでも存分に発揮されていますが、楽器の特殊奏法を多用した作品が多いです。特殊奏法とは要するに普通ではない方法で楽器から音を出すというもので、ギコギコ、バフォバフォ、チュクチュクチュ、のようにおおよそ楽器とは思えない音によって作品が構成されています。

 特殊奏法に限らず、従来の音楽的お約束を破壊しているようです。もっとも前衛音楽なんてどれもそうなんですが、ラッヘンマンの作品の場合はそれがどこか笑えるものになっているのが貴重です。このディスクで最も笑えるのが「子供の遊び 7つのピアノ小品」でしょう。こういうタイトルでは、子供が遊んでいる様子を音楽にしたものと考えるのが普通です。ところがこの曲では、子供がピアノで遊んでいる様子をそのまま再現したかのようです。YouTubeに演奏の動画(4曲目まで)がありましたのでご確認ください。



 特に1曲目がふざけています。ピアノの鍵盤を最高音から最低音まで半音ずつ下がるというものです。家でこんな音が聴こえてきたら「静かにしなさい!」と叱りたくなるでしょう。あと7曲目も驚異的に馬鹿馬鹿しいので、ご興味のある方はそちらも探してみてください。

 このディスクの残りの3曲はフツーの現代音楽に近い耳ざわりですが、特殊奏法のせいで「その音どうやって出しているの?」という疑問が常にまとわりつきます。「アレグロ・ソステヌート」ではピアノの内部奏法(ピアノ内部のピアノ線をかき鳴らす)も聴こえますが、それがあまりにも古典的な手法に思えてくるほどです。ラッヘンマンの作品の演奏をぜひ生で見てみたいですが、演奏する側としては高価な楽器で演奏したくないでしょうね。


クラシックCD紹介のインデックス

とんでもクライシス!

2011-08-08 23:13:04 | ゲーム
 近所のブックオフで3/30に買った2本目はプレイステーションの「とんでもクライシス!」です。以前も本作を持っていてクリアしたのですが、引っ越しの際に手放したのでした。ですがまたプレイしたくて買ってしまったのです。

 本作はとんでもないシチュエーションで馬鹿馬鹿しいミニゲームが26本も遊べるミニゲーム集です。それらミニゲームのタイトルは映画等のタイトルをもじったものになっています。多くのミニゲームが3Dで作られていて、その馬鹿馬鹿しい設定と照らしてみると、わざわざ無駄に作り込んでいることがわかります。ミニゲームの内容は単純なものから斬新なものまで色々あって楽しめます。ただ音ゲー的なものについては、操作するタイミングと音楽がシンクロしてない場合も多く、若干やりづらいです。以前に貼った動画の「タネオーダンスフィーバー」を見ると、海外バージョンでは修正されているようですが。

 26種のミニゲームと書きましたが、実は確信犯的に同じゲームが3つあります。タイトルはそれぞれ「いまさらタイタニック」「続いまさらタイタニック」「最後のいまさらタイタニック」となっており、続編ビジネスを茶化しつつプレイヤーを脱力させ、さらにゲーム内のストーリー的な突っ込みどころも有するという贅沢(?)な作りになっております。



 この動画は私が2番目に好きな「からおけ姫」です。もちろん「もののけ姫」のもじり。歌詞にちなんだキーを押すという一種の音ゲーで、素人臭い歌声がクセになります。2曲目での左の女の子の動きが頭から離れません。

 全編ナンセンスな作りで飽きさせず、誰でも比較的短時間でクリアできます。一部にはちょっと難易度が高いミニゲームもありますが、多くは適当なプレイでも大丈夫。ただし、各ゲームのクリア評価が保存されなかったり、一部のゲームでは最高評価が事実上不可能であったり、やり込みには向かないゲームですね。もう一点惜しいのが、「とんでもクライシス!」というタイトルの通り「危機をくぐり抜ける」というコンセプトのため、「避ける」とか「逃げる」というミニゲームが多いことです。もっとブッ壊したり爆発させたりという「攻め」のミニゲームもあったら良かったんですけど…。

 こういったミニゲーム集はセガのアーケードゲーム「タントアール」あたりが元祖でしょうか。私も当時のゲーセンではよくコインをつぎ込みました。それなりに人気があったようで、「イチダントアール」「二度あることはサンドアール」などの続編も出ていました。自分の好きな(あるいは得意な)ゲームを選んでプレイできるスタイルで、すぐゲームオーバーになったとしても別のミニゲームで遊んでみようという気になるので、売り上げは良かったのだろうと想像できます。ミニゲーム集とはアーケードでのプレイヤーの回転率とリピート率を考慮した見事な発明だったと言えるでしょう。

ノバストーム

2011-08-05 21:05:50 | ゲーム
 近所のブックオフで3/30に買ったプレイステーションの「ノバストーム」ですが、とりあえずイージーモード、7機設定でエンディングを見たところでクリア認定しました。ちなみに本作にはコンティニューはありません。本作のようなアーケードタイプ(途中セーブのない)ゲームでは、本来ならば初期設定で(さらにノーコンティニューで)クリアしないとクリア認定はしないのですが、もうどうでもよくなったのでこれで終わりにします。

 ノバストームは英国のシグノシスという著名なメーカー製。PC版がオリジナルで、プレイステーションの他にもメガCDや3DOにも移植されているようです。移植ハードを考えると、ムービーを背景映像にしたシューティングということがわかることでしょう。メガCDには「シルフィード」という名作がありますし、3DOはそんなのばかりというイメージがあります。プレステでもナムコの「スターブレード」や「ギャラクシアン3」が同様の作りになっていました。いわば1980年代のレーザーディスクゲームのようなものですが、うまく作らないと「レールの上に乗っただけの不自由なゲーム」という印象をプレイヤーに与えてしまいます。その点、メガCDの「シルフィード」は(プレイ動画を見たことしかありませんが)よくできていたように感じます。

 本作も「シルフィード」ほどではないかもしれませんが、本来はそこそこの出来だったのでしょう。YouTubeにはPC版とみられる映像がありましたので、そちらをご覧下さい。



 画面がきれいでそれなりに面白そうに見えるし、パワーアップも派手で難易度もそれほど高くなさそうに感じられます。ところがプレイステーション版はかなりひどい出来になっています。敵は堅くて速くてあっという間に画面を横切っていくし、アイテムを取れるタイミングは一瞬しかないし、敵ボスの攻撃はまず避けきれません。最悪なのは地形の当たり判定です。プレステ版の背景動画は他機種版とやや異なっているようで、わざわざ勝手に障害物の密集地に向かって行き、直前で方向転換したりしてどちらに避けたらいいのか判断がつきません。もちろんその地点を憶えて次は別方向に避ければいいのですが、全編で何十カ所もある障害物についていちいち試してられないのです。

 こんな出来だからでしょうか、プレイステーション版のプレイ動画は見つかりませんでした。よっぽど誰もやる気がないのでしょう。そもそも私も大した期待をしていたわけではなく、ただケース裏の「シリコンVS肉」というフレーズを見て気になったというだけでした。普通に「コンピュータVS人類」と書いてあったら買わなかったでしょう。

 ところで、レーザーディスクゲームはともかく、このようなムービーを背景としたゲームにはどこか興ざめしてしまう部分があります。それはプレステの「スターブレード」や「ギャラクシアン3」で感じたものでした。これは無駄なこだわりだということは理解してはいるのですが、ムービーとして再生された映像はコンピュータがリアルタイムで生成した空間とは異なるというひっかかりが私にはあるのです。ナムコの2作の場合でも本来はリアルタイムポリゴン生成で進行していたので、余計にそう感じてしまいます。

 理由の一端は、ひょっとしたら背景の画質にあるのかも知れません。それは動画を圧縮したときのブロックノイズだったり、あるいはゲーム部分との画質のギャップだったり、そういったことが気になるのは事実です。友人のプレイを録画したメガCDの「シルフィード」のビデオではそういった不自然な感じはありませんでした。

 やはり最大なのはゲームデザインの問題なのでしょうか。「シルフィード」は背景はあくまで背景であり、ゲームの根幹は確固としたものがあるのに対し、プレイステーション版「ノバストーム」は背景に頼り切った適当な作りになっています。ナムコ2作についてはもともと自由度の低いゲームであり、ムービーだと意識した時点で余計に自由度の無さを実感した、という気がします。もっとも、現在のゲームハードの性能では全てをリアルタイム生成できるため、こんな問題はどうでもいいことなのでしょうけれど。

 いずれにしても、このプレステ版「ノバストーム」の出来は悪く、純粋に楽しむことはできませんでした。他機種版はまともそうなんですけどね。



 YouTubeにあったメガCDの「シルフィード」のプレイ動画。背景動画は簡易的ですが、それが逆に不自然さを無くしています。「シルフィード」と言えば、その昔、初代のPC8801mkIISR版のデモをパソコンショップで延々見ていました。プレイしたかったなあ…。

チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV シナリオ2 - 再興のビザンツ帝国 その12

2011-08-01 21:24:38 | ゲーム
チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV シナリオ2 - 再興のビザンツ帝国 その11の続き

 最後の文化アイテムの「神曲」を手に入れるため、鎌倉幕府を生かさず殺さずで相手をしながら、ダンテの登場を待っておりました。その間にビザンツ帝国の勢力範囲の開発を進めていました。そんなことをしているうちに、鎌倉幕府の北条時宗が亡くなってしまいました。後を継いだのは若狭貞久という凡庸な国王(架空の人物)。時宗にはもうちょっと頑張って欲しかった。

 そしてかなり時間の経った1307年の春、ついにダンテの登場!



 待たせやがって! (その原因は私にあったのですが…)



 最後の文化アイテム「神曲」を入手! 国王アンドロニコスがいる鎌倉では例によってルネサンスが起こりました。





 ここで平泉を攻めて世界制覇をしても良かったのですが、国土の開発がかなり進んでおり、どうしても開発できる土地は全て開発したくなりました。全国から人員をかき集めて、53都市の勢力範囲内にある開発可能な全てのマス目を開発し終わったのが1309年の夏。もう思い残すことはありません。平泉を包囲していたアンドロニコスらは最終決戦に入りました。



 火砲兵20部隊に包囲され、鎌倉幕府軍は炎上。なすすべもなく3ターンで終了しました。



 さえない国王の若狭貞久を解放。北条時宗と決着を付けたかったところです。





 そしてエンディング。一度は十字軍に滅ぼされミカエル8世が再興したビザンツ帝国は、十字軍、イスラム勢力、モンゴルの末裔たちを従えて世界制覇を成し遂げました。スタート時点では国力も戦力も恵まれているとは言えませんでしたが、コンスタンチノープルの文化レベルの高さは最後まで頼りになりました。文化は交易によって伝播され、それによってユーラシア全土は爆発的に発展し、多くの人々が恩恵を受けたことでしょう。文化による世界制覇こそ、ビザンツ帝国にしか成し得ないことだったのかもしれません。




    


----------------------------------------------------------------

 ようやくシナリオ2のクリアですが、終盤でダンテが現れなかった原因は、ビザンツ帝国に将軍が多過ぎて、内部的に新たな将軍データを持てなかったためでした。このことはアンドロニコスの13人の子供が全て女性だったことから気づきました。まあそのおかげで国土開発を納得するまで進めることができました。終盤は1ターンに30~40分ほどかかり、やたらと時間を食いましたが。

 シナリオ2は元をはじめとしたモンゴル勢の存在感が圧倒的でした。モンゴル民族の強力な将軍も多く、かなり手こずりました。ゲームの設定は別としても、歴史上モンゴル帝国が分裂さえしなければ、世界はモンゴルが支配していたでしょうね。

 本作については、本来は両シナリオを全ての国でクリアしようと思っていたのですが、さすがにそれは無理でしょう。だからこれでクリア認定とします。またいずれ引っ張り出して遊ぶこともあるかもしれませんけど。長いこと楽しめたゲームでした!