月が隠れるころ、ミヨは横暴な老婆に変身する。
日中は上品で優しい人なのに
明け方になると実に高圧的な態度でコールしてくるのだ。
今朝もそうだった。
朝5時。ミヨからのコールが。
「ねえ、この部屋にはお茶もないの?」
ゆっくりと低い声。
「ほほほ」と口元を押さえる穏やかな笑顔も
「ありがとうございます」を繰り返す腰の低さも
どこに消えてしまうのやら…である。
ミヨさぁん、お水が飲みたいんですか~?
また始まったわ!と思いながら、対応する。
すると電話の向こう側から激しい言葉が飛んできた。
「そうよ。だって私、生きているんだもの!!!」
う、すごい説得力。
わかりました、すぐに伺います。
「のどが渇いて死にそうです」なんてコールだったら
死にゃしないぜ!と、後回しにするところかもしれないが
「生きてるんだもの!」と言われたら
反対に「もっともだ、すぐに参りやしょう!」という気になる。
ミヨ、92歳。生きる力を見せつけられた。
日中は上品で優しい人なのに
明け方になると実に高圧的な態度でコールしてくるのだ。
今朝もそうだった。
朝5時。ミヨからのコールが。
「ねえ、この部屋にはお茶もないの?」
ゆっくりと低い声。
「ほほほ」と口元を押さえる穏やかな笑顔も
「ありがとうございます」を繰り返す腰の低さも
どこに消えてしまうのやら…である。
ミヨさぁん、お水が飲みたいんですか~?
また始まったわ!と思いながら、対応する。
すると電話の向こう側から激しい言葉が飛んできた。
「そうよ。だって私、生きているんだもの!!!」
う、すごい説得力。
わかりました、すぐに伺います。
「のどが渇いて死にそうです」なんてコールだったら
死にゃしないぜ!と、後回しにするところかもしれないが
「生きてるんだもの!」と言われたら
反対に「もっともだ、すぐに参りやしょう!」という気になる。
ミヨ、92歳。生きる力を見せつけられた。