スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

アレンジ・レッスンの日

2007-03-14 23:31:21 | 授業 その他
写真右は今日のFika(ティーブレイク) 。

さて、ニクラスのアレンジ・レッスンの日。

先生のニクラス(Ranarim)は、ストックホルム在住のためか、いつも前夜から泊まり朝食から姿を見る。
そのニクラスを囲んで朝食中、友人Kが目の下にクマをつくって「グモロン...」(おはよう God morgon)とやってきた。
「昨夜は悪い夢みて眠れなかったの」と、友人K。
ニクラスをはじめ、みんなで「どうしたの?なんで?」と尋ねたけど、その子は「わかんない」と。
そして、ニクラスが先に席を立つと、すかさず
アメリカ人J「ニクラスがいなくなったから、今なら本当のこと言っていいよ。ニクラスの宿題のせいで悪い夢みたんでしょ!!」
すると友人K「イェース!全くそうなのよ」と。
アレンジを考えてきて発表する宿題、神経の細やかな人には前夜からかなりのプレッシャーらしい。
ちなみに私はソロだと緊張してヒヨコみたいに縮こまるけど、アレンジの宿題くらいじゃぁ熟睡できるので気持ちが理解できない。

さてさて、授業はさっそくその宿題の発表から。今回は
メロディ
コードに沿ったハーモニー
ベース(オクターブハルパ)
の3編成の楽譜を作りトリオで演奏するというもの。
なので、ハーモニーやベースの前にコード進行をじっくり考えてから。

私はビングシューの明るいポルスカをつかった。
(パンか何かの名前のタイトルがついている曲)
ディミニッシュはイマイチどう使ったらいいのかもてあまし、セブンスコードを多用した。
すると偶然?ブルースコードっぽいベースになり、ニクラスがえらく喜んでいた(←ちょっと変わった雰囲気に持っていくと喜んでくれる)
例の友人Kはダーラナ地方風の暗いワルツを用意していた。悪夢にうなされた割には、複雑なベースの動きでよく考えている。
ほほう!と聞いていて参考になった。

みんな自分の用意した曲を披露すると、いつものようにニクラスは、たった一度聞いただけで
「○小節目の○コードは3度じゃなくて、○コードの×度の音にしているのが良い…」
云々、矢継ぎ早にコメントを言い、色々と提案してくる。
ニクラスは、理論と頭と手(指)が完全に一致して一つになっている人。
ホント、毎回、恐れ入ります。

今日は特に新しいことは習わなかった。
前回やったディミニッシュ・コードなどの「実際と応用」について例を挙げ説明していった。

次回の宿題は
Aパート(曲の前半)
・メロディ
・ショート-リフ*
・ベース-リフに対するステンマ*
・ベース-リフ
Bパート(曲の後半)
・メロディ
・ベース
・ベース
・ベース
という4編成アレンジを考えてくる。

*リフ(英語でもスウェーデン語でもriffと書く)とは、
―メロディに対して、伴奏としてマッチし繰り返し使用するフレーズ

*ステンマ(stämma)とは、
―ハーモニーのような伴奏
「3度で動くステンマ」、「メロディにとらわれないステンマ」、「ベースに対するステンマ」など色んなステンマ・テクニックを駆使します。

「次回の宿題のBパート部分の練習」ということで、一人ずつさっそくこの編成でアレンジを書いて、さっそく出来た人から弾いていく。
「ベース3つ」をどう考えるかというと、単にコード進行を考えてそれに沿った動きにするだけ。
(慣れていないとありがちなのは、全体として音がまとまっていも、各パートで見ると低い音から極端に高い音に飛んだり「流れ」が無いことがある)

写真はその様子。ちなみに一番右はニクラスです。

いつもは正直ぐったりだったけど、なかなか面白くなってきた!
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