大前研一のニュースのポイント

世界的な経営コンサルティング 大前研一氏が日本と世界のニュースを解説します。

国会事故調査委員会の報告は、3面記事レベル/再生可能エネルギーの利用について、もっと深く議論すべき

2012年07月24日 | ニュースの視点
東京電力福島第一原発事故を検証する国会事故調査委員会は5日、最終報告書を決定し、衆参両院議長に提出した。東電や規制当局が地震、津波対策を先送りしたことを「事故の根源的原因」と指摘し、「自然災害でなく人災」と断定したとのことだ。 私も昨年10月「福島第一原発事故から何を学ぶか」というレポートを公表し、天災ではなく「人災」であったと結論づけたが、今回の国会事故調査委員会の報告書には全く同意できない。 . . . 本文を読む

新幹線網の整備は、将来への贈り物

2012年07月17日 | ニュースの視点
国土交通省は先月29日、未着工となっている北海道新幹線の新函館―札幌間など3区間の着工を正式に認可した。 色々と批判もあるようだが、私はこの決定は非常に良いことだと思う。 鉄道や道路というのは、国の骨格であり、中途半端なところでストップすると全く意味がない。世界に誇れる日本の新幹線として、北は北海道から南の鹿児島、西の長崎まで一気通貫で整備するべきだと思う。 新幹線網を整備する際、震災によっ . . . 本文を読む

鴻海・郭台銘会長の尖閣諸島発言は、売名行為

2012年07月10日 | ニュースの視点
電子機器の受託製造で世界最大手の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業グループの郭台銘会長は18日、台湾も領有権を主張している沖縄県・尖閣諸島について、「日本が望むなら私が出資する。日台双方で東シナ海の油田共同開発を行って共に利益を生み出したらよい」と述べたとのことだ。 おそらく、この発言は「本気」ではなく「売名行為」だと私は感じた。「本気」で「日本と一緒に利益を」と考えているのではなく、仮に「5000 . . . 本文を読む

今は、外国の原発建設で実績と経験を積んでおく/計画停電は何が何でも避けるべき

2012年07月03日 | ニュースの視点
リトアニア政府は21日、日立と交渉中だった原発の建設事業権契約について、議会の承認を賛成多数で得たと発表した。 原発から送電するラトビアなど周辺国から合意を得た後、正式契約するとのこと。福島第1原子力発電所事故で国内での原発新設が難しいなか、事故後の日本の原発プラント輸出の第1弾となる予定だ。 日立・米GE連合、東芝・米ウエスチングハウス連合、三菱重工のそれぞれの原発建設の受注状況を見ると、様 . . . 本文を読む