見えるのね?
何かが見えちゃうのね?
脳梗塞によって右半身麻痺を抱え
なのにベッドから転落して骨折、入院となったÅさん(78歳・男性)が
ますます宇宙人化して帰ってきた。
宇宙人化…つまり、右半身麻痺による発語困難がさらにひどくなって
前にも増して何をしゃべっているのかわっから~ん!ってな状態で。
深夜にオムツ交換で彼の部屋を訪ねると
私の頭をベッドに引き寄せ
「△※?&#○$!×」と意味不明の言葉を発しながら
しきりに天井の角を指差す。
なに? ごめん、わからない。
理解できない私に苛立ったのだろう
彼はもっと力をこめて私の頭を自分の顔に近づけ
同じ目線でアレを見ろ!とばかりに
必死に天井の角を指差す。
あ、そうか、見えるのね?
何かが見えてるのね?
こういう職場にいると、決して珍しくない体験。
自分で見たことはなくても
利用者さんの言葉を通して
超常現象らしきものに触れることは少なくない。
はじめのうちは、気味悪かった。
こんなところで夜勤?とんでもない!
ところが勤め始めて1年近くなった今
そんなもんどうでもよくなる。
実際に遭遇していないから呑気でいられるのかもしれないが
今の私からしたら
お化けより現実のモンスターたち
高齢者住宅という館に住まう人々のほうが
不安と恐怖をつきつけてくるお相手なのである。
何かが見えちゃうのね?
脳梗塞によって右半身麻痺を抱え
なのにベッドから転落して骨折、入院となったÅさん(78歳・男性)が
ますます宇宙人化して帰ってきた。
宇宙人化…つまり、右半身麻痺による発語困難がさらにひどくなって
前にも増して何をしゃべっているのかわっから~ん!ってな状態で。
深夜にオムツ交換で彼の部屋を訪ねると
私の頭をベッドに引き寄せ
「△※?&#○$!×」と意味不明の言葉を発しながら
しきりに天井の角を指差す。
なに? ごめん、わからない。
理解できない私に苛立ったのだろう
彼はもっと力をこめて私の頭を自分の顔に近づけ
同じ目線でアレを見ろ!とばかりに
必死に天井の角を指差す。
あ、そうか、見えるのね?
何かが見えてるのね?
こういう職場にいると、決して珍しくない体験。
自分で見たことはなくても
利用者さんの言葉を通して
超常現象らしきものに触れることは少なくない。
はじめのうちは、気味悪かった。
こんなところで夜勤?とんでもない!
ところが勤め始めて1年近くなった今
そんなもんどうでもよくなる。
実際に遭遇していないから呑気でいられるのかもしれないが
今の私からしたら
お化けより現実のモンスターたち
高齢者住宅という館に住まう人々のほうが
不安と恐怖をつきつけてくるお相手なのである。