大前研一のニュースのポイント

世界的な経営コンサルティング 大前研一氏が日本と世界のニュースを解説します。

イタリアの状況は、ドイツや日本とは大きく異なる/石原幹事長はリーダー失格

2011年06月28日 | ニュースの視点
原発再開の是非を問うイタリアの国民投票は、13日、原発反対派が9割を超えて圧勝し、新規建設や再稼働が凍結される見通しとなった。投票不成立を目指したベルルスコーニ政権への大きな打撃だ。 原発に関しては9割以上の反対となり、世界中への影響が予想される。原発への依存度が高いフランスでは、もはや脱原発の選択肢を取ることはできない状況だが、今回のイタリアの国民投票を受けて、フランス国内では「自分の国だけ原 . . . 本文を読む

防衛省・自衛隊は、国防を再定義する時期がきた

2011年06月21日 | ニュースの視点
私はここ半年ほど防衛省・自衛隊の役割の再定義というテーマについて考えている。21世紀において「国家に危機が及ぶ」タイミングを考えてみると、例えば次の3つのパターンが挙げられると思う。  1. 外国からの兵器による攻撃  2. 地球による攻撃(大規模災害など)  3. サイバー攻撃 今現在の定義では、防衛省・自衛隊の役割は「兵器による攻撃」を受けたとき、国民を守るということになっているが、これだ . . . 本文を読む

菅総理にしかできない、今本当にやるべきこと/首相になる条件を改めよ

2011年06月14日 | ニュースの視点
自民、公明、たちあがれ日本の野党3党が提出した内閣不信任決議案は、2日、衆院本会議で反対多数で否決された。当初は小沢元民主党代表や鳩山前総理らが不信任案賛成の意向を表明し、民主党から大量の造反が出ると見られていたが、「福島第1原発の事故に一定のめどがついた時点で退任する」という意向を菅総理が表明したことを受けて歯止めがかかった形だ。しかし、この「一定のめど」について菅総理が「来年の1月ころまで」と . . . 本文を読む

処分されるべきは吉田所長ではなく、斑目委員長と武藤副社長

2011年06月07日 | ニュースの視点
福島第一原発への海水注入問題で、東京電力は26日、一時中断したと説明してきた海水注入を実際には中断せずに継続していたと説明した。これに対して菅首相は28日、福島第1原子力発電所事故を巡り、海水の注入を独断で続けた吉田昌郎所長について「事業者の判断で対応することは法律上、認められている。結果としても注入を続けたこと自体は決して間違いではなかった」と述べ、処分は必要ないとの認識を示した。 原子力安全 . . . 本文を読む