まるぞう備忘録

無題のドキュメント

【映画鑑賞】社会の深層からの風景。PART TWO

2023-08-08 10:00:29 | 今日のひとり言

防災カレンダー
8日
下弦。月と木星が接近。新月週間。

東京足立区 南西方面





上映される2つの風景。

 映画館で観る映画には、2つの風景が重なって感じることがあります。
 一つは表面的な、ストーリーの流れや役者さんたちの演技などです。
 もう一つは、創り手のインスピレーションとなった心の奥底の原風景です。



クリエイターとは光景の受信者。

 創り手というのは、必ず自分の心の奥底にある原風景からインスピレーションを受けます。
 本人自身も言葉では説明のつかない、でも心の底から湧き上がるある原風景を元に「今まで世の中にない作品」を創り上げていきます。

 テレビなどではあまり創り手の原風景を感じることはありません。表面的なストーリ展開や役者さんの演技です。
 でも映画館は、大画面で暗く閉じた世界であるからなどだと思います。
 表面的に見えるストーリーと同時に、創り手が受信した「インスピレーションの原風景」を感じることができる。そんな個人の妄想のお話です。



私達の深層意識に伝わるメッセージ。

 大ヒットした作品というのは、その「インスピレーション原風景」が「時代の警鐘」や「近未来の光景」であることが多い。というのが私の仮説です。だからそういう、映画の表面風景と並行して存在する「創り手が受信したインスピレーション原風景」はとても興味深いです。

 作品の中には、インスピレーション原風景が浅いケースもあります。
 結局創り手の「受信アンテナ」が未成熟である。創り手の「満たされない想い」などの雑音が不協和音として入り込んでいる。そういう 映画はつまらないです。



庵野監督の場合。

 庵野監督のシン・ゴジラは、本当に2016年の「日本国民の深層の光景と警鐘」を表していました。亡国の警鐘が必要な時代でした。この映画の大ヒットによって、多くの日本国民があの時代にあの映画を観たことは、本当に幸運なことだと思いました。

 ただ他の庵野監督の作品は、それほど純度が高いとは言えず、シン・ゴジラだけが別格。この時は、庵野監督のアンテナとそれが同調したのだろうというのが、個人の妄想日記です。



宮崎監督の場合。

 宮崎監督はまず絵コンテから描くことで有名です。ストーリーもなくとにかく湧き上がるイメージの無数の絵コンテです。
 私は宮崎監督が受信する「インスピレーション風景」は好きです。

・最初は悪い役の存在は最後には良い存在だった
・大自然の中の精霊
・物質文明への警鐘

 宮崎氏の、心の奥底のインスピレーションの風景に共通して存在しているメロディです。
(ただし風立ちぬは、宮崎氏が解決できていない未昇華の雑音が混入しているので、観終わったあともやもやが残ります。という個人の感想です。)



深層の光景を感じる観客。

 「君たちはどう生きるか」は、宮崎氏が作画をしていない初めての作品です。
 作画労力というご自身のボトルネックが取り外されたため、「絵コンテ」という怒涛のように湧いてくる「インスピレーション風景」を紡ぎ合わせた映画となりました。

 一見脈絡のない絵コンテを無理やり(?)繋ぎ合わせているため、表面のストーリー展開は奇想天外なものになっています。
 「意味がわからない」「理解できない」という批評が多かった理由です。

 ただし半分は「面白かった」と楽しめた観客もおりました。
 表面のストーリーや演技だけでなく、それと同時に存在している「創り手のインスピレーション風景」を感じて、楽しめる人が、半数はいるということです。

 そしてこれからは、更に「言葉にならないメッセージ」を感じる人が増えていく。そんな近未来小説です。



 そして今回たまたま観たミッションインポッシブルという映画。
 これからの人類(西洋文明社会)が、どの方向に向かっているのか。どの方向に向かわせたいという思惑があるのか。
 とても興味深いお話でした。


つづく




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
==========
私にとっては恵みの雨をもたらしてくれる台風ですが、大きな被害を受ける地域にとっては荒ぶる、とんでもない台風ですね。
そんな同じ台風でも、「にぎみたま」と捉えるか、「あらみたま」と捉えるか。昔は観念上、形而上ではなく、体感していたのかなと思います。

→ コメントありがとうございます。
もし2004年当時に私達が下記動画を観たら「2023年に本当にこんなことが起きるんですか?ハリウッド映画のプロローグなんじゃないですか?」と思うと思います。

雨やんだのに濁流が…洪水被害続出&“異常熱波×山火事”灼熱の炎迫る(2023年8月2日)


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※記事が存在しないか、限定または非公開設定です。と出ました。もう読めませんか?

→ リクエストありがとうございます。公開設定いたしました!

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きょうのこさん
・・・
ところで、北京市の海抜が44メートルというのは驚きでした。うちが40メートルなので大体同じくらいなんだと。以前調べたら夫の実家は60メートルくらい、うちの実家は200メートルくらいでしたわ、海抜。海抜が高ければ高いで今度は山津波の危険性。悩ましい中をなんとか生き抜きたいと思います。

→ 中国は大洪水のあと地震が発生しています。欧州では熱波のあとに雹。
本当に私達人類は「自然に対する畏怖」を思い出さなければならない。地球が(怒りで?)大きく震えているように思います。振り落とされないように。自分自身に恥ずかしくないように生きたいです。


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SHO_KOさん
・・・
まるぞうさんがいつかの未来に、雑草農法を地域の方々に広めて収穫を楽しみ料理をして、美味しいね~と楽しんでいるお姿しか思い浮かびませんでしたよ(笑)
このコミュニティは移民した人たちの心のよりどころであったお寺で、日本の伝統や文化を受け継ぐ場でしたが、地域に親しまれ大切なコミュニティだと現地の人にも受け入れられていること。現地の人が「ここでは宗教で人を区別しない」「日本人の妻と一緒に楽しめるコミュニティを探していてここに来た」といいます。これは調和を求める人たちのつながりが、作り出したのでしょうね。

→ ありがとうございます。
そんな時代が来るように。次世代の人たちのために。時代の空気を耕しておくのが私達の役割だと思います。がんばろ〜。

==========
世界的にみたら、色々な症状が出ているからバランスをとっている。
山火事や洪水、干ばつ一方では乾いたり、水が過剰だったり、水と火と風と土のバランス。大量に特定の生物がいなくなったりしている。だから、大きな流れの中での大っきな視点でないと分からない。人間が推し量ることの出来ないような大きな大きな流れがある。

→ 世界の3割の御米を提供している(世界最大の御米の輸出国)インドが全面的に輸出を停止しました。本当に地球が、人類を篩い(ふるい)落とすかのようにブルっブルっと震えているように思います。
人類のジェットコースター。日本号はまだ小難ですが、他の号はかなり急落難関コースに突入し始めたかもしれません。覚悟を決めました。

日本号はまだ小難でありがとうございます。



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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2023-08-08 12:27:06
雨やんだのに濁流が…洪水被害続出&“異常熱波×山火事”灼熱の炎迫る

→ニュースの動画をありがとうございました。世界はこんなことになっているのですねー。

20代30代の頃は政治経済に興味を持ち、色々動いておりましたが、今は「自分の半径5m以内の幸せ」に焦点を当てて生活しております。すると世界の情勢に心を乱されることもなくなり、自分に必要な時々に必要な地域の情報を得るようにしています。

このニュースを拝見し、古事記や日本書紀、はたまた聖書に書かれていることの天変地異は本当だったんだろうなと思いました。

いよいよノアの方舟が必要になるかもしれませんね。

私は輪廻転生を信じているので(確たる根拠はありませんが)、まずは今生を精一杯生き、振り落とされないようにしたいと思います。それでダメなら、来世また地球に伺いたいと思います。次もまた、まるぞうさんに会えたら嬉しいです。
Unknown (薫兄者)
2023-08-08 19:03:57
クリエイターには「作家」タイプと「職人」タイプの2種類がある、とはよく言われますが、私はそんな簡単に分けられるものではないと思っていて、大概は両者の要素が混ざり合っているんじゃなかろうか。
宮崎さんの場合は純粋な作家タイプかな?あの方の場合は鈴木敏夫という敏腕プロデューサーがいたからこそ、あの地位なのでね。
庵野さんの場合はご自身がプロデューサーでもありますから、単にモノを作ればいいというだけではない、「ヒット」させなければいけないという計算のようなものが、常に頭にあるのだと思う。『シン・ゴジラ』などはその両者のバランスが絶妙に働いていて、ある種「神がかり」的な傑作が出来上がった稀有な例だと思うんです。ああいう作品はそうそう作れるもんじゃない。
『シン・ウルトラマン』や『シン・仮面ライダー』は、『シン・ゴジラ』の成功に肖ろうという、2匹目3匹目のどじょうを狙った人たちに、庵野さんは担ぎ上げられたという面があるんじゃなかろうか。庵野さんとしては、そりゃウルトラマンも仮面ライダーもやりたいでしょう。オタク心が擽られて引き受けた。でもプロデューサーの面をもつ庵野さんとしては、引き受けた以上ヒットさせなきゃならないという、ある種の「雑念」に強く支配されてしまった。特に『シン・仮面ライダー』はその迷いが思いっきり演出面に出てしまっているのかな、なんてことを思ってます。
職人監督に観るべきものはないのか?いいえ、そんなことはありません。日本映画全盛期には、素晴らしいエンタテインメント映画を作ってくれた名職人監督がたくさんおられた。
本多猪四郎監督もそんな監督のお一人。観てきましたよ、『地球防衛軍』4kリマスター版素晴らしかった。基本的にはSF娯楽作品ですが、そこに込められたメッセージには、現代に通じるものがたくさんあります。ある種「預言書」なんじゃないか?と思える程です。
機会があったら本当に観て欲しい。侵略者ミステリアンのやり口とか、まるでどこかの国みたいだし、それに対する日本の防衛大臣が毅然としていてね、観ていて胸がすく。果たして今の日本の政治家に……。まあ、いろんなことを考えさせます。
昭和32年、66年前の映画ですが、そんなことは関係ないです。古かろうが新しかろうが、良い映画は良い映画。面白い映画は面白い映画です。
Unknown (Unknown)
2023-08-08 21:44:51
こちらはながーいながい台風がやっと終わりそうです。物資船が7日間くらいはまだきてないので今まで見たことのないスーパーの状況ですが、さすが台風の通り道で長年やっている地元スーパー、コンビニのおかげで食べ物はぎりぎりとおもいがらも毎日なぜか意外にも潤って生活してます。今回学んだことは、食べ物もストック大事ですが日用品もしっかりお忘れなくともおもいました。あとお菓子やパン作りが趣味だとさらになんとなくよかったかなぁと。しかし暑い湿気の日々でしたが、私の地区は停電などもなく穏やかに過ごせてますので、ありがたいかぎりです。九州地方も小難ですみますようにと思います。
Unknown (Unknown)
2023-08-08 21:51:47
こんばんは。まるぞうさん日曜ドラマ「VIVANT」はみてますか?わたしはハマってます。笑本当にありそうでないようなそんなお話。半沢直樹やドラゴン桜をやっていた方が手がけてるようで、ドラマではありますがなんとなくこちらの監督もするどい嗅覚をいつもドラマで表しているようにおもっちゃいます。
シン・エヴァ (Unknown)
2023-08-08 23:19:58
今更ながら最近、庵野監督の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を観ましたが、昭和30年代のような自給自足の食料が貴重な世界が描かれていて驚きました。
Unknown (きょうのこ)
2023-08-09 02:56:45
まるぞうさん、またまた夜明け前に失礼します。

動画、拝見しました。どうにも私には、地球さんが怒っているというよりも、耐えに耐えてくれている、ように感じてなりません。まだ人間を見限ってはいないんじゃないか、1ミクロンレベルかもしれませんが、まだ人間の何かを信じてくれているんじゃないかなと。おめでたいやつかもしれませんが^^;

と感じる反面、一旦気候が変動し始めると、それはもう誰にも何にも止められないんじゃないかと、そう感じたりもして全然一貫性ないんですが、もしもう既に黙示録の中を進んでいるとしても、そしたらそしたで自分の良心に恥じない進み方をするまで、まるぞうさんもおっしゃってますが。感謝に謝罪に祈りと覚悟と共に、などと。
Unknown (l,9)
2023-08-11 00:42:08
ハヤオ

最近のアニメの2大ヒット要因である、重い内容&異世界、を取り入れただけに見えてしまう。
まだ原作のほうが、葛藤の上自らの行動で乗り越える、という行為を挟むので腑に落ちる。
新人が巨匠の過去の作品をオマージュってのはわかるが、自らの作品のオマージュって???
家庭内別居(曰く、家庭内下宿)していて、食事すら外食オンリーの人の考える家族感も理解不能。

一人でストーリーボードを完成させ、シナリオの確定前に緻密な絵コンテでアニメーターや美術担当の仕事を奪ってしまい、後からシナリオが確定するというやり方が、作品に異次元の統一性を持たせるいわゆるハヤオスタイルの真骨頂であり、大きく評価されて来た部分。
単に作画が評価されていただけでなく、絵コンテ作家であること自体がその評価の基礎になっていた。

ナウシカ以前の作品が大好きなので、なんとも言えない気持ち。

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