あ、焼酎がない。
早番の仕事から帰って夕食の支度を終え
午後8時に
ふと、それに気づいた。
おっさんはきっと帰宅途中だろう。
今電話をすれば、帰り道で買ってきてもらえる。
珍しく、電話はすぐにつながった。
いまどこ?
「あと2、3分でウチ」
あ…、そう。じゃ、待ってる。
なんだ、じゃ、焼酎頼めないじゃん!と落胆する私。
しかし電話の向こうの、妻のそんな表情に気づくことなく
おっさんは2、3分後にさわやかな笑顔で帰ってきた。
「心配して電話くれたの?」
は?
「いつもより遅かったから、心配してくれたんだ?」
私は真顔で応える。
ううん。焼酎勝ってきてもらおうと思ったんだ。
「ウソだろ? 心配したんじゃなかったのかよ!?」
え、マジ? 本気でそう思って…
あ、だからあんなに嬉しそうな顔で帰ってきたわけ?
おっさん、ガックリ!
私、びっくり!
いまだに妻に心配してもらっていると信じている夫と
夫より焼酎が残り少ないことを心配している妻。
温度差は、あまりに大きい。
早番の仕事から帰って夕食の支度を終え
午後8時に
ふと、それに気づいた。
おっさんはきっと帰宅途中だろう。
今電話をすれば、帰り道で買ってきてもらえる。
珍しく、電話はすぐにつながった。
いまどこ?
「あと2、3分でウチ」
あ…、そう。じゃ、待ってる。
なんだ、じゃ、焼酎頼めないじゃん!と落胆する私。
しかし電話の向こうの、妻のそんな表情に気づくことなく
おっさんは2、3分後にさわやかな笑顔で帰ってきた。
「心配して電話くれたの?」
は?
「いつもより遅かったから、心配してくれたんだ?」
私は真顔で応える。
ううん。焼酎勝ってきてもらおうと思ったんだ。
「ウソだろ? 心配したんじゃなかったのかよ!?」
え、マジ? 本気でそう思って…
あ、だからあんなに嬉しそうな顔で帰ってきたわけ?
おっさん、ガックリ!
私、びっくり!
いまだに妻に心配してもらっていると信じている夫と
夫より焼酎が残り少ないことを心配している妻。
温度差は、あまりに大きい。