怖い怖い話である。
入院中の病院で洗面台の鏡に映った自分の顔に発狂しているという
お騒がせミヨが、今月末には退院してきそうなのである。
きのう、折れた大腿骨にボルトを入れる手術が行われた。
しかしスカスカの骨に入れられたボルトは
骨と骨をつなぎ合わせるにはあまりにも頼りないものらしい。
「今度転倒したらもうお手上げ!」
そんな状態で帰ってくるらしいミヨ。
私たちはどうすればいいのか!?
ケアマネは転倒を防止するために
ベッドから布団生活に切り替えることを考えていると言う。
布団なら転落する心配はない。
上半身が元気なら布団から這い出てくることも考えられるが
自分の部屋だ、ずりずりと這って歩こうが、問題はない。
しかし、ふっと怖い絵柄が浮かぶ。
不思議なほど生命力みなぎる90のミヨである。
布団生活に慣れてくれば
自由気ままに部屋中を匍匐(ほふく)前進し始めるだろう。
ずりずり、ずりずり。
そして練習の成果により匍匐前進がうまくなってくれば
やがて手を使わずに這いずる事ができるようになるだろう。
そして、以前からベッドでこそこそとお菓子を食べ
口の周りにチョコレートやらクッキーのかけらやらをつけていたミヨは
布団生活でもそれを続け
やがて獲物を平らげたような口でにか~っと笑いながら
ずりずりと部屋を這いずるようになるだろう。
頭の中に浮かぶ、へび少女の絵。
小学生のころに私を震え上がらせた、楳図かずおの“へび少女”のひとこま。
勝手な妄想を繰り広げ、私の背筋は寒くなるのである。
入院中の病院で洗面台の鏡に映った自分の顔に発狂しているという
お騒がせミヨが、今月末には退院してきそうなのである。
きのう、折れた大腿骨にボルトを入れる手術が行われた。
しかしスカスカの骨に入れられたボルトは
骨と骨をつなぎ合わせるにはあまりにも頼りないものらしい。
「今度転倒したらもうお手上げ!」
そんな状態で帰ってくるらしいミヨ。
私たちはどうすればいいのか!?
ケアマネは転倒を防止するために
ベッドから布団生活に切り替えることを考えていると言う。
布団なら転落する心配はない。
上半身が元気なら布団から這い出てくることも考えられるが
自分の部屋だ、ずりずりと這って歩こうが、問題はない。
しかし、ふっと怖い絵柄が浮かぶ。
不思議なほど生命力みなぎる90のミヨである。
布団生活に慣れてくれば
自由気ままに部屋中を匍匐(ほふく)前進し始めるだろう。
ずりずり、ずりずり。
そして練習の成果により匍匐前進がうまくなってくれば
やがて手を使わずに這いずる事ができるようになるだろう。
そして、以前からベッドでこそこそとお菓子を食べ
口の周りにチョコレートやらクッキーのかけらやらをつけていたミヨは
布団生活でもそれを続け
やがて獲物を平らげたような口でにか~っと笑いながら
ずりずりと部屋を這いずるようになるだろう。
頭の中に浮かぶ、へび少女の絵。
小学生のころに私を震え上がらせた、楳図かずおの“へび少女”のひとこま。
勝手な妄想を繰り広げ、私の背筋は寒くなるのである。