中国政府が実施した国勢調査によると、08年末の総人口は13億2802万人。
うち都市で生活する人は6億667万人、農村住民は7億2135万人で、都市人口の比率は45.7%。
09年以降も都市への人口流入は続いており、都市人口比率は5割に迫っているとのこと。
中国では都市化と都市の大規模化が進め、2007年末には100万人都市が100都市を数え、2025年には220に達すると言われている。
これは驚異的なスピードだと言えるだろう。このような大都市の誕生が中国の経済成長を支える根幹をなしていると私は思う。
そして農民から調達した「土地」を商業地や住宅地に転化させることで大都市化と経済成長が促された。
「土地の使用目的」を変えるだけで、税金を上げることなく富が創出されるという事例は世界を見渡しても他に思いつかない。
それゆえ大都市の市長と関連する議員が絶対的な権限を持つという構造になっている。
ここに中国が抱える問題の1つが隠れている。
それは大都市がそれぞれ暴走しており、そこにいる役人が不正に手を染めているということだ。
今年の6月から開始された重慶の腐敗一掃運動では数千人の逮捕者が出ている。
大都市化によって都市では莫大な金持ちが生まれる一方、役人の給料は低いままだ。
不満を抱えている役人は、裏から働きかけて不正を働くという構図だ。
これが中国経済のエンジンを支える部分にまで及んでいる。
中国が抱えるもう1つの問題は、大都市化されず残された7億人に及ぶ農村人口をそのまま放置しているということ。
今の中国が持つ経済力と技術力があれば、農業を近代化して農村人口を減少させることは簡単ではないのか? と感じた人もいると思う。確かにその通りだが、実はその後が問題だ。
もし中国が米国と同様レベルの生産性になるように農業の近代化を進めたら、おそらく農業人口を1/20に減らすことが可能だ。
7億人の農業人口は数千万人になる。しかしそのとき、残りの6億数千万人が「失業」に陥ってしまう。
さすがの中国でも、6億人を越える人たちが都市に雪崩れ込んできたら大変な事態になるだろう。
100万人都市が400や500も出来て、今のようにそれぞれ勝手気ままにやられては収拾がつかない。
こうした背景があるために、本当は米国並みの農村の近代化を図る技術も経済力もあるのに中国は「農村の近代化」ができない宿命に陥っている。
私は中国を訪れるたびに、各所から経済顧問になってくれと頼まれることがある。
中国には広大な「土地があるだけ」になっていて、それをどう活用したら良いのか分からないというのだ。
例えば「中国のデトロイトになりたい」という思いを持っていても、単にイメージしかなくそれを実現するためのプロセスを理解している人材がいないのだ。
これからの中国の都市政策は、産業政策と合わせて遂行していくことが必須になってくると私は思う。
例えば日本向けのBPO事業で急成長している大連のように、「具体的な産業政策」を掲げそれを5年~10年かけて育てていくということだ。
中国が抱える人口問題は非常に悩ましい問題だ。
この十数年間、中国は圧倒的な経済成長を成し遂げた。しかしこれまでの経済成長の延長線で考えていても、人口問題・都市問題を解決することはできないと思う。
具体的な産業政策を立案しそれを長期間に渡って育てていけるような人材が、これからの中国には求められている。
うち都市で生活する人は6億667万人、農村住民は7億2135万人で、都市人口の比率は45.7%。
09年以降も都市への人口流入は続いており、都市人口比率は5割に迫っているとのこと。
中国では都市化と都市の大規模化が進め、2007年末には100万人都市が100都市を数え、2025年には220に達すると言われている。
これは驚異的なスピードだと言えるだろう。このような大都市の誕生が中国の経済成長を支える根幹をなしていると私は思う。
そして農民から調達した「土地」を商業地や住宅地に転化させることで大都市化と経済成長が促された。
「土地の使用目的」を変えるだけで、税金を上げることなく富が創出されるという事例は世界を見渡しても他に思いつかない。
それゆえ大都市の市長と関連する議員が絶対的な権限を持つという構造になっている。
ここに中国が抱える問題の1つが隠れている。
それは大都市がそれぞれ暴走しており、そこにいる役人が不正に手を染めているということだ。
今年の6月から開始された重慶の腐敗一掃運動では数千人の逮捕者が出ている。
大都市化によって都市では莫大な金持ちが生まれる一方、役人の給料は低いままだ。
不満を抱えている役人は、裏から働きかけて不正を働くという構図だ。
これが中国経済のエンジンを支える部分にまで及んでいる。
中国が抱えるもう1つの問題は、大都市化されず残された7億人に及ぶ農村人口をそのまま放置しているということ。
今の中国が持つ経済力と技術力があれば、農業を近代化して農村人口を減少させることは簡単ではないのか? と感じた人もいると思う。確かにその通りだが、実はその後が問題だ。
もし中国が米国と同様レベルの生産性になるように農業の近代化を進めたら、おそらく農業人口を1/20に減らすことが可能だ。
7億人の農業人口は数千万人になる。しかしそのとき、残りの6億数千万人が「失業」に陥ってしまう。
さすがの中国でも、6億人を越える人たちが都市に雪崩れ込んできたら大変な事態になるだろう。
100万人都市が400や500も出来て、今のようにそれぞれ勝手気ままにやられては収拾がつかない。
こうした背景があるために、本当は米国並みの農村の近代化を図る技術も経済力もあるのに中国は「農村の近代化」ができない宿命に陥っている。
私は中国を訪れるたびに、各所から経済顧問になってくれと頼まれることがある。
中国には広大な「土地があるだけ」になっていて、それをどう活用したら良いのか分からないというのだ。
例えば「中国のデトロイトになりたい」という思いを持っていても、単にイメージしかなくそれを実現するためのプロセスを理解している人材がいないのだ。
これからの中国の都市政策は、産業政策と合わせて遂行していくことが必須になってくると私は思う。
例えば日本向けのBPO事業で急成長している大連のように、「具体的な産業政策」を掲げそれを5年~10年かけて育てていくということだ。
中国が抱える人口問題は非常に悩ましい問題だ。
この十数年間、中国は圧倒的な経済成長を成し遂げた。しかしこれまでの経済成長の延長線で考えていても、人口問題・都市問題を解決することはできないと思う。
具体的な産業政策を立案しそれを長期間に渡って育てていけるような人材が、これからの中国には求められている。
「国としての政策により、13億人の国家を維持する」には中国は大き過ぎる。現在の一党独裁から米の様な合衆国なEUの様な共同体による分割統治に変えて行かないと今は成功してても、いずれ分裂してしまう気がします。
「都市問題」「問題」の他にも環境、資源枯渇、人権、一人っ子政策がもたらす弊害等を中国は克服し上手く成熟していけるのか、隣国日本はどう立ち合っていくのか気になります。
当面、経済は上海万博の後、政治は2012年の党大会がポイントになるのかな…
人件費の安い中国で物を作り、それを借金漬けの米消費者に売って日本企業は成長するもののその実感は私達にはない…ちょっとおかしいでしょ。繁栄は共感したい。
それに「一党独裁で短期間で経済的に巨大になった中国」は「戦後、自民党安定政権下で短期間で経済復興した日本」と重なって見えます。(現在「少子高齢化問題を抱える日本」は将来「一人っ子政策をとった中国」がぶつかる問題でもありますし…)
ただ、日本の場合と違い中国の成長は地球規模の資源の枯渇、環境破壊へと繋がりかねない。エコを日本が手本となって進め中国の成長を安定させ共存共栄できないだろうか。そして選挙を前提とした民主主義の米と日米同盟でその価値観を共有してるように、中国とも同様の価値観を共有し合えないだろうか…と考えています。
私自身は「がめついなぁ」と思う中国ではあるけど、とにかく好きになる事に決めました。興味を持たないとお互いの理解なんかできないでしょ。
そして資本や産業集積が進んだ製造業でかっての日本のような高度化が進んでいくわけです。
ただ中国は政治システムやインフラ、労働倫理等のレベルが最盛期の日本に比べてやや低く、強力な競合相手も世界中で多いので、かっての日本のような独り勝ち状況にはなりにくいでしょう。
高齢化と政治リスクによって、かってのロシアのように分裂・崩壊していく可能性も否定できません。
それでも日本の欧州病が民主党のせいで長期化するとすれば、中期的には日本の製造業は中国やASEANなどへと進出していくしかないのでしょう。
早めにオランダなどを見本に徹底的な社会構造変革(高齢既得権層優遇から若年労働者を中心としたSafetyNet充実、一方での労働や医療農業分野等の徹底規制緩和、特に税制を変え、国民総背番号制、法人税を世界最低水準へ下げ、消費税・所得税アップ、外形標準課税、環境税・・)実施なら、海外からの投資も増加し、比較的早く経済が回復していく可能性はありますね。
私は空洞化で生き残ったアップルやインテルら米企業(ソニーがアップルを手本に配信ビジネスを狙ってるでしょ)や貿易で鍛えられた製造業ノウハウの他業種への横展(楽天がトヨタから武田氏を迎えムダ省りしてる)やオンリーワン中小企業への支援策に注目してます。
ちなみに税制の国民総背番号制は基礎控除を減らし給付(登録すれば手続不要自動振込)を増やし登録を促す作戦らしいですよ(月刊税理、民主党政権で税制はこう変わる!参考)
その時に「日本も以前、バブルで失敗したんですよ、今度は安定した井戸を一緒に掘りましょう」と建設的にいきたい。