大前研一のニュースのポイント

世界的な経営コンサルティング 大前研一氏が日本と世界のニュースを解説します。

コーポレート・ガバナンスを機能させるには?/保身に走った監査法人トーマツ

2011年12月27日 | ニュースの視点
オリンパスの損失隠しの実態を調べていた第三者委員会が、調査報告書を同社に提出した。損失隠しは歴代社長ら「トップ主導で秘密裏に行われた」きたとして、隠蔽(いんぺい)体質を厳しく批判。問題を見過ごした経営陣の一新や関係者に対する法的責任の追及を求める内容となっている。 この第三者委員会というのはストレートにモノを言い、今回の調査に関して言えば短い時間の中で非常に良い仕事をしたと思う。ただ敢えて言えば . . . 本文を読む

埋蔵金であれ何であれ、表に出てこなければ意味はなし

2011年12月20日 | ニュースの視点
欧州中央銀行(ECB)が7日実施した資金供給の入札で、ユーロ圏の金融機関からの3カ月物ドル資金の応札額が500億ドル(約3兆9千億円)と、前回11月10日の入札分の128倍に達した。世界の主な6中銀が11月30日に決めた協調策でドル資金供給の金利や担保の基準が軽減されたことから、利用希望が急増したとのことだ。 ドル資金供給については一応の合意を見たので、市場は一安心という状況になっているが、実際 . . . 本文を読む

橋下氏には、明治維新に負けない改革を期待したい

2011年12月13日 | ニュースの視点
大阪府知事選と大阪市長選が27日、投開票され、市長選は前府知事で地域政党・大阪維新の会代表の橋下徹氏、知事選では同会幹事長で前府議の松井一郎氏が初当選した。同じ地域政党が知事・政令市長の両ポストを得るのは初めてで、支援した候補が敗れた既成政党には痛手となった。 これは非常に面白い結果になったと思う。橋下氏は非常に勉強熱心で、私の著作も読み込んでくれている。今回など選挙期間中にも関わらず、拙著「訣 . . . 本文を読む

政府はオウム真理教の事件をもっと深刻に受け止めて、原因追求すべし

2011年12月06日 | ニュースの視点
地下鉄サリン事件で殺人罪などに問われて1、2審で死刑とされ、オウム真理教事件の刑事裁判で最後の被告となった元幹部遠藤誠一被告の上告審判決で、最高裁第1小法廷は21日、被告側の上告を棄却した。これにより、松本智津夫死刑囚らに続く13人目の死刑が確定し、95年3月の教団への強制捜査から16年8カ月を経て、一連の裁判が事実上全て終結する。 日本では一連のオウム真理教関連の事件について、「この件の殺人、 . . . 本文を読む