ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

眠らない男

2015-05-30 19:42:33 | 日記
愛しのオトボケ爺・M三郎が“眠らない夜”を過ごすようになって
どれくらい経っただろうか。

入居当時から夜更かし型の人ではあったが
月日を経るごとに寝る時間が遅くなり
ここ数ヶ月は
完璧に昼と夜が逆転してしまっている。

朝は起床援助のヘルパーさんに無理やり起こされ
なんとか食堂に来ても箸を握ったままグ~グ~グ~。
覚醒を促すため体操教室に参加させても
タンクトップ姿で張り切る先生の目の前でグ~グ~グ~。
そのまま夕食時までデロデロ状態で過ごし
就寝援助によってパジャマに着替え義歯を外す時刻になって
ようやく、夜明けを迎えるのである。

さあ、ここからが厄介だ。
食堂で大人しくテレビを見ているだけなら全然かまわないのだが
車椅子に乗ってはいても体力は有り余っているから
エレベーターを乗り降りして建物内を徘徊する、
人の部屋に入っていこうとする、
外出しようとする、
立てないのに立ち上がってリハビリに励もうとする、
そして3月17日付けのブログ「クレージー・ナイト」にも書いたとおり
暇を持て余して火災報知機を鳴らす、
なんてことまでやってくれくれてしまう。

困る。実に困る。
なんとかしようとスタッフで話し合いを重ね
さまざまな試みをしてきた。
医師にも相談した。
しかし、いまだ持って解決策は見出せず・・・

その問題人物・M三郎と
きのうの夜勤、ゆっくり話をした。
時は午前1時。ヤツは食堂でウロウロしているところだった。

ねえ、M三郎さん、そろそろ寝ない?
「え? まだ眠くないよ」
でもさあ、もうみんな寝てる時間よ。
「う~ん、でも眠れないんだよ。どうしてかなあ」
そりゃ昼間あれだけ寝てるんだもの。

するとヤツはびっくり顔でこう言った。
「へっ!? 俺、昼間寝てるの?」
「じゃ、俺、ご飯も食べてないの?」
「どうしてみんな起こしてくれないの?」

あのな~~~(怒)

日中はアナタを起こしてご飯を食べさせて薬を飲ませるのに
私たちは苦心惨憺してるんだよ。
そして夜間は夜間で
アナタが転倒したりとんでもない行動を起こすんじゃないかと心配で
私たちはわずかな休憩時間もとらずに見守りしてるんだよ。

かわいいし、いい人だし、大好きだけど・・・
やいM三郎、いい加減にしろよ!!!