インターネット専業のソニー銀行の1月末預金残高が、新規参入銀行で初めて1兆円を突破した。
開業から7年弱で、地方銀行中位行並みの預金量に到達したことになる。
1兆円という預金残高の確保に加えて、私がソニー銀行の好調さを感じているのは、口座数がそれほど多くない58万口座に過ぎないのに、利益が出ているとすると、経営基盤がかなり堅固になってきていると思うからだ。
ソニー銀行で集めた資金をソニーに貸し出す可能性について、懸念する人もいるかも知れないが、金融庁は以前から「機関銀行」を嫌う姿勢を見せており、ソニー銀行の経営についても厳しくチェックしているだろうから、おそくら問題がないのだと思う。
つまり、ソニー銀行は、きちんと外部に貸し出すことで運用益を出すという経営基盤を確立していると言える。
他のネット専業銀行の動向を見てみると、どこもソニー銀行ほど上手くいっているところはないというのが、現状だ。
口座数最大のイーバンクは、256万の口座を誇りながら、14日に発表した2007年4―12月期連結決算は、116億円の最終赤字になっている。
サブプライムローン問題からの影響という発表もしているようだが、仮に本当にサブプライムローン問題に原因があったとしても、それは銀行の重要な役割の1つである貸し付けの能力が低いことを露呈しているだけで、新銀行東京と同じく、非常にみっともない話だ。
赤字に転落したイーバンクとは違い、利益は出ていますが問題を抱えていると感じるのが、セブン銀行だ。
セブン銀行の特徴は、利益は出ているが、口座数も少なく、預金残高も少ないということ。
これは、セブン銀行がデポジットテイキングに依存している証拠だ。
つまり、預金を集めて運用することで利益をあげているのではなく、セブンイレブンなどのATMの使用料という決済手数料で稼いでいるということだ。
銀行の本来的な意味での大きな役割は、「預金」と「貸し出し」と「決済」という3つの機能を果たすこと。
セブン銀行の場合、決済機能については問題はないが、預金を集めてそれを貸し出すことで運用益をあげるという、大切な役割を果たすことができていないことになる。
このように他のネット銀行の動向を見てみると、ソニー銀行が運用益で利益を出しつつ、預金残高1兆円を突破し、預金者に対して高い金利設定を実現できているとするならば、改めてソニー銀行の経営手腕については見事と言っておきたい。
ネット銀行は、リアルな店舗を持たないというコストダウンの分だけ、為替手数料を低くしたり、預金金利を高く設定することは、比較的容易かも知れない。
しかし、そこだけに目を向けてしまって、預金を集めて運用することで利益を出すという銀行本来の重要な役割を失念してしまっては、本末転倒だ。
もちろん、利益をあげることは大切だが、どのように利益をあげているかという本質的な部分を見落とさないように気をつけてほしいと思う。
開業から7年弱で、地方銀行中位行並みの預金量に到達したことになる。
1兆円という預金残高の確保に加えて、私がソニー銀行の好調さを感じているのは、口座数がそれほど多くない58万口座に過ぎないのに、利益が出ているとすると、経営基盤がかなり堅固になってきていると思うからだ。
ソニー銀行で集めた資金をソニーに貸し出す可能性について、懸念する人もいるかも知れないが、金融庁は以前から「機関銀行」を嫌う姿勢を見せており、ソニー銀行の経営についても厳しくチェックしているだろうから、おそくら問題がないのだと思う。
つまり、ソニー銀行は、きちんと外部に貸し出すことで運用益を出すという経営基盤を確立していると言える。
他のネット専業銀行の動向を見てみると、どこもソニー銀行ほど上手くいっているところはないというのが、現状だ。
口座数最大のイーバンクは、256万の口座を誇りながら、14日に発表した2007年4―12月期連結決算は、116億円の最終赤字になっている。
サブプライムローン問題からの影響という発表もしているようだが、仮に本当にサブプライムローン問題に原因があったとしても、それは銀行の重要な役割の1つである貸し付けの能力が低いことを露呈しているだけで、新銀行東京と同じく、非常にみっともない話だ。
赤字に転落したイーバンクとは違い、利益は出ていますが問題を抱えていると感じるのが、セブン銀行だ。
セブン銀行の特徴は、利益は出ているが、口座数も少なく、預金残高も少ないということ。
これは、セブン銀行がデポジットテイキングに依存している証拠だ。
つまり、預金を集めて運用することで利益をあげているのではなく、セブンイレブンなどのATMの使用料という決済手数料で稼いでいるということだ。
銀行の本来的な意味での大きな役割は、「預金」と「貸し出し」と「決済」という3つの機能を果たすこと。
セブン銀行の場合、決済機能については問題はないが、預金を集めてそれを貸し出すことで運用益をあげるという、大切な役割を果たすことができていないことになる。
このように他のネット銀行の動向を見てみると、ソニー銀行が運用益で利益を出しつつ、預金残高1兆円を突破し、預金者に対して高い金利設定を実現できているとするならば、改めてソニー銀行の経営手腕については見事と言っておきたい。
ネット銀行は、リアルな店舗を持たないというコストダウンの分だけ、為替手数料を低くしたり、預金金利を高く設定することは、比較的容易かも知れない。
しかし、そこだけに目を向けてしまって、預金を集めて運用することで利益を出すという銀行本来の重要な役割を失念してしまっては、本末転倒だ。
もちろん、利益をあげることは大切だが、どのように利益をあげているかという本質的な部分を見落とさないように気をつけてほしいと思う。
ちょっと焦った
私には、ソニー銀行のようなネット銀行とセブン銀行のようなATM提供会社は車の両輪のように思えますが。