入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’19年「春」 (59)

2019年05月09日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 この時季、好天は長続きがしないようだ。曇天、気温も10度をわずかに超えているだけで肌寒く、ポツンポツンと花を開きかけた例の北門付近の山桜も、開花の勢いを失速させたに違いない。きょうの最低雲高は高く、山はよく見えているが薄い灰色の雲に圧せられ、昨日のような長閑・うららかな雰囲気はもうない。

 第1牧区の電気牧柵の立ち上げが終わり、最高電圧は9千ボルトまで上がった。しかし、さてそれで、どれほどの鹿対策となるのか実はよく分からない。それだけに、この先の保守を思うと気が滅入る。なにしろ第1と第4だけで電牧の距離は4キロ以上はあると思うが、電線の下の草を刈らなければ漏電して適正な電圧を維持できなくなる。草の生育が盛んになれば牛守というよりか連日草刈りが主たる仕事となり、さらにその範囲はテイ沢など牧場外へも及ぶ。牛の入牧頭数が多かったころは、今では鹿の安全地帯と化した大沢山の第3牧区までが守備範囲となった。
 鹿の姿が放牧地に目に付くが、大型の囲い罠はまだ仕掛けてはいない。その前に今までのやり方を変えて、新しい方法で誘引をしっかりとやるつもりでいる。4月20日の仕事始めの日だったが、罠の中へ30頭を超える鹿が闖入がしたのを目撃し、それ以来、全頭を一度に貰うつもりでいる。ただ仕掛けは、誰かしかるべき者に教える。
 昨日の帰りがけも、道路のすぐそばに7頭の群れがいて、車を停めても逃げようとしない。外に出たら、それでもまだ真剣に逃げようとせず、4本の手足を同時に使ってぴょんぴょんとトランポリンを始めた。お義理で逃げる真似をして見せているだけで恐れてはいない。小馬鹿にされているようで、誠に気分はよろしくない。
 森に鹿がいてもいい。ただ現在は限度を超えている。

 営業案内「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)です。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。
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