スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

職人さん、全員集合!

2006-12-08 23:17:41 | スウェーデン生活
今日は記事を二つ書いています。
実は今日、金曜の夜から明日にかけ、職人さん向けの週末コース。
先生はもちろんエスビョン(Esbjorn Hogmark)。製作者としてのトップで演奏でもリクスペルマンという称号もあり、マルチな人。
この職人向けのコースは年に一回あり、エスビョンによるとコースの内容よりもこうして職人が年に一度集まることに意義があると言っている。(私たちも参加していいというので明日もう少し内容に触れられると思う。)

私の楽器製作者ウッレ・プラン(Olle Plahn)はもちろん、先日紹介した本の著者ペールウルフ(Per-Ulf Allmo)にも再会。さっそく気になっていた楽器の調整をお願いしたり、ペールウルフには著書の件で色々聞いたりできてラッキー。
そういえば、ウッレは日本向けに作るとき、楽器を一旦サウナに置いてから調整するんだって!(最近の話。昔はしてなかった)
へー!
黒檀は使わないのか聞いたら、「高いし、固いから加工も難しい」難色を示していた。

そしてもう一人、実は期待していた人が…。
あ、いたいた!
ソーレン・オーケル(Sören Åker)。すっごい久しぶり。
2年前かな?ペーテル・ヘドゥルンド(Peter Hedlund)という人のおうちでワークショップをしてくれたことがある。ペーテルが、このソーレンの楽器を使っていることもあり、その時に会ったのだ。メンテナンスやチューニングについてなど一通り楽器の説明をしてくれた。
(今、思い出してもおかしい。このペーテルのおうち、田舎すぎて地図に載ってない。ペーテルのCDをかけながらルンルン気分で向かっていて、途中で道に迷ってしまった。そこにこのCDのジャケットのことを思い出したのだ。「ペーテルのおうちの前の小道で撮影されたあの写真がある!」と。本当にその写真だけを頼りに家までたどりつけたのだ。)

ソーレンの楽器はとてもいい楽器で値段もその分高い。個人的な印象としては、繊細でエレガントな音色。ウップランドの元気な曲よりはエリック・サルストレムの曲が似合う感じ。そして、本人は…めちゃめちゃ朗らかでよく笑う人。ちゃんと覚えてくれていて、髪が黒くなったね!って。そうなのです。染め直しが大変と思いわざわざ黒に染めたのです。

夜はもちろん…恒例のセッション。12時30分で引き上げようとすると、ソーレンが「何で弾かないの?」って。だって、夜中でしょ。明日はセミナーでしょ。お話ばかりだから(スウェーデン語分からないし)寝ちゃうじゃないの!!と強引に帰ってきて今これを書いているところ。

そうそう。ここで終わりにしようと思ったけど、もう一つ。
以前、エスビョンから楽器製作を習う話書いたけど難航している。理由はいくつもあるけど、一番大変そうなのが、私がこの学校の生徒で、エスビョンもこの学校の先生ということ。「今年は授業は開催できないけど私だけ生徒にとる」というのは問題みたい。一人、その話を知ったクラスメートは見る見る固まってノーコメント状態になってしまったし。エスビョンは、すでに土台で使う木の準備が進んでいると言ってくれるけど、今から始めても私がスウェーデンを去る日までに完成できるのかも疑問…。期待はせずに様子を見ます。
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グルーブ感が出ていない

2006-12-08 23:15:18 | 授業 その他
「グルーブ感が出ていない」
今日、ウロフに言われた言葉。

以前、ブログで紹介したノリノリのスレングポルスカの話。ディッテとのリハでは「ジャカジャカジャーン!いぇーい!」って感じだったのに。
ウロフはヴェーセンというかなりノリのいいバンドをしてるから?その辺がシビアなのでしょう。テンポも落とすようにいわれたので、ウロフの頭には静かでグルーヴィーなイメージがあるみたい。

ともかく、私たち三人が全くかみあってないと言うのだ。テンポがずれてるとかではなく、もっと細かい点についてなので難しい。ウロフはよく歯車に例える。3人の歯車がぴったりかみ合っているかどうか。
ワン・フレーズだけを何度も何度も弾かされた。言葉では説明してくれないので、繰り返し繰り返しウロフが弾いて私が弾いて。その後、私と伴奏のもう一人、二人でそのワンフレーズを弾く。「時々良くて、時々だめなのが分かる?」と聞かれる。
うーん…。録音してみれば分かると思う。けど、弾きながら細かいところが聞こえない。
「ゆったりしたフレーズでも、この曲は常にタカタカタカタカという16部音符のリズムを常に意識して。そして、もっとお互いの音に耳を澄まして」と言う。「相手の楽器に注目するのではなく、ここに意識を持ってきて」と私たちの中間にある空間に握ったこぶしをかざし、ここの音を聞きなさいと。
よく分からないから言われたとおりにするしかない。もっと相手の呼吸を感じながら、言われた所あたりの音に集中して弾いてみる。そして、やっとOKがでた。OKといっても、方向修正が正しい軌道に載ったのでこの調子で頑張れというOK。
「でも。You...」と、ブルーグレーの瞳を私の方に向け「今弾いたフレーズの一箇所、オフビートを強調しすぎている」と。なんでダメなの??グルーブ感が崩れるの???ともかく、どっと疲れが。

写真左は学校、裏庭のツリー。
写真右は、フォシュタ・アドベント(先週末記事参照、第一回目のアドベント)なので、一本だけろうそくに火を灯している様子。
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