入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’18年「冬」 (41)

2018年12月21日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 一昨日、終わりに「あんな最後でしたが、写真家星野道夫がなぜ銃を持たずにアラスカの自然の中に入っていったか、知ってますか」と呟いた。もう少し正確を期すなら、「持って行かなくなった」とすべきだったろう。初めのころは、彼の荷物にもライフルが含まれていたからだ。それが「銃で自分を守れるという気持ちが、自然の中でいろいろなことを忘れさせていた。不安、恐れ、謙虚さ、そして自然に対する畏怖のようなものだ(「アラスカ 光と風」福音館書店)」と書いている。
 雪崩対策用に開発された器具が登山者やスキーヤーの間で使われ出したことは知っていた。そうした安全対策を一概に否定するつもりはない。岩登りの際に使うロープも、実際に墜落を止めてくれるかは別にして、あるとないとでは精神的な安心感は比較にならないことをよく知っている。それでも、こういうふうにどんどんと安全のために登山のありかたが変わっていくのを、単純には喜ぶことができない。登山は歩くという肉体運動に加え、それにも劣らない精神的な面での魅力が大きい。それに、効果のある調味料のように、安全とは矛盾する危険が密かに人を呼び寄せることだってある。トップ・ロープで確保されて、人工の壁だけを攀じていては分からない世界がある。しかしだからこそ、大いなる自然に対する「謙虚さ」も湧いてくるのではないか。「危険を甘受するのだ」と言った人もいたではないか。
 それと最近、登山がやたら商業化し過ぎてはいないかという反撥心があって、ヘルメットや雪崩対策用のビーコンの発生器などにもそれを感ずる。新雪の表層雪崩ならまだしも、春の湿気を含んだ全層雪崩では遭難者の遺体発見には役立っても、それを装備していた本人のためにどこまで救いになってくれるかは分からない。



 今年ももうすぐ終わるのだから、お前もここに登場させてもらい、挨拶をしろ。HALは12歳、この冬も雪の法華道を連れていくには、少々気掛かりではある。寒さに強いはずの川上犬がこの頃はよく震えている。

 もう思い浮かぶ惹句も尽き・・・、「冬の営業案内」をご覧ください(下線部を左クリックしてください)。予約は早めに頂ければさいわいです。



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     ’18年「冬」 (40)

2018年12月21日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                       Photo by Ume氏

 まだ外は暗い。このごろ、こんなふうに早朝4時とか5時前に起きてしまうことがある。しかし、あまりそれを苦にはしてない。今やもう、洞穴の住人のような者、好きな時に起きて、好きな時に眠ればいいとしている。朝だろうが、昼だろうが、退屈したら好きな時に風呂に入り、酒も呑む。お蔭でそういう日は飲酒が縛りになって、終日炬燵の虜囚の身に甘んじていられる。
 酒といえば昨日、入笠から帰ってきたら「ジャック ダニエル」の3リッター壜などという怖ろしい酒が、送り主不明で届いていた。誰だろう。

 昨日も上に行った。折角の雪景色を、この呟きのために撮っておこうとしたのだが、どういうことかPCに取り込めない。面倒なことをしないで済むようにと、iCloudサマのお力に頼っていたのに、またしても反逆されている。前にも呟いたが、これが一体完成された商品なのかと疑問に思う。車に関しては最終検査がどうした、燃費の記録が不正だったと大騒ぎしても、IT機器は使用者の責に帰せられるのかあまり騒ぎにならない。人々のこの寛大さが不思議だ。
 それに、どうでもいいような機能ばかり満載して、無駄が多すぎはしないか。この機種はこの範囲までの機能、この機種の安全度は5段階別の2とか3とか、というようにできないのだろうか。老人向けがあるのは知っているが、ゲーム狂いの小僧とヨイヨイのオヤジを一緒にしたり、民草のPCの安全度とNSCの高官のそれと同じである必要などないだろう。と、思うのだがよく分からない。こんなものの取り扱いに詳しくなる気はサラサラないし、それくらいなら毛糸網でも覚えて、手袋や帽子でも自作した方がマシだ。

 ある新聞社系の週刊誌を見たら、「『失敗しない』地方移住」の題名で伊那市が取り上げられていた。曰く「自然環境と生活支援が充実した長野県伊那市」だと。確かに天災は少ない、自然環境も山あり川あり、入笠もあるので、悪くはない。まあ、地方で暮らすというのは、幸せになれるのも、満足できるのも、その人の性格がかなり大きく、あまり野心を燃やしたり、欲張る人には向かないだろう。移住者である馬耕のY君は二人の子を持ち、まず愛妻、そしてその仕事に人生を賭けて惜しくないと熱く語っていた。最近知ったあの若い夫婦も折れずに、ぜひあの土地に根付いて欲しい。

 もう思い浮かぶ惹句も尽き・・・、「冬の営業案内」をご覧ください(下線部を左クリックしてください)。予約は早めに頂ければさいわいです。



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