大前研一のニュースのポイント

世界的な経営コンサルティング 大前研一氏が日本と世界のニュースを解説します。

昨年の外国人入国者数は「過去最高」ではなく、「失速の結果」に過ぎない

2011年01月25日 | ニュースの視点
法務省が14日にまとめた統計によると、2010年に日本を訪れた外国人の入国者数は944万3671人と、前年に比べ186万2341人(24.6%)の大幅増になった。アジア地域の景気回復のほか、中国人の個人観光ビザ発給要件の緩和などが要因とみられている。 このニュースは外国人の日本への入国者数が「前年に比べて増加」と捉えるべきではないと私は思う。日本への外国人入国者数の推移を見ると、2007年に約9 . . . 本文を読む

世界全体は多極化していく方向へ

2011年01月18日 | ニュースの視点
先月17日付の英フィナンシャル・タイムズ紙は、「新たな均衡に向かう世界 終わりに近づく西側の覇権」と題する記事を掲載した。これは台頭する新興国と多額の債務を背負う先進国の構造を指摘したもの。そのような中、中国の国営紙チャイナデイリーは中国の著名な経済学者で中国人民銀行(中央銀行)の元通貨政策委員である余永定氏の寄稿を掲載した。同氏は現在の中国経済について、「中国の成長モデルは持続不可能であり、緊急 . . . 本文を読む