大前研一のニュースのポイント

世界的な経営コンサルティング 大前研一氏が日本と世界のニュースを解説します。

東京都は、五輪招致よりも優先すべきことがある

2009年02月24日 | ニュースの視点
9日、東京・築地市場の約770の水産仲卸業者が加入する同市場最大の「東京魚市場卸協同組合」の理事長選挙があり、豊洲地区への移転に賛成する候補と、反対する候補が15票ずつを獲得し、新理事長選任は17日の理事会以降に先送りになった。 市場移転問題について、あらゆる問題・課題が宙に浮いてしまって、一向に解決の糸口が見えてこないのは、東京への五輪招致が原因になっている。 東京都の新年度予算案に、201 . . . 本文を読む

厳しい状況にある電機業界。副業容認なら、もっと大胆な提案を

2009年02月17日 | ニュースの視点
上場製造業全体の2009年3月期の連結最終損益が赤字になる見通しになった。赤字転落は決算が連結中心になった00年3月期以降、初めてとのこと。 588社もの企業の最終赤字総額が1兆を超えるというのは、いかに今回の不況が製造業全体にとって急激な出来事であったのか、そして不況への準備が整っていなかったのかということを物語っていると思う。 ところがその製造業のなかでも「派手」な落ち込みを見せているのが . . . 本文を読む

バケツの底が抜けた米銀行。安易な国有化は避けるべき

2009年02月10日 | ニュースの視点
米金融機関の融資残高の減少が続いている。 FRBによると全米の約7000行の融資・リース残高は、1月14日時点で7兆800億ドルと直近のピークだった昨年10月の7兆2600億ドルから1800億ドル(2.5%)減少したとのこと。 米政府は公的資金で資本増強したが、貸し渋り是正に結びついていない状況だ。 この状況は、私がこれまでにも何度も言ってきた「米国は日本の轍は踏まないと言いつつ、全く同じ轍 . . . 本文を読む

今後のトヨタのライバルは、ポルシェ・フォルクスワーゲン

2009年02月03日 | ニュースの視点
欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲンが11日発表した2008年の世界販売は、新興国での販売が好調で過去最多記録を更新し、前年比0.6%増の623万台になった。ただ、世界的な自動車市場低迷で、今年は減速する可能性もあるとのこと。 世界的な自動車業界の壊滅的な状況に比べると、フォルクスワーゲンは比較的好調な業績を見せている。 この5年間の販売台数を見ると、中国・ブラジル・ロシアという新興国におけ . . . 本文を読む