大前研一のニュースのポイント

世界的な経営コンサルティング 大前研一氏が日本と世界のニュースを解説します。

ソニーにはプラットフォーム化の概念がなかった/製紙業界、ゲーム業界には環境変化の波が押し寄せている

2012年11月30日 | ニュースの視点
 欧米格付け会社フィッチ・レーティングスは22日、ソニーを3段階引き下げて 「BB(ダブルB)マイナス」に、パナソニックも2段階引き下げて 「BB」にしたと発表した。  双方とも「投機的」と言われる水準で、世界経済の減速や販売競争で 厳しい状況に置かれていることが理由とのことだ。  3段階引き下げられてしまったソニーを見ていると、一体何をやりたいのか、 どのような方向性に進んでいきたいのか、私 . . . 本文を読む

安倍総裁の右傾化した日本への持論は不必要/橋下氏・石原氏に国政レベルで期待できることはない

2012年11月23日 | ニュースの視点
 衆院は16日の本会議で解散され「12月4日公示・16日投開票」の日程で 総選挙が行われることが正式に決定した。  野田総理は目標を「比較第1党」とし、現政権を維持できる「単独過半数」の 確保は厳しいとの認識を示した。  一方、政権奪還を狙う自民・公明両党は「自公で過半数」を目指し、 日本維新の会など第三極を目指す勢力との三つ巴の構造となっている。  第三極などと呼ばれているが、ほとんど実態がない . . . 本文を読む

大統領選挙に見えた、米国の人種的な分裂状況/オバマ大統領ゆえに、財政の壁はより危機的になっていく

2012年11月20日 | ニュースの視点
6日投票の米大統領選は即日開票の結果、民主党のオバマ大統領が激戦州の大半を制し再選を果たした。 7日未明には財政再建と経済成長の両立に取り組む考えを示したが、米議会選挙は野党共和党が下院の過半を維持しており、政策運営には不安が多い状況だ。 今回の大統領選挙を終えて感じるのは、米国には「徒労感が残っただけ」ということである。 1年半という選挙期間は「列車時代」の過去の産物であって、今の時代に合 . . . 本文を読む

衆愚政治に陥ったギリシャの現状と今後/日本がEFSFを通じて資金提供を継続するのはアリだ

2012年11月13日 | ニュースの視点
ギリシャのパパンドレウ首相は3日、緊急閣議を開き、12月4日に予定していた 国民投票を撤回する意向を明らかにした。 ギリシャがユーロ圏に残るかどうかを争点に欧州連合(EU)などからの 追加支援策の同意を得る考えだったが、与野党から反対を受けて方針を取り下げた。 そうした中、最大野党の新民主主義党のサマラス党首が与野党の大連立による 「臨時救国内閣」の設立を提案したことを受け、英BBC放送は、 . . . 本文を読む

ソフトバンクとスプリント・ネクステルが合併しても、状況は厳しい

2012年11月13日 | ニュースの視点
ソフトバンクとイー・アクセスは1日、両社の経営統合とソフトバンクモバイル とイー・アクセスのLTE回線の相互乗入れを発表した。 またソフトバンクは15日、米携帯電話会社大手スプリント・ネクステルを 買収すると発表。 買収総額は1兆5709億円にのぼる見通しとのことである。 イー・アクセスとの経営統合は、帯域のカバーを狙っているのだろう。 テザリングへの対応を含め、NTTドコモとKDD . . . 本文を読む

パナソニックに求められているのは、パラダイムシフト/日本は、際限なくモラルハザードが広がる国

2012年11月13日 | ニュースの視点
パナソニックが先月31日発表した2012年4月から9月までの中間決算は 6852億円の最終赤字となり、通期でも7650億円の最終赤字との予想を 発表した。 これにより、パナソニックは2年連続の巨額赤字を計上する見込みです。 業績の悪化を受けて、株価も400円を割り込みストップ安を記録している。 このような状況のパナソニックについて心配している人は多いと思う。 パナソニックの津賀社長は「パナソ . . . 本文を読む