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異界

2017-05-24 | 独り言…。

子どもを産んでから
いつも死を間近に感じるようになった。

思春期に突入した娘と生活すると言うのは、
改めて「死」の匂いが近い。

「そんな、死ぬ死ぬって、口だけでしょ」
とママ友に言われて、
言い返せはしないのだけど、たぶん、
それは違う。
本当に、たぶん
思春期突入の娘にとって
日々の小さなことが死にたくなるように
辛くて繊細な心の日々なんだなと思う。

けど、
世間以上に娘に対して無神経だった自分に気づいたり
何気ない無神経な一言を思い返すたびに
それは、本当に比喩でなく
死にたい気持ちになる。
子どもの思いにこたえるように
死という匂い、異界のラインに魅了される。
そうやっていると、
子どもが「死にたい」という気持ちのまっすぐな視線に
大人が安易に「死ぬとか言うな」とかって断ち切ってしまう残酷さに
気づいてしまう。

改めて
岩宮恵子「思春期をめぐる冒険」新潮文庫
を読み直している。
岩宮恵子さんいわく、
「思春期の子どもは異界とつながり、生きていくために必要なエネルギーを得ている」と。

しかし、そうやって人は死という異界に近づいたり離れたりしながら
生きていくしかないのかなあ。と、改めて思う
村上春樹さんの小説の深度に
沢山の本が示したものの広大さに気づく。愕然となる。
半世紀生きてきて、改めて、身体の芯のなさに不安と恐怖を感じる。

勇気のない大人以上に
勇気をふりしぼって世の中に立ち向かう
子どもたちに
ただただ尊敬する、ふがいない大人です。
一歩一歩。