大前研一のニュースのポイント

世界的な経営コンサルティング 大前研一氏が日本と世界のニュースを解説します。

中国の軍拡は日米関係にも大きく影響/すでに負け犬状態の日本

2010年08月31日 | ニュースの視点
米国防総省は16日、中国の軍事力に関する2010年版の年次報告書を公表した。それによると中国軍が太平洋の東側海域やインド洋まで活動範囲を拡大させる可能性があると警戒感を示したほか、中国としては初の国産空母の建造を年内に開始するとの見方を示した。また、クローリー米国務次官補は16日の記者会見で、日米安全保障条約による米国の日本防衛の義務が尖閣諸島に及ぶかどうかにについて、「適用対象」であるとの見解を . . . 本文を読む

世界に対して恥ずかしい日本国民のモラルの低さ

2010年08月24日 | ニュースの視点
113歳で都内最高齢とされ、所在が分からなくなっている杉並区の女性に対し、東京都から公務員の遺族に支給される「遺族扶助料」と呼ばれる手当が、先月まで約50年間にわたって本人名義の口座に支払われていたことが明らかになった。また、朝日新聞社の調べで行方がわからない100歳以上のお年寄りは、12日現在全国で計279人にのぼることが分かった。 それにしてもこれほど不愉快なニュースはない。日本人はここまで . . . 本文を読む

高速道路無料化の“内容”を理解出来ない政治家/年金制度は2階建てに

2010年08月17日 | ニュースの視点
前原国土交通相は先月30日、公約で掲げた高速道路の原則無料化について、2010年度から最大4年間で実施する方針を明らかにした。昨年の衆院選マニフェストでは2年間の段階的実施を経て2012年度から完全実施する工程表を示していたが、事実上、修正した形だ。 なぜ前原国土交通相が高速道路無料化について、不安定な姿勢を見せているのか私には理解できない。事態がこれほどこじれてしまう理由は、前原国土交通相が「 . . . 本文を読む

自ら成長戦略を作れない政治家/変化ができない日本

2010年08月10日 | ニュースの視点
政府は27日午前の閣僚懇談会で、2011年度予算の概算要求基準原案について議論した。原案では公共事業や防衛費などの一般歳出に地方交付税交付金を加えた「歳出の大枠」を約71兆円以下に抑えることなどが盛り込まれていたが、焦点となったのは社会保障費などを除いた予算の一律1割削減で、各省庁のこれまでの削減努力をより反映するよう、原案を微修正する方向となった。 要するに、来年も民主党の「とんでもない予算」 . . . 本文を読む

米国の早期景気回復は幻/ボルガー・ルールから学べること

2010年08月03日 | ニュースの視点
FRBのバーナンキ議長は米国上院の公聴会で証言し、「米国経済の見通しは非常に不確実な状況になっている」と述べ、強い懸念を表明した。住宅市場の不振と雇用情勢の改善の遅れなどが主な理由ということで、追加の金融緩和策を検討する可能性も示唆した。 正直に言って今回のバーナンキ議長の発表は、とても見ていられないものだった。結論は「2番底」に陥ったということだが、それでは「米国の景気は明るい」という類のつい . . . 本文を読む