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ハワイ! その1

2011-05-30 21:33:21 | 旅行
 学生時代、地球科学のとある教育プログラムでハワイに行ってきました。ハワイは太平洋の真ん中の深海底4,000mから海抜4,000mまでの合計8,000mの高さでそびえ立っている地球最大の火山で、マントル深部から物質が上昇してくるホットスポットと呼ばれる場所です。したがって、ハワイを調べるということは地球内部を調べることなのです。

 ちなみにマグマとマントルは別物です。マグマは岩石が融けて液体となったものですが、マントルは固体の岩石です。マントル対流とは、固体のまま岩石が対流しているのです。地球内部は高温のため、固体でも飴のように粘りがあるのです。



 まずオアフ島のホノルルから国内線に乗り換え、ハワイ諸島最大で最も東にあるハワイ島に移動。飛行機から見ると、マウナケア山の頂上が雲の上に出ていました。



 午後にキラウエア火山の火口(キラウエア・カルデラ)を見渡せるホテル「ボルケーノ・ハウス」に到着。日本との時差ボケを解消するため(かどうかは知りませんが)、初日はゆっくりと自由行動。キラウエア・カルデラの隣にある噴火口イキ・クレーターの中へ友人(小笠原に一緒に行った)と降りていきました。火口は直径1kmほどあり、その周囲は崖になっています。火口内部には遊歩道があって自由に歩いてまわれます。



 あちこちで水蒸気が噴き出しています。友人は何かを調べている振りをしています。



 崖を登ってキラウエア・カルデラを一望。直径約3kmのカルデラの中にはハレマウマウ・クレーターがあって、写真の奥に見えます。



 次の日はマウナケア山頂の「すばる望遠鏡」の見学です。まず海辺に出てから、海抜4,000mまで車で登ります。これは絵葉書みたいな海辺での一枚。



 山頂近くにはこのような火口丘がいくつも見られます。最初の写真をよく見るとその存在がわかります。高山病にならないように途中で休憩して体を慣らしながら山頂に向かいます。



 山頂にある日本の「すばる望遠鏡」に到着。とは言っても、この時はまだ建造中で、内部には入れませんでした。



 周辺には雪が残っています。海辺との温度差は25度ほどあったのではないでしょうか。



 山頂の周囲は雲海でした(写真では見にくいですが)。とてもハワイとは思えない光景です。

つづく

チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV シナリオ2 - 再興のビザンツ帝国 その3

2011-05-28 22:03:33 | ゲーム
チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV シナリオ2 - 再興のビザンツ帝国 その2の続き

 イル=ハン国とマムルーク朝の対立に乗じて、国王ミカエル8世自らバグダートに攻め込んでマムルーク朝を滅ぼしました。イル=ハン国を助けたつもりではなかったのですが、イル=ハン国から使者がやって来て同盟を結んでくれと頼まれました。本当は嫌だったのですが、キプチャク=ハン国がとても邪魔だったのでとりあえず承諾。

 東欧ではアンドロニコスらがノヴゴロドを攻めてルーシ諸公国が滅亡。その勢いでキプチャク=ハン国のキエフを陥落させ、さらに建設されたばかりのオムスクに攻め込むと軍隊を編制する資金が無かったようで無血開城となりました。

 ミカエル8世の子、バンガダート王子(架空の人物)はマルコ=ポーロを引き連れアラビア海を渡り、一気にインドのカリカットを制圧しました。ヒンドゥー諸王朝が滅ぼされたことによって、周辺のデリー=スルタン朝とパガン朝が南アジア同盟を結び、ビザンツ帝国に対抗してきました。カリカットは他の支配都市からは離れているため、補給を受けるのも大変です。しばらくは現地で人材を捜しながら耐えなければなりません。



 1286年、元は朝鮮半島を制圧した後に九州にも攻め込んできました。すると台風が発生して元軍は大ダメージ。今回のプレイでは史実とは年代が少しずれましたが、このように元寇もイベントとなっています(シナリオ1でも発生するようです)。



 この時フビライ=ハーンは72歳とかなりの高齢です。ミカエル8世、間に合うか!?



 東方へ遠征しカリカット領主となったバンガダート王子。アンドロニコスの弟でサヴァイフニャ(架空の人物)の兄になります。1286年の盛夏の時点で支配都市は22。ビザンツ帝国はベンガジとメッカを建設。同盟国となったイル=ハン国は、その後ビザンツ帝国にキプチャク=ハン国への共闘を持ちかけてきました。それに応じてミカエル8世はキエフへ移動し戦闘に備えます。本当は潰し合いを期待していたのですが……。

つづく

メンデルスゾーン:真夏の夜の夢、他

2011-05-24 21:58:29 | CD


フェリックス・メンデルスゾーン:
・真夏の夜の夢

指揮:アレキサンダー・フォン・ビタミック ???
南ドイツフィルハーモニー ???

ジョルジュ・ビゼー:
・子供の遊び

指揮:オトゥマー M. F. マガ ???
ニュルンベルガー・シンフォニカー ???

・交響曲 第1番 ハ長調 作品888

指揮:アルフレッド・ショルツ ???
ロンドン・フィルハーモニー・オーケストラ ???

フェリックス・メンデルスゾーン:
・交響曲 第4番 イ長調「イタリア」 作品90
・交響曲 第5番 ニ短調「宗教改革」 作品107

指揮:アルフレッド・ショルツ ???
ロンドン・フィルハーモニー・オーケストラ ???

ピルツ・ジャパン: 44 9272-2



 このディスクは知人にただでもらったものです。知人もおそらく二束三文で買ったものでしょう。なぜならこのPilzというレーベルは、幽霊指揮者・幽霊演奏家専門レーベルだからです。

 ここで収録されているうち何曲かを指揮したとされるアルフレッド・ショルツという指揮者は実在しますが、この演奏は別人によって録音されたものです。どうやらこの指揮者は放送局の録音テープを大量に買い取って、レーベルを立ち上げて自分が演奏したものとして安く販売したとのことです。しかも日本法人まで名乗っていて、それさえも幽霊会社のような気がします。

 ほとんど詐欺のような商売ですが、演奏家なんていちいち気にしないという人にとっては安く買えるのでいいかも知れません。一方マニアにとっては、本当の演奏家は誰なのかを突き止めるという楽しみがあるとのことです。このディスクの「イタリア」と「宗教改革」は、ラン・ホルヴァート指揮、オーストリア放送交響楽団の演奏だということが判明しているようです。その他の指揮者の名前は架空のものでしょう。演奏の方はまあまあですが、「真夏の夜の夢」だけは寝ぼけたへなちょこ演奏でした。

 メンデルスゾーンについてちょっと触れますと、「メンデルスゾーンの音楽は内容が無い」という人がしばしばおりますが、メンデルスゾーンは裕福な家庭とあふれる才能を持っていたため、音楽から「苦悩」が感じられないというのが理由でしょう。しかし音楽の内容とは音の構成そのもので、「(音楽以外の何かを)表現」することは音楽にとって必ずしも不可欠なものではない、と私は考えるのです。そういう意味ではメンデルスゾーンの音楽は均整のとれた構成と明快な旋律を持っていて、十分に内容のある音楽だと思うのですが……。

 ちなみに私はこれらディスクで収録されている「真夏の夜の夢」の「結婚行進曲」(有名なやつ)と「宗教改革」の第4楽章(マルティン・ルター作の旋律を使っている)を演奏したことがあります。メンデルスゾーン、いいですよ。



 YouTubeから「真夏の夜の夢」の「結婚行進曲」です。2分57秒あたりからの中間部がかっこいいのです。


クラシックCD紹介のインデックス

チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV シナリオ2 - 再興のビザンツ帝国 その2

2011-05-22 19:04:09 | ゲーム
チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV シナリオ2 - 再興のビザンツ帝国 その1の続き

 ビザンツ帝国のコンスタンチノープルは文化レベルが高いと以前から書いておりますが、どういうことかを具体的に見てみましょう。



 まずは元の首都、フビライ=ハーンのいる大都(現在の北京)の1283年盛夏での文化レベルです。この時点で平均よりやや高いくらいの文化レベルです。



 一方、こちらは同時点でのコンスタンチノープルの文化レベル。多くの項目で大都を圧倒しています。グラフの右側のアイコンは、その分野での世界一であることを意味しており、現在は4項目で世界一のレベルになっているのです。ある分野で文化レベルが高いと、関連するコマンドを実行したときの効果や効率が高くなるので、金銭や必要ターン数などのコスト低下になります。また、世界一の分野がある都市では将軍の能力が高まることもあります。こういった文化レベルは交易によって周囲の都市へと伝播するのです。

 さて、クラクフからキプチャク=ハン国のキエフへ軍勢を差し向けたところ、ノガイ将軍率いる蒙古騎兵隊に阻まれ、1ターンも耐えきれずに敗北。恐るべし蒙古騎兵隊。一旦引き上げ、軍事力を蓄えましょう。そしてロンドンを攻めたアンドロニコス王子ら数軍が北海でバイキングらと戦いつつ、ノルウェーのベルゲンを攻略。その後クラクフの援護に向かいます。

 ジェノヴァとナポリからはマルコ=ポーロ他がカスチラ王国のトレド、ハフス朝のチュニス、マリーン朝のマラケシュを次々に攻め落として世界の西を統一です。

 そしてミカエル8世自らマムルーク朝征伐に乗り出しました! 成人したサヴァイフニャ王子(架空の人物)を引き連れダマスカス陥落。マムルーク朝の首都カイロ攻めを息子に任せてみたところ、機動・連射・火攻など特殊能力のオンパレードの国王バイバルスの強烈な戦闘力に歯が立ちません。ミカエル8世率いる投石機が参戦してようやくカイロ制圧で、バイバルスはバグダードに後退です。



 マラケシュ領主のマルコ=ポーロ。婿将軍となって戦力アップした彼にはこれから東方の見聞に向かってもらいましょう。1283年の盛夏時点でビザンツ帝国の支配都市は15。

 世界に目を向けると、南宋は元に滅ぼされかけており、一方で鎌倉幕府とオゴタイ=ハン国が元に戦闘を仕掛けています。朝鮮半島は鎌倉幕府の支配下になりました。モンゴルの末裔同士であるキプチャク=ハン国とイル=ハン国が一触即発の状態で、さらにイル=ハン国はマムルーク朝と泥沼の戦争をしています。もっとも、それに乗じてミカエル8世はマムルーク朝のダマスカスとカイロを攻めたのですけどね。隣国同士のイル=ハン国とビザンツ帝国は婚姻関係もあって比較的良好な間柄ですが、だからこそ攻めづらいので、これらの対立をうまく利用したいところです。

つづく

現場実習終了

2011-05-20 21:44:49 | 日記
 入社して一ヶ月がたった本日、ようやく現場実習が終わりました。もの作りの技術そのものを学ぶというより、もの作りの大変さを学ぶという意味合いが強い実習でした。

 うちの会社は新卒者は採用せず、社会人の経験がある転職組ばかりだそうです。年中新入社員が実習をしている様子です。私を含め同期入社は三人で、経歴はばらばらですが、みんな新たなチャレンジをするためにこの会社に来たようです。誰もが知っている大企業ではありませんが、面白い環境に来たと感じており、今後が楽しみです。

 来週からは別の実習が始まりますが、これまでほどは疲れないでしょう。配属はまた一ヶ月後の実習終了時に通達されます。希望通りの部署なら嬉しいですが、そうでなくとも何でもこなしてみせましょう。

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今日のおまけ画像



 北海道の夕張川にある千鳥ヶ滝。見事な地層です。Google Mapでも見ることができます(JR石勝線の滝ノ上駅のすぐ近く)。

日野日出志「はつかねずみ」

2011-05-18 22:59:03 | 日野日出志
 日野日出志「ホラー自選集」の第5話「はつかねずみ」です。私にとってこの作品も(いい意味で)しんどい部類に入ります。得体の知れない恐怖ではなくて、「はつかねずみ」という明確な対象がおり、読んでいると生々しい嫌悪感と怒りを抱いてしまうのです。



 作品は全編が主人公の回想からなっていてます。冒頭で主人公の少年がペットショップに立ち寄ったがために地獄の日々が始まったことが暗示されます。店ではトカゲの餌にするためのはつかねずみが飼育されていて、少年はそれらをつがいでもらってきました。

 少年と妹ははつかねずみを大変に可愛がっていました。そしてはつかねずみに子供たちが生まれたのですが、子育てにナーバスになっていたのか、はつかねずみは少年の指を噛んでしまったのでした。それに怒った少年は数日間餌を与えませんでした。すると一匹のはつかねずみが連れ合いと子供たちを食べ尽くして逃げてしまったようなのです。それと同時にペットショップも引っ越してしまいました。



 全てのはつかねずみがいなくなって落ち込んでいた兄妹を両親が元気づけているシーンですが、それにしては背景は真っ暗だし、あまりにも異様な絵柄になっています(特に最下段の3コマ)。コマの「間」が絶妙なだけに、歪んだホームドラマという印象を与えるページです。

 さて兄妹は小鳥を買ってもらうのですが、その小鳥が無惨な姿になっていました。犯人は逃げたはつかねずみです。少年が捕まえようとすると……。



 あえてショッキングなページをピックアップしますが、ここで見られる少年の顔の造形、色使い、ねずみの目つき、畳に真っ暗な背景、いずれも鬼気迫るものがあります。

 ある日、大きくなって暴れ回るはつかねずみを退治しようとお父さんが猫をもらってきました。



 はつかねずみが割とリアルに描かれているのに対し、猫の造形がひどいです。お父さんの顔のシルエットも凶悪で、一家の悪意が滲み出ているようです。ですがこれは徒労に終わるどころかはつかねずみの怒りを買い、さらに図体が巨大になってやりたい放題で、一家を支配していきます。一家は一計を案じて生け捕りに成功するのですが……。



 はつかねずみも怖いですが、この一家も相当怖いです。セリフのテンポや言い回しもいいですね。これでひと思いに処分していればそれで終わりだったのですが、一家が余裕をかましているうちに檻が壊されてしまい、報復として生まれたばかりの赤ん坊がはつかねずみに噛み殺されてしまいます。

 そして最初の見開きページと似たページが最後に再び現れます。日野日出志の作品にはこのように最初と最後が繋がっているものが多く、それによって恐怖が循環していることを暗示しています。

 もとは少年がはつかねずみを追いつめたのが悪いのですが、はつかねずみの凶暴化のエスカレートぶりがあまりにも恐ろしく、屈辱的です。そんなこともあって、この作品は読めば読むほどしんどくなります。だからこそ忘れたくても忘れられない強烈な印象のある作品なのですけど。日野日出志の他の怪奇作品とはやや異質ですが、絵柄や話の展開は相当に作り込んでいて、やっぱり日野日出志だと唸らざるを得ません。



 余談ですが、Wiiで出ているネクロネシアというゲームでは日野日出志がイメージビジュアルを担当していました。誰か持っていらっしゃるでしょうか?


日野日出志作品紹介のインデックス

チンギスハーン 蒼き狼と白き牝鹿IV シナリオ2 - 再興のビザンツ帝国 その1

2011-05-14 23:05:04 | ゲーム
 先頃世界制覇を成し遂げたばかりですが、プレステ版の本作には二本のシナリオ(シナリオ1「草原を駆る狼」 1189年~、シナリオ2「蒼き狼の末裔たち」 1271年~)が収録されているので、シナリオ2を始めてしまいました。そしてブログにはライブ感が必要だと考え、性懲りも無く記事にした次第であります。その方が攻略にも力が入るし。

 ただし今回のシリーズは個人的な事情で詳細までは書けず、ややダイジェスト的になります。御免下さいませ。

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 1271年はフビライ=ハーンの時代。勢力が拡大したモンゴル帝国は分裂してフビライが治める元朝と各ハーンの国が争い、ヨーロッパは相変わらず小競り合いが続き、イスラム世界は王朝が総入れ替えになり、日本では鎌倉幕府の北条時宗が実権を握っておりました。

 今回プレイする国としてビザンツ帝国を選びました。その理由として以下のものが挙げられます。

 ・シナリオ1プレイ時ではビザンツ帝国はアイユーブ朝に滅ぼされたため、勇姿を見てみたい
 ・ヨーロッパ、イスラム、モンゴルの3勢力にちょうど挟まれており、攻略が面白そう
 ・シナリオ1でコンスタンチノープル攻略戦に思い入れがある
 ・文化の力を見せてほしい
 ・ギリシャ風の人名がかっこいい

 さて国王はミカエル8世。一度は十字軍に滅ぼされたビザンツ帝国を再興させた人です。



 支配都市はコンスタンチノープルただ一つ。配下将軍としてアクロポリテス、パキュメレス、そして国王の息子のアンドロニコスです。いずれも一芸に秀でた人物ばかりです。



 国王ミカエル8世の能力は万能型で、自ら戦場におもむくプレイもいいかもしれません。

 まずは前回プレイとほとんど同じような感覚でヨーロッパを攻めてみました。ハンガリー、ベネチア共和国、両シチリア王国、神聖ローマ帝国、フランス、ポーランド、イギリスという順番で攻略です。ただし現時点で中国文化圏発祥の火砲兵が編成できないので、ガチの戦いが多くなっています。また、ベネチア共和国を滅ぼした際にマルコ=ポーロを登用できました。なかなかの能力を持っています。



 息子のアンドロニコスがロンドンを陥落。1281年の盛夏の時点で支配都市の数は9。ここから全方向に攻め込んでみましょう。1271年の中国ではフビライ=ハーンの元が5つの支配都市を持っておりましたが、現在では南宋を押しつつあって支配都市を増やしています。フビライ=ハーンと戦いたいけど、かなりの高齢になっているから間に合わないかも……。

つづく

小笠原旅行 後編

2011-05-11 21:50:15 | 旅行
小笠原旅行 前編の続き

 学部生だった当時、友人は地質学、私は地球内部物質科学の研究室に在籍しており、研究で岩石を扱うことが多くありました。そういう岩石いじりがいつの間にか趣味になり、しばしば岩石コレクションのために二人で旅行をしていました。小笠原旅行の目的の一つは世界でも珍しいボニナイト(boninite、無人岩)という岩石を拾ってくることでした。このボニナイトという名前は小笠原のことを昔は「無人島(ぶにんじま)」と呼んでいたことに由来します。



 ここは砂浜にあった岸壁で、よく見ると丸い構造が見られます。これは枕状溶岩(pillow lava)というもので、海中に吹き出したマグマが急冷して固化し、それが俵のように積み重なった構造です。恐らくこの岸壁がボニナイトでできていると思われます。



 海岸ではこんな構造も見られました。これはダイク(dike)といって、岩盤を割りながらマグマが噴出し、その後地中でマグマが冷えて固化した構造です。



 こちらは岩石とは関係ありませんが、父島には「首無し二宮尊徳像」という有名なスポットがあります。現在では道路の反対側に移設されたようです。Google Mapのストリートビューでも確認できます。



 村のメインストリート。



 こちらは民家だと思います。



 聖ジョージ教会。米国統治下の1945年10月に建てられたそうです。



 小笠原に行くには「おがさわら丸」を利用するしかなく、住民にとっても大切なライフラインのようで、船が発着するたびに住民が総出で送迎してくれます。太鼓を叩いたり、多くの船が並走したりとお祭り騒ぎでした。

 片道に丸一日以上必要なため、へたな外国に行くより時間がかかりますが、何度でも行きたいと思わせる島でした。世界遺産に登録されて、観光客がより増えることでしょう。

小笠原旅行 前編

2011-05-08 19:54:40 | 旅行
 平泉と小笠原が世界遺産に登録されることになりました。平泉関係のネタは別にやっているので、今回は小笠原に行ったときの写真を載せてみます。と言っても、古い写真をスキャンしているので画質はあまり良くありませんが…。

 今から15年ほど前、小笠原諸島の父島に友人と二人で行きました。東京の竹芝桟橋からフェリー「おがさわら丸」に乗船し、約29時間で父島の二見港に到着。本土から小笠原への定期便は週に1往復のこの船しかありません。生活用品もこの船が輸送しているため、島のコンビニの商品も週に一度しか揃っていないようでした。

 父島は東西5km、南北8kmの島で、東京から南に1000kmに位置しています。



 父島の中心部を一望できる三日月山の展望台です。中央右下のフェリーがおがさわら丸で、停泊中はホテルとして利用されていました。



 こちらの写真は村を反対側の山から見たところ。左の中央におがさわら丸が見えます。



 父島には北半分を一周する道路があります。村から少し進むと、父島の北にある兄島が奇麗に見えます。左上の山は見返山で、高さ254m。海の色が真っ青です。



 途中にはこんなワイルドな風景もありました。



 ここから下に降りると小港海岸。写真中央右に見える小さな砂浜はコペペ海岸で、ウミガメが産卵に来るそうです。この場所から左手前はブタ海岸やジョンビーチに繋がっています。



 村の方へ戻ってくる途中の境浦には旧日本軍の輸送船濱江丸が座礁しています。太平洋戦争時に、魚雷攻撃を受けながらも浜にたどり着いたそうです。船体はすっかり赤錆びています。



 友人と泊まった父島ペンション。他のお客さんと一緒の大部屋で、色々な話を聞かせてもらいました。

つづく

メシアン:世の終わりのための四重奏曲

2011-05-04 20:29:38 | CD


オリヴィエ・メシアン:
・世の終わりのための四重奏曲

ヴァイオリン:ルーベン・ヨルダノフ
チェロ:アルベール・テタール
クラリネット:クロード・デスルモン
ピアノ:ダニエル・バレンボイム

ポリドール: F28G 50488



 フランスの作曲家メシアンの作風は新神秘主義として知られています。メシアンは敬けんなカトリック信者であり、特徴的な音楽語法によって聴き手に神学的世界を擬似体験させるという意図があります。その手法は、通常の四拍子などのリズムに拍を追加するなどして時間の流れの感覚を曖昧にさせるもの、などがあります。

 このディスクの「世の終わりのための四重奏曲」というタイトルは悲劇的なものではなく、現世を超越して永遠の世界に到達するという意味を持っています。ここでメシアンの奇妙なリズム語法は聴き手に変容した時間感覚を与え、その結果として時間の概念を捨て去ることができるとされています。

 全8楽章構成ですが、第6楽章「7つのラッパのための狂乱の踊り」では特異なリズムが顕著です。



 この楽章は最後まで全ての楽器がユニゾンで演奏するという異様な部分でもあります。その上に全く先の読めないリズムが組み合わさって、人智を超えた風景を見ているような感覚があります。全曲を通じてキラキラした印象があり、天上の世界を目の当たりにしているようです。

 この作品は1940年にドイツ軍に捕らえられたメシアンが捕虜収容所にて作曲し、翌年に収容所の中庭でマイナス30度という寒さの中に初演が行われたとのことです。その時にこの曲を聴いた捕虜達の興奮はいかばかりのものであったでしょうか。


クラシックCD紹介のインデックス