大前研一のニュースのポイント

世界的な経営コンサルティング 大前研一氏が日本と世界のニュースを解説します。

実効支配を前提に、大胆な解決策を模索せよ

2010年09月28日 | ニュースの視点
米国の知日派として知られるアーミテージ元国務副長官は15日、尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件を巡る中国側の厳しい対応について「中国は日本を試している」との見解を示した。一方、中国外務省の姜瑜副報道局長は16日、中国内で散発する対日抗議行動について「中国の民衆が理性を持って合法的な方法で主張を表現すると信じる」と述べ、過激な行動を戒めた。 当初中国政府は民衆を炊きつけていた節 . . . 本文を読む

小沢一郎前幹事長も菅首相も、どちらもお話にならない

2010年09月21日 | ニュースの視点
菅直人首相は、小沢一郎前幹事長が政策財源を捻出するため提案している国有財産の証券化について「場合によっては流動性が少なくなり、国債より高い金利になるのではないか」と否定的な見解を示した。 今回小沢一郎前幹事長が提案した「国有財産の証券化」による政策財源を捻出するという方法は、全く「意味不明な政策」だ。そもそも「国債とは国有財産を証券化したもの」であり、この上さらに「国有財産を証券化して」「国債と . . . 本文を読む

中国の国産自動車は多すぎる/ものづくりの発想だけではメーカーは生き残れない

2010年09月14日 | ニュースの視点
中国政府は4日、中国国内の自動車大手30社の増産計画を合計すると2015年末の自動車生産能力が3100万台以上に達すると明らかにした。一部が輸出に回る可能性はあるものの、計画通りに工場建設が進めば供給能力は国内需要に対して4割以上も過剰となる見込みとのこと。 米国でさえ1600万台~2000万台というレベルだから、この中国の3000万台という数字は明らかに大きすぎると言えるだろう。また自動車大手 . . . 本文を読む

戦略なき政治家、戦略なき日本国家の問題

2010年09月07日 | ニュースの視点
日中両政府の経済閣僚が集まる「日中ハイレベル経済対話」が28日、北京で開かれた。ハイブリッド車(HV)や省エネ家電の部品生産に使われる「レアアース(希土類)」の 輸出枠を中国が大幅に削減した問題で、日本側は「世界全体に大きな影響がある」などとして削減の再考を求めたが、中国側は採掘に伴う環境問題などを理由に応じず「ゼロ回答」に終わった。 ここでの問題は「日本の対応に戦略が全くないこと」だ。直嶋正行 . . . 本文を読む