大前研一のニュースのポイント

世界的な経営コンサルティング 大前研一氏が日本と世界のニュースを解説します。

ビジネスモデル、利益構造をどう定めるか

2012年03月27日 | ニュースの視点
半導体材料大手のSUMCOは8日、450億円の第三者割当増資を実施すると発表した。円高や半導体市況の低迷から、2012年1月期決算の純損益は843億円の赤字になった。 エルピーダが倒産した際に、私は「限界供給者の悲哀」という言葉を使って説明したが、今回のSUMCOも全く同じ状況に陥ったと言えるだろう。限界供給者は、景気の良いときは黒字、景気が悪くなると赤字、というように業界の景気動向に経営が左右 . . . 本文を読む

原発完全停止の影響は?/東西グリッドを完全自由化すべき

2012年03月20日 | ニュースの視点
野田首相は3日、米CNNや外国メディア18社とのインタビューで、定期検査で停止中の原子力発電所について、今夏の電力需給の安定に向けて「稼働できるものは稼働していく」と語った。 野田首相の発言にある「稼働できるものを稼動していく」というスタンスは、スリーマイル原発事故後の米国の対応、あるいはチェルノブイリ原発事故後のロシアの対応と基本的に同じスタンスだ。 いずれの場合にも原発事故後、新しい原発を . . . 本文を読む

緊縮だけではなく、新しい産業を起こせ/移民の受入れが求められている

2012年03月13日 | ニュースの視点
欧州連合(EU)は1日のユーロ圏財務相会合で、ギリシャ向け第2次金融支援(追加支援)を協議した。ギリシャ国債を保有する民間債権者の相当程度が債務減免に協力することなどを条件に、融資を実行する手順を確認。早ければ12日の次回会合で支援などの実行を正式に決める見通しとなった。一方、ギリシャが日本の投資家向けに発行した円建て外債(サムライ債)がギリシャ政府の提案する債務減免の対象外となることが、2月29 . . . 本文を読む

本州四国連絡高速道路は値下げするべき/休眠口座の資金は若者の起業資金に

2012年03月06日 | ニュースの視点
国土交通省は、本州四国連絡高速道路が運営している高速道路が割高な料金設定になっているとして、2014年度から全国基準の料金設定にして引き下げる方針を明らかにした。 この路線は多額の債務を返済するため、割高の設定となっていたものだが、西日本高速道路と合併するなどして負担を軽減する方針だ。 これは非常に良いアイディアだと私は思う。そもそも、今の値段設定自体が間違っていて、それは是正されるべきだからだ . . . 本文を読む