大前研一のニュースのポイント

世界的な経営コンサルティング 大前研一氏が日本と世界のニュースを解説します。

トヨタ、フォルクスワーゲン、そしてフィアット。「2強+1」の勢力図へ

2009年04月28日 | ニュースの視点
17日、独フォルクスワーゲンは、第1四半期の世界の販売台数は前年同期比11%減の約139万台となったと発表した。 独政府の販売奨励策が寄与し、主要市場での需要が堅調となった。第1四半期の自動車販売台数でトヨタ自動車を抜き、首位となる見通しだ。 数ヶ月前、トヨタが販売台数でGMを抜いて世界一になったときに私が説明したことが、まさに現実になってきた。 GMを抜き世界一になったトヨタにとって、今後 . . . 本文を読む

日本とも米国とも違う、中国の良さ

2009年04月21日 | ニュースの視点
11日、中国人民銀行(中央銀行)は3月末の外貨準備高が前年同期比16.1%増の1兆9537億ドルになったと発表した。 今年1―3月の増加額は77億ドルにとどまり、外貨準備高の頭打ち傾向が鮮明になってきている。 中国経済の好調を象徴する外貨準備高が頭打ち傾向にあるとのことだが、2009年現在で約200兆円もの外貨を保有しているので、少々減ったところで全く心配する必要はないだろう。 それよりも私 . . . 本文を読む

マハティール氏が、アンワル氏・アブドラ氏を選んだことが失策だった

2009年04月14日 | ニュースの視点
3日、マレーシアのミザン国王はナジブ副首相を第6代首相に任命した。 アブドラ前首相は昨年3月の総選挙で与党連合の議席数が大幅に減ったのを受け事実上、引責辞任した。 マイナス成長も予測されるなか、新首相が自国優先の経済政策への傾斜を強めるのではないかとの懸念も出ている。 アブドラ前首相は2003年に首相に就任以来、結局最後まで取り立てて良いところがないままに終わってしまったというのが私の印象だ . . . 本文を読む

若い世代に資産を譲ること自体が景気刺激になる

2009年04月07日 | ニュースの視点
22日、自民党の津島雄二税制調査会長は、「スムーズな世代間の資産交代をやることの中から、新しい需要を喚起していく可能性はある」と述べ、贈与税の軽減策について追加経済対策で検討する考えを明らかにした。 また麻生首相も、高齢者から若い世代への資産の移転を促すために、住宅取得や自動車購入などを条件としつつ、数年間に限った贈与税の減税について検討する価値があると述べた。 麻生首相の見解を聞いて、私が提 . . . 本文を読む