入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’18年「冬」 (27)

2018年12月06日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 きょうの写真、右から道路に覆い被さるように伸びたミズナラの太い枝、いつも通るたびに伐り落としてしまおうと思いつつ、今もこうして長い枝を張るに任せている。伐るには、樹幹から伸び出した枝の位置が微妙で、足場を作るのも厄介で工夫が要る。伐れば当然路上に落下するから、その配慮も必要となる。また見ようによったら、敢えて伐るまでのことはないと迷ったりもする。特に今のように葉を付けていない時には。
 チェーンソーを扱う仕事や、一人でやらなければならない枝打ちは、時にかなりの危険を伴う。そんなこんなで、まるでこっちの躊躇しているのを見透かし、挑発でもするかのように見えるこの枝は、実に悩ましい相手だ。
 
 先日のOtsuki氏の夕焼けの写真を目にした人の中には、腕の疼く人がたくさんいたと思う。いても不思議ではない、あれだけの美しい場所だから。ただあそこは牧場の一部であるから、当然、許可なく立ち入ることはできない。それについて不満をこぼす人もいた。揉めたこともある。それでも、牧場には戦前から続いてきた長い歴史があり、その役割があるのだから、安易に引くわけにはいかない。現在、牧場の管理運営しているのは「上伊那農業協同組合(JA上伊那)」で、2006年にかつての地主であった高遠町は伊那市と合併としたため、以後土地の所有者は同市に移った。
 ここでも何度も呟いているが、近年牛の入牧頭数が激減し、県下の三大公共牧場の一つに数えられていた入笠牧場は、大きな曲がり角に立っている。そうした中で、多くの考えや企画は生煮えでしかないが、この機会を捉えて観光地開発を目論む人たちがいる。一度そういう会議に出席させてもらったこともあるが、ただ失望して帰ってきた。あまりにも現地の状況を知らないまま、机上の夢物語を言い散らかすだけで終わってしまったからだ。
 確かに入笠は、有力な観光資源になりうる。それは誰よりも強く感じている。またそうでなければ、CMや映画の撮影地として使われることもないだろう。問題は、あれだけの自然環境を守りつつ、どうやったら訪れた人たちに「今ある感動や、喜び」を味わってもらえるようにするかということだ。2頭を追うのだ。もちろん、簡単なことではない。それでも、商業主義に堕した、ありきたりな観光地になぞはして欲しくないと、切に思う。人工物が自然と融和するには時間を要し、それが荒廃する時間は早い。(つづく)

 O里さん、喜んで承知しました。なお、来牧に際しては事前に連絡をください。待ってます。

 そういうわけで「冬の営業案内」をご覧ください(下線部を左クリックしてください)。予約は早めに頂ければさいわいです。


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     ’18年「冬」 (26)

2018年12月06日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 里にいると、さすがに呟くことに戸惑いを覚える。意欲が落ちる。もっとも、新聞も週刊誌も月刊誌も一応目を通すから、巷のことに関してなら呟くどころか、吠えたくなることも多々ある。ただし、政治経済については主義主張いろいろの人がいるだろうし、この独り言の趣旨から離れ過ぎるから措く。
 
 そこでまずITとかいう最近の通信機器、こうして世話になってているが日々翻弄され、その不満ならどのくらいでも言える。これほど使用者の血圧を上げてしまう商品があるだろうか。車を買ったら、ハンドルとブレーキペダルは自分で作って装着しろ、というようなもので、売る側も、何だかたくさんの書類を押し付けることに精一杯、必死なだけ。質問しても返ってくる説明では、日進月歩の商品の知識などにとても追い付けているとは思えない。「オペレーターのサービス向上のために録音云々」だと、電電公社時代の残滓をしっかりと残した残党が、サービス向上などと言えばその偽善性を嗤うワ。先日買ったiPhone XS、今膨大な紙の束を改めて見ればガラスフイルムが驚きの3千300円だと。「アンナモノが?」だ。買って1年少々のこのPCも充電できなくなって、どこかの部品とバッテリー交換を強いられ大枚を払わされた。しかしこれは、使用者でなく、製作者側の問題ではないのか。きょうも手を焼かされているけど。
「いいかなと思います」、「大事かなと思います」と、やたら「かなかな」が付き、断定を避ける昨今の風潮も気にい入らない。「大事だと思う」と何故言えない。最近では、政治家までが口にするから嘆かわしいばかりだ。ついでに片仮名言葉がやたら使われるのも面白くない。IT業界がその代表だが、Be動詞の活用もろくに知らない厚塗りまでが、「コラボ」だ「フェスタ」だと得意気に言うな。
 もう止めるが、自分の連れ合いを呼ぶのにも「オクさん」だと。「カミさん」もどうかと思うが、亭主はいつから奉公人になってしまったのかい。堂々と「妻」と呼び「女房」と囁き、「家内」とかしこまればいいじゃないか・・・。駄目? フムー。
 以上、本日は牧場の管理人ではなく、冬ごもりを始めた因業オヤジの呟きでした。

 そういうわけで「冬の営業案内」をご覧ください(下線部を左クリックしてください)。予約は早めに頂ければさいわいです。





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